蘇りの魔王とは (ヨミガエリノマオウとは) [単語記事]

蘇りの魔王とは、丘野優によるファンタジー小説である。イラストはshriが担当している。レーベルはオーバーラップノベルス（新書）。

概要

　アルファポリスにおいて刊行された『平兵士は過去を夢見る』に続き、『蘇りの魔王』は丘野にとって書籍化第2作目にあたる。

　2014年から小説投稿ウェブサイト「小説家になろう」において連載を開始し、2016年9月現在においても連載中。オーバーラップ主催の第2回オーバーラップWEB小説大賞の「大賞」を受賞し、書籍化した。

　アルファポリスの方針に従い書籍刊行後にウェブ版がダイジェスト化され、さらに後にウェブ版が削除された『平兵士は過去を夢見る』とは違い、『蘇りの魔王』は書籍化後もウェブ版の削除やダイジェスト化は行われていない。その代り、書籍に際して改稿と加筆が行われている点で、無料のウェブ版と有償の書籍版の差別化がなされている。

あらすじ

　魔族の王である第100代魔王『ルルスリア・ノルド』は魔王城で勇者たちのパーティーと単独で戦い、散った。散る間際友人の娘の誕生日を祝えない悲しさを零し、勇者に語りかけながら消えていった。

　そして目を覚ますと、人族の女性が目の前に現れ、やがて自分が人族の赤ん坊で、生まれ変わったことに気づく。

登場人物

主要人物

ルル・カルディスノーラ: 第100代魔王『ルルスリア・ノルド』の記憶をもったまま人族に生まれ変わった少年。下級貴族カルディスノーラ家の長男として地方の領館にて母親から大切に育てられつつ、前世の知識を活かして魔力を取り戻す訓練や体術の訓練を欠かさなかった。何故転生したのかを調べるために冒険者になることを志す。前世の『ルルスリア・ノルド』としては、人族に対しては個人的な恨みはもっていなかったため、人族に対して危害を積極的に加える考えはないようである。
イリス・カルディスノーラ: 古代魔族の少女。魔王『ルルスリア・ノルド』の側近であった『バッカス・タエスノーラ』の娘。魔王ルルスリアとは知己で慕っていた過去がある。古代遺跡で封印されていたところをルルに助けられ、ルルの家に引き取られ『イリス・カルディスノーラ』となる。
グラン: 実力派の剣士でユーミスとパーティを組む。豪快だが冷静かつ真面目な面を持ち合わせている。ルルが住んでいた近くの古代遺跡を調査しにやってきた事からルルと交流が始まる。
ユーミス: エルフ（古族）の女性魔術師でグランとパーティを組む。古代魔族を中心に調べる考古学者の面をもつ。ユーミスも冒険者・魔術師としての実力者でもある。

その他

パトリック・カルディスノーラ: ルルの父親。レナード王国の下級貴族で地方領主。叩き上げでレナード王国の王立騎士団の剣術指南役を担任しているため王都に詰める事が多く地方の領館にある家を空ける事が多い。
メディア・カルディスノーラ: パトリックの妻。地方の領館に居住することにこだわりがあり、ルルも地方の領館で育てられた。