衛宮士郎とは、TYPE-MOON発売のPCゲーム「Fate/stay night」の主人公。
日本の地方都市「冬木市」にある穂群原学園に通う二年生。年齢は不詳だが18歳以上である。
今は亡き義父"衛宮切嗣"に頼み込んで魔術を八年前から魔術を教わり、毎日鍛錬を続けているが腕前はぶっちゃけ半人前以下。
養父が死んだ後も五年間独学で、毎夜死ぬ危険のある無茶な魔術の鍛錬を繰り返していたが、成果は全く出ていない。
五年間まったく進歩がない、という現状に焦りを覚えつつも、今自分にできることとして身体を鍛え、生活費を自分で賄うためにアルバイトに励み、
現在は退部しているが弓道部に入ったり、友人の柳洞一成や間桐慎二と交流したり、慎二の妹で後輩の間桐桜や姉代わりの藤村大河と飯を食べたりと平和に暮らしていたが、
深夜の学校で全身青タイツの男とガン黒赤コートの戦いを目撃したこと、目撃者を消そうとする青タイツの男に殺されそうになった結果、冬木市で始まろうとしていた聖杯戦争で呼び出される七騎のサーヴァントの一騎セイバーを偶然召喚したことで否応なく「聖杯戦争」へと参加することになる。
特技はガラクタいじりと家庭料理、他家事全般。生徒会長である一成の頼みで学校の備品の修理もちょくちょく行っているため、偽校務員とか文連の修繕担当とか弓道部の掃除機とか穂群原のブラウニーなる仇名を持つ。
料理の技術に関しては、本編で度々詳細に料理の様子が描写されており、リアルかつチート臭い腕前は、リアル主婦・主夫プレイヤーの皆様に衝撃を与えた。聖杯戦争が始まった後も普通に毎日3食作って振舞っており、修行で半身麻痺になった時でも飯の用意は忘れなかった。なお、割と和食の人で、あまり洋食や中華には造形が深くない。
困っている人への助けを惜しまない性格をしているが、他者の命の危機を見れば(たとえ敵が自分より遙かに強者だろうが)自分の命を省みず、迷わず介入するという非常に歪な性格をしている。
ここから下は、ネタバレ成分を多く含んでいます。 自己責任で突っ走ってください。 |
そもそもこのような性格になってしまった原因は、本編開始10年前に起きた第四次聖杯戦争の最終局面である冬木大火災に巻き込まれ唯一の生存者となり、後の養父である衛宮切嗣に命を救われ、その時の笑顔が強烈に印象に残っているのが第一の要因である。
その後切嗣の死に際に立ち会い彼の口から「正義の味方なりたかった」という彼の理想を聞き、その理想をそのまま自分の理想にしてしまったことにより、正義の味方になりすべての人を幸せにするという限りなく不可能に近い夢を目指すことになってしまう。冬木大火災で一人だけ生き残ってしまったことに負い目があることも、自分の命を軽視する一因である。
冬木大火災によって文字通り「士郎」という名前以外の過去を全てを燃やし尽くされ、自分というものがないその異常性から、「一生懸命人間のふりをしているロボット」「人間になろうとしているロボット」とも呼ばれる。
余談だが、「月姫」の主人公である遠野志貴とはいろんな意味で相当相性が悪いらしい。
この世界の魔術師は、代々血筋で能力を高めていくものである為、魔術師の家系ではない士郎は魔術に対する適性が無い。
魔術は物体に魔力を通し性質を強める「強化」、魔力で物体を作り上げる「投影」しか使えない。ただし投影に関しては作ってもすぐ消える通常の投影とは異なり、作った物質がいつまでも消えないという特異性を発揮する。
彼の投影は”創造の理念を鑑定し、基本となる骨子を想定し、構成された材質を複製し、製作に及ぶ技術を模倣し、成長に至る経験に共感し、蓄積された年月を再現する”という工程を経て完成するものであり、1から10まで全て魔力で再現する通常の投影とは厳密に言えば異なるものであり、投影したものが消えない理由はこの辺にあるのかもしれない。
その特異性の理由として、彼の魔術回路が「固有結界」という自身の心象風景によって世界を侵食し、世界の法則を変える魔法に最も近い魔術の1つに特化したものであるためである。前述の強化も投影も、この魔術の副産物である。
彼の固有結界は「無限の剣製」と呼ばれる無数の剣が突き立つ荒野で、内部にはあらゆる剣の因子が充満しており、一度でも視認した剣はこの結界内にストックされるというものである。使用と維持には莫大な魔力を必要とし、衛宮士郎の魔力量では維持はおろか展開すら不可能だが、あるルートでは他者と魔力のラインを繋ぎ魔力を借りることで使用したこともある。
ちなみに槍や斧のような刃物であれば結界内にストックされ、防具類も一応ストックはされるが通常より魔力消費量が増え瞬間的にしか効果が発揮されない。
さらに機械のような近代文明の産物は投影しても中身がないガラクタにしかならないが、「hollow ataraxia」のとあるシーンを見る限りでは修行次第では投影できるようになるのかもしれない。
セイバーの直感のような特別な才能にもなく身体能力も平凡なため、剣術は一流にはなれないと太鼓判を押されている。そのため基本的に相手の攻撃を受け流しつつ隙を見つけて反撃するという防御主体のスタイルである。
ただ弓術に関しては弓道部時代に故意の1射を除き全て的に当ててみせたり、超高速で動き回るバーサーカーの眼球に狙いをつけて(効かなかったとはいえ)見事命中させるなど、この分野に関しては天才もしくは奇才などと言えるのかもしれない。
セイバーとの契約後人外じみた再生能力をたびたび発揮しているが、それは切嗣に命を救われた際体内にエクスカリバーの鞘である「全て遠き理想郷(アヴァロン)」を埋め込まれたためであり、長年同化していたせいかこの鞘に関してはほぼノータイムで投影が可能である。
ルートを進めていくうちに少年漫画のインフレの如く戦闘能力を上げていき、最終ルートでは条件付きだが黒セイバー相手に勝利に近い引き分けという人間とは思えない戦果を残している。
遠坂凛のサーヴァントであるアーチャーとは、基本的に他人を嫌悪しない彼にとっては珍しく初対面から互いに敵意をむき出しにして接している。
なぜそんなことになっているかというと、アーチャーの正体が世界と契約し英霊になった衛宮士郎その人であり、究極的な同属嫌悪であると同時に士郎にとって理想をなくしたアーチャーは許せるものではなく、アーチャーにとって夢物語を追っていずれ破滅する過去の自分は到底許容できるものではないのである。
同一人物であるためかアーチャーの戦闘を見たり直接剣を交えたりすることで、その技術を吸収したり過去を垣間見たりしている。
HFルートでは失った左腕の代わりにアーチャーの腕を移植した事で、アーチャーの知る知識や技術等を無理やり体得したが、本来英霊の腕を人間に移植するなど自転車に飛行機のロケットエンジンを付けるような無謀なものであり、聖骸布で抑えているとはいえきちんと自我を保ったままでいられるのはひとえに魂の大本が同じためである。「劇毒持ちのはぐれメタル」のようなもの。
しかしその思想が相容れないとはいえ、完成され尽くした戦闘技術や魔術は士郎にとって目標をなるものであり、その背中は越えるべき壁として士郎の中に存在している。
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最終更新:2024/04/24(水) 23:00
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