磯波(艦これ)とは (イソナミとは) [単語記事]

「あ、あの・・・磯波と申します。よろしくお願いします」

磯波（いそなみ）とは、ブラウザゲーム「艦隊これくしょん～艦これ～」に登場する、大日本帝国海軍の特I型（吹雪型）駆逐艦9番艦「磯波」をモデルにした艦娘である。

担当声優は上坂すみれ、キャラクターデザインはしばふ。図鑑番号はNo.016。

概要なんですね・・・うんっ・・・！頑張ります・・・！

特Ⅰ型（吹雪型）の9女（艦これに実装されている中では6番目）。妹の「浦波」は改Ⅰ型と呼ばれる^[1]こともあるため、純粋な吹雪型としては末っ子である。・・・のだが、名前が綾波型の「綾波」や「敷波」と同系統であるため、綾波型と間違えられることがある（史実でも「浦波」「綾波」「敷波」と4隻で第19駆逐隊を編成していた）。

吹雪たちと同じ紺色セーラーに黒髪おさげという田舎の中学生みたいな外見の女の子。性格は気弱で、終始おどおどしている。重傷でドック入りしても「しばらく有休をいただいてもいいでしょうか・・・いえ、なんでもないです」と自分から休みを遠慮するほど。というか鎮守府がブラックなのか？　ちなみに史実（後述）では妹の「浦波」と二度に渡って衝突事故を起こしているが、「浦波」が後から実装されたためか、「最上」や「電」や「初風」などと違い、特にそれに関する台詞は無い^[2]。

その見た目と性格のためか地味と言われがちだが、気弱ながら努力家の良い子であり、地味かわいいと彼女を愛好する提督も一定数いる。実際かわいいので地味だとスルーしている提督諸氏も一度使ってみてはいかがだろうか。

近年ではその地味可愛さから発展？してむっつりな誘い受けを行う二次創作が出現し始め、一部では「吹雪型のエロ担当」とか呼ばれている。というかいつの間にか本記事にリダイレクトされるようになってる上静画やpixivなどではだいたい磯波のことを指すタグとして「吹雪型のエロ担当」が付けられている。どうしてこうなったのか…

なお公式4コマ第1話では公開当初、「初雪」と間違えて磯波が描かれていた。現在は修正されている。

なんとか・・・史実、完了したみたいです

大正15年度計画艦。1926年10月18日、浦賀船渠で起工し、1928年6月30日に「第43号駆逐艦」として竣工、一等駆逐艦に類別された。竣工後は呉鎮守府に所属。ちなみに、実は末っ子なのに就役は吹雪型で一番早い。というか起工も3番目、進水も2番目で、なぜ9番艦なのかが謎。同年8月1日、「磯波」と改名。12月1日、妹の「浦波」「綾波」「敷波」と第2艦隊第2水雷戦隊第19駆逐隊に編成される。

1932年2月6日、佐世保を出港。上海に進出し、上陸戦を支援。1935年11月4日から翌年3月1日まで三菱重工業長崎造船所で船体の補強工事を実施する。

1937年からの日中戦争では、大陸への出動を命じられるものの8月19日、回航中に「浦波」と衝突してしまい、5ヶ月にわたる修理を余儀なくされる。修理完了後は上海、杭州湾上陸作戦に参加。第1艦隊第3水雷戦隊に移籍後、1941年2月から3月にかけて華南での封鎖作戦に参加した。
開戦の時が迫る11月5日、第三水雷戦隊はマレー攻略部隊に編入。12月4日、海南島の三亜を出撃。マレー上陸部隊を乗せた船団を護衛する。

1941年12月7日、大東亜戦争開戦に先んじてコタバル入港。上陸した部隊の支援を行う。開戦日となった翌8日、イギリス軍機の爆撃を受けて炎上した輸送船「淡路山丸」から乗組員を救助。続いてマレーへの増援部隊を乗せた船団を護衛。12月27日、被雷して大破した運送船「野島」の救援に向かう。

1942年1月26日にはエンドウ上陸作戦に、2月には蘭印攻略作戦に参加。3月9日にインドネシア方面のオランダ軍が降伏したため蘭印作戦は概ね完了。「磯波」は本土へ帰還する。
6月1日、ミッドウェー海戦に参加するべく柱島を出撃するも、その道中で「川内」ともども本隊からはぐれてしまう。その後、「鳳翔」搭載機に発見され無事に合流。海戦では「大和」「長門」「陸奥」ら第一戦隊の主力部隊の警戒隊を担った。しかし結果は惨敗。「磯波」は第一戦隊を護衛しつつ帰路についていたが、またしても「浦波」と衝突。艦首約1メートルを切断する損傷を負い、11ノットに速力低下。6月14日に何とか横須賀へ辿り着き、7月20日まで修理する羽目になる。

修理完了後の24日、「磯波」は横須賀を出港。9月6日に呉へ寄港し、レーダーを設置する。そして第二航空戦隊の護衛で呉を出港し、10月4日にトラックに進出。姉の「白雪」「初雪」とともにソロモン諸島･ニューギニアの諸作戦に参加する。11月9日にトラックを出港し、僚艦の「敷波」とともに水上機母艦「日進」を護衛。23日にはラエ輸送任務に従事する。
12月1日、ニューギニア島ブナ東方海上で敵機と交戦、至近弾を受け中破。その修理から復帰した後、アドミラルティー諸島経由でブナに物資を輸送する。12月18日、ともに輸送船団の護衛を行っていた僚艦の「天龍」が撃沈されたため、マダンに強行揚陸を実施。27日、ニュージョージア島に兵員輸送。

1943年1月2日、ガダルカナル島へドラム缶輸送を行う。この輸送任務を最後に「磯波」はソロモン方面から撤退。7日、空母「瑞鶴」を護衛してトラックを出港し、呉へ帰還。整備を受けたのち、2月7日から丙三号輸送作戦に従事。第三輸送隊を護衛してパラオ入港。パラオからは「秋雲」と「長月」が護衛に加わり、船団をウエワクへ送り届けた。2月27日、南西方面艦隊に編入される。3月10日、スラバヤを出港。シンガポール行きの輸送船団を護衛した。

4月9日、スラバヤからアンボンへ向かう船団を護衛中にセレベス南東で米潜水艦「トートグ」の襲撃を受ける。先に被雷し座礁した輸送船「彼南丸」の乗員救助を行う「磯波」だったが、その隙を「トートグ」に突かれる。さっそく雷撃され、3本まで回避に成功するも、最後の1本が直撃し、わずか2分で沈没。乗員7名が死亡、9名が負傷した。この「トートグ」は姉の「白雲」も葬っており、また犠牲者が増えてしまうのであった。

1943年8月1日除籍。

戦後、その名前は海上自衛隊の護衛艦「いそなみ」（1958年就役、1987年除籍）に受け継がれた。現在は海上保安庁の巡視艇「いそなみ」が活動している。