笠置シヅ子とは (カサギシヅコとは) [単語記事]

笠置シヅ子（かさぎ・しづこ、1914年8月25日～1985年3月30日）とは、歌手・女優、ブギの女王である。

概要

1914年、香川県に生まれる。本名・亀井静子。間もなく大阪府の米屋に養子に出される。

1927年に宝塚を受験するが、背が小さく痩せすぎということで不合格になる。OSK日本歌劇団に合格。「三笠静子」の芸名で初舞台を踏む。

1935年、崇仁親王が三笠宮を名乗ったのを機に「笠置シズ子」と改名する。同じ頃に作曲家の服部良一と出会い、数多の名曲を生み出す。当時の歌手は直立不動で歌うのが一般的だったが、笠置は舞台上で激しく踊り歌うスタイルで人気を博した。しかし当時は今ほど自由ではなかったので政府からにらまれることもあった。

戦後、「東京ブギウギ」や「買物ブギ」などのブギがヒットし、ブギの女王と評される。

美空ひばりは笠置の物真似で有名になった。有名になりすぎて、むしろ笠置が美空の持ち歌を歌っているのではないかと誤解され、以後美空に笠置の楽曲を歌わせないようにした。当時は「物真似」という行為自体の地位が低かった（物真似される事すら嫌悪を感じる人も居たとか……）事も影響している。

私生活では、吉本興業の創業者の息子と交際し妊娠に至ったが、創業者に結婚を認めてもらえなかった。出産前に元々病弱であった交際相手が亡くなり、その後子供を出産する。

1957年、歌手引退を機に「笠置シヅ子」に改名。楽曲の録り直しもしなければ、懐かしの～系の歌番組にも出演しなかった。その代わりCMやテレビ番組には積極的に出演した。

1985年、卵巣がんにより死去。