磯波(艦これ)

「あ、あの・・・磯波と申します。よろしくお願いします」

磯波（いそなみ）とは、ブラウザゲーム「艦隊これくしょん～艦これ～」に登場する、大日本帝国海軍の特I型（吹雪型）駆逐艦9番艦「磯波」をモデルにした艦娘である。

担当声優は上坂すみれ、キャラクターデザインはしばふ。図鑑番号はNo.016→No.466(改二)。

概要なんですね・・・うんっ・・・！頑張ります・・・！

特Ⅰ型（吹雪型）の9女（艦これに実装されている中では6→7番目）。妹の「浦波」は改Ⅰ型と呼ばれる^[1]こともあるため、純粋な吹雪型としては末っ子である。・・・のだが、名前が綾波型の「綾波」や「敷波」と同系統であるため、綾波型と間違えられることがある（史実でも「浦波」「綾波」「敷波」と4隻で第19駆逐隊を編成していた）。

吹雪たちと同じ紺色セーラーに黒髪おさげという田舎の中学生みたいな外見の女の子。性格は気弱で、終始おどおどしている。重傷でドック入りしても「しばらく有休をいただいてもいいでしょうか・・・いえ、なんでもないです」と自分から休みを遠慮するほど。というか鎮守府がブラックなのか？　ちなみに史実（後述）では妹の「浦波」と二度に渡って衝突事故を起こしているが、「浦波」が後から実装されたためか、「最上」や「電」や「初風」などと違い、特にそれに関する台詞は無い^[2]。

その見た目と性格のためか地味と言われがちだが、気弱ながら努力家の良い子であり、地味かわいいと彼女を愛好する提督も一定数いる。実際かわいいので地味だとスルーしている提督諸氏も一度使ってみてはいかがだろうか。

近年ではその地味可愛さから発展？してむっつりな誘い受けを行う二次創作が出現し始め、一部では「吹雪型のエロ担当」とか呼ばれている。というかいつの間にか本記事にリダイレクトされるようになってる上静画やpixivなどではだいたい磯波のことを指すタグとして「吹雪型のエロ担当」が付けられている。どうしてこうなったのか…

なお公式4コマ第1話では公開当初、「初雪」と間違えて磯波が描かれていた。現在は修正されている。

ここは私も、頑張るときなのです！（カメラを守る音）

2017年9月2日に、短時間ながら運営ツイッターのアイコンで「何かの機械を構える磯波」の絵が公開され、限定グラフィックにとんと縁のなかった磯波提督達の間に衝撃が走った。
その後、コンプティーク誌にこのグラフィックが「磯波観艦式mode」（公式イベントの第肆回観艦式は9月16日）として公開され、そして9月12日のアップデート以降、ゲーム内に実装された。言うまでも無く、実装から3年半を経ての、磯波初の限定グラフィックである。

磯波自身が小柄なせいもあってから、やたらとごついカメラを胸元で構えるTシャツ姿の磯波、という絵だが、そのTシャツには大きく「ISO5800」^[3]とあったため、このグラフィックそのものを「ISO波」と呼ぶ向きもある。
そしてそのISO波が胸元に構えているごついカメラだが、カメコ提督達によるとキヤノンのEOS-1D系かニコンのD-5ではないかといわれている。どちらにしても本体だけでも50万円を超えるプロ仕様の高級カメラで、レンズも合わせるともっと値段は跳ね上がる。道理で中破してもカメラは無傷なはずである。

なお、艦娘でカメラといえば青葉なのだが、その青葉を差し置いてなぜ磯波が撮影班に選ばれたのかは今のところ不明である。

この撮影に関しては、2019年週刊ファミ通で連載開始された『海色のアルトサックス』でも披露。敷波を撮影していたのが切っ掛けで彼女もバンドメンバーになる流れになった(こちらで使っている機種は不明。ただ、ボディが大きくレンズを追加購入したというのを彼女自身が告白しているので一眼デジカメなのは間違いない)

2022年4月22日、呉イベ（C2機関「艦これ」呉鎮守府巡り2022・呉市制120周年記念）に際し、当該グラの差分パネル(Tシャツのiso5800の部分が「呉駅」に、また、表情も更新される)がJR西日本とのコラボとして母港呉駅に登場した。なお、下記イベントでも鉄道駅とコラボが実現しており、鉄道駅との親和性が謎に高い^[4]磯波だが、磯波を含むしばふ氏担当の吹雪型と未実装の同型艦^[5]全ては史実では呉を母港とする駆逐艦であった。（→呉艦娘）

• 公式による告知
• 現地訪問中の提督によるツイート

(鉄道むすめ…・？)

ポストを読み込み中です https://twitter.com/KanColle_STAFF/status/1118703230030999552

2019年春の【ズイパラ】(八景島シーパラダイスで行われる公式イベント)に連動し、「横浜シーサイドライン」とのコラボが実現した。

今回、そのコラボキャラクターに磯波が抜擢された。…鉄道むすめ、ですかね？

なお、新杉田の近くにある造船所（JMU横浜事業所磯子工場）は２１世紀初頭に閉鎖された浦賀船渠（磯波らの故郷となる造船所）の系譜を継ぐ造船所でもあり、また、磯子工場の「磯」と「磯波」をかけたもの（どちらかと言うと後者のほうが有力？）として採用されたのかもしれない。

あ…あの…提督…改装…磯波…あの…精一杯…頑張り…ます！

2022年5月13日のアップデートにて、磯波改二が実装された。彼女の改二実装により、編入艦を含めた第十九駆逐隊全艦が改二で揃った^[6]。しばふ村住民による部隊では第1航空戦隊、磯波と中の人が同じ第2航空戦隊、第4航空戦隊(再編)に続く快挙が達成されたことになる。

改二への改装にはLv82に加え改装設計図、新型砲熕兵装資材x1、開発資材x28を要する。
制服は同絵師が担当した吹雪・浦波・綾波・敷波のものと同じで、リボンが改と同様吹雪のものと共通となっている。右手に12.7cm連装砲、左手首に高射装置（これまた中の人が同じ冬月のおでこのやつ）を載せている。持参装備は12.7cm連装砲A型改二★+3、61cm三連装(酸素)魚雷、九五式爆雷★+7。米潜水艦トードクに屠られたためか対潜能力の増強が図られており、持参装備も対潜兵装である爆雷がラインナップされている。

ログインボイスが節タイトルのものとなり、放置ボイスも更新された。更新ボイスによる新たな他艦娘とのつながりは認められない。また、中破以上で入渠するとようやく有給申請を受理してもらえた模様。ちなみに、有給申請の理由は鉄道と何やら関係があるらしい。こうして公式に磯波×鉄道という新属性が付与されたようである。

なお、磯波改二実装にあわせて磯波と深雪の邂逅率上昇^[7]が期間限定で実装された。なぜ深雪とペアで…というと、艦歴2年、日華事変をも知らず事故で艦歴を閉じた深雪と磯波は同じ浦賀で生を受けた間柄だから…なのだろう。たぶん、きっと。

なんとか・・・史実、完了したみたいです

大正15年度計画艦。1926年10月18日、浦賀船渠で起工し、1928年6月30日に「第43号駆逐艦」として竣工、一等駆逐艦に類別された。竣工後は呉鎮守府に所属。ちなみに、実は末っ子なのに就役は吹雪型で一番早い。というか起工も3番目、進水も2番目で、なぜ9番艦なのかが謎。同年8月1日、「磯波」と改名。12月1日、妹の「浦波」「綾波」「敷波」と第2艦隊第2水雷戦隊第19駆逐隊に編成される。

1932年2月6日、佐世保を出港。上海に進出し、上陸戦を支援。1935年11月4日から翌年3月1日まで三菱重工業長崎造船所で船体の補強工事を実施する。

1937年からの日中戦争では、大陸への出動を命じられるものの8月19日、回航中に「浦波」と衝突してしまい、5ヶ月にわたる修理を余儀なくされる。修理完了後は上海、杭州湾上陸作戦に参加。第1艦隊第3水雷戦隊に移籍後、1941年2月から3月にかけて華南での封鎖作戦に参加した。
開戦の時が迫る11月5日、第三水雷戦隊はマレー攻略部隊に編入。12月4日、海南島の三亜を出撃。マレー上陸部隊を乗せた船団を護衛する。

1941年12月7日、大東亜戦争開戦に先んじてコタバル入港。上陸した部隊の支援を行う。開戦日となった翌8日、イギリス軍機の爆撃を受けて炎上した輸送船「淡路山丸」から乗組員を救助。続いてマレーへの増援部隊を乗せた船団を護衛。12月27日、被雷して大破した運送船「野島」の救援に向かう。

1942年1月26日にはエンドウ上陸作戦に、2月には蘭印攻略作戦に参加。3月9日にインドネシア方面のオランダ軍が降伏したため蘭印作戦は概ね完了。「磯波」は本土へ帰還する。
6月1日、ミッドウェー海戦に参加するべく柱島を出撃するも、その道中で「川内」ともども本隊からはぐれてしまう。その後、「鳳翔」搭載機に発見され無事に合流。海戦では「大和」「長門」「陸奥」ら第一戦隊の主力部隊の警戒隊を担った。しかし結果は惨敗。「磯波」は第一戦隊を護衛しつつ帰路についていたが、またしても「浦波」と衝突。艦首約1メートルを切断する損傷を負い、11ノットに速力低下。6月14日に何とか横須賀へ辿り着き、7月20日まで修理する羽目になる。

修理完了後の24日、「磯波」は横須賀を出港。9月6日に呉へ寄港し、レーダーを設置する。そして第二航空戦隊の護衛で呉を出港し、10月4日にトラックに進出。姉の「白雪」「初雪」とともにソロモン諸島･ニューギニアの諸作戦に参加する。11月9日にトラックを出港し、僚艦の「敷波」とともに水上機母艦「日進」を護衛。23日にはラエ輸送任務に従事する。
12月1日、ニューギニア島ブナ東方海上で敵機と交戦、至近弾を受け中破。その修理から復帰した後、アドミラルティー諸島経由でブナに物資を輸送する。12月18日、ともに輸送船団の護衛を行っていた僚艦の「天龍」が撃沈されたため、マダンに強行揚陸を実施。27日、ニュージョージア島に兵員輸送。

1943年1月2日、ガダルカナル島へドラム缶輸送を行う。この輸送任務を最後に「磯波」はソロモン方面から撤退。7日、空母「瑞鶴」を護衛してトラックを出港し、呉へ帰還。整備を受けたのち、2月7日から丙三号輸送作戦に従事。第三輸送隊を護衛してパラオ入港。パラオからは「秋雲」と「長月」が護衛に加わり、船団をウエワクへ送り届けた。2月27日、南西方面艦隊に編入される。3月10日、スラバヤを出港。シンガポール行きの輸送船団を護衛した。

4月9日、スラバヤからアンボンへ向かう船団を護衛中にセレベス南東で米潜水艦「トートグ」の襲撃を受ける。先に被雷し座礁した輸送船「彼南丸」の乗員救助を行う「磯波」だったが、その隙を「トートグ」に突かれる。さっそく雷撃され、3本まで回避に成功するも、最後の1本が直撃し、わずか2分で沈没。乗員7名が死亡、9名が負傷した。この「トートグ」は翌年3月姉の「白雲」もオホーツク海で葬っており、また犠牲者が増えてしまうのであった。

1943年8月1日除籍。

戦後、その名前は海上自衛隊の護衛艦「いそなみ」（1958年就役、1987年除籍）に受け継がれた(現在一部の装備が広島県江田島市の海上自衛隊幹部候補生学校こと旧海軍兵学校に展示されている)。現在は海上保安庁の巡視艇「いそなみ」が活動している。

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吹雪型駆逐艦 特I型駆逐艦（吹雪型1～10番艦） →「吹雪型姉妹」（下表参照）  第三水雷戦隊 川内(艦これ)　ほか しばふ / しばふ艦隊 地味かわいい 磯野波平 吹雪型のエロ担当 鉄道むすめ 海色のアルトサックス うらが組（特型一門） 深雪　磯波　狭霧　潮　雷

吹雪型姉妹 / 吹雪型駆逐艦
1.吹雪 - 2.白雪 - 3.初雪 - 4.深雪 - 5.叢雲 - 6.東雲 - 7.薄雲 - 8.白雲 - 9.磯波 - 10.浦波 綾波型姉妹 - 暁型姉妹

脚注

1. *特II(綾波)型の船体に特I(吹雪)型の主砲を搭載した
2. *後日実装の「浦波」側から本件に触れている
3. *ちなみにISO5800というのは、ISO単位系の中でもフィルムの感度を示す単位系で、ISO感度とも呼ぶ。フィルム感度ってASAじゃ？というのはちょっとおじさん。フィルム感度なのでデジタルカメラにはそのままは使えないが、デジカメのイメージセンサーの性能を表すときに「ISO100相当」のように使われることはある。
4. *「艦これ」と鉄道コラボとしては、他に京都丹後鉄道とのコラボの「由良」×丹後由良駅の例も存在する。
5. *未実装艦「東雲・白雲」。drew氏担当の「天霧・狭霧」とその僚艦「朝霧・夕霧」も艦籍は呉鎮守府である。但し、開戦時20駆は就役時は横須賀鎮守府第八駆逐隊を構成していた。
6. *8駆、18駆、10駆も初期編成4人の改二実装が完了しているが、8駆に編入艦はなく、10駆と18駆には9駆から加わった朝雲(9駆→10駆)、薄雲(12駆→舞鶴防備隊→9駆→再編18駆)に改二が未実装となっている。
7. *同時に大和の建造確率上昇も実装されたが、これは来るべき大和改二に向けた措置である。
8. *一時期薄雲と交代した時期がある