風のシルフィード 単語


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カゼノシルフィード

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風のシルフィードとは、「週刊少年マガジン」にて1989年から1993年まで連載していた競馬漫画である。全23巻。

概要

この映画が連載される直前、競馬界はオグリキャップやタマモクロスといった芦毛ブームに沸き、また競馬を題材にした映画『優駿』がヒットするなど空前の競馬ブームに沸いていた。このブームに乗ろうと週刊少年マガジン編集部は競馬漫画の連載に踏み切り、当時新人だった本島幸久を抜擢した。

これまでなかった競馬漫画(『馬なり1ハロン劇場』は本作より2ヶ月後に連載開始)に加え、馬券を購入できない層が多い少年誌での連載ということもあり当初は短期で打ち切られるのではという不安もあったが、週刊少年マガジンの購読層は比較的年齢が高かったことやオグリキャップ引退後もメジロマックイーン、トウカイテイオーと競馬ブームは続き、さらに『はじめの一歩』や『名門!第三野球部』など当時週刊少年マガジンが得意としていたスポ根系の流れに乗ることに成功し、結果4年に渡る長期連載となった。

日本中央競馬会(JRA)の協力を得ており、当時の施設などはほぼ忠実に描かれているが、出走条件や訓練・騎乗方法に関してはスポ根漫画でよくある突っ込みどころ満載の部分が多い。これは週刊少年マガジン編集部の方針だったり、作者の本島幸久が競馬に関してあまり興味がなかった(競馬雑誌「週刊Gallop」でのインタビューで「連載当初は競馬のことをほとんど知らなかった」と認めており、その後の連載もゴルフ漫画が多く、競馬漫画はほとんど描いていない)ともされている。

アニメ化はされなかったが、1994年にスーパーファミコンでゲーム化されている。

後年の影響

風のシルフィードの成功は競馬漫画という新たなジャンルが確立し、本作終了の翌1994年に週刊少年ジャンプで『みどりのマキバオー』が連載され、週刊少年マガジンでも本作の実質的続編となる『蒼き伝説マルス』の連載、さらに週刊少年サンデーや週刊少年チャンピオンでも競馬漫画が連載されるなど、一時期四大週刊少年誌すべてで競馬漫画が連載される状態になった。

『みどりのマキバオー』では主人公の馬の脚質が追込など色々な共通点が見られるほか、ライバルも随所に共通点が見られる(尤もどちらも少年誌という特性上読者受け狙いのため似たり寄ったりになる場合がある)。さらに風のシルフィードの連載から25年後にアニメ『ウマ娘 プリティダービー』が放送されたが、出産で母親を亡くし、人手によって育てられるなど経緯がシルフィードに似ているスペシャルウィークを主人公にしているが、これも何かの縁であると思われる(そもそも競争馬のスペシャルウィークの経歴がシルフィードに酷似しているのがまったくの偶然である)。

登場人物

騎手

森川駿(もりかわ はやお)
千葉県の森川牧場の一人息子。自分が産まれた時に難産だったこともあり母親死亡している。同様に母馬が難産で死んだシルフィードを助け、自身も競馬学校に進み騎手になる道を選ぶ。デビュー戦で勝利すると着実に勝利を重ね、デビュー年にシルフィードが出走した日本ダービーでは勝利数が規定未満だったが特例で騎乗し2着。そして規定に達した菊花賞では減量に苦しみながらもG1初勝利を飾る。翌年シルフィードと共にフランスに渡り、日本人騎手初となる凱旋門賞に勝利(現実ではいまだ凱旋門賞に勝利した日本人騎手はいない)するなど騎手の質は日本トップレベルである。
シルフィードが事故死で一時期引退を考えたが、双子の子が産まれ、その片方の子がシルフィードにそっ来るな芦毛であったため駿の所有となり騎手に戻り、その子がシルフィードジュニアとして日本ダービーに出走した際も騎乗している。
続編の『蒼き伝説マルス』ではアメリカで牧場主となっている。
夕貴潤(ゆうき じゅん)
駿の2年前にデビューしながらも4年で200勝に達し、一大ブームを巻き起こした名騎手。シルフィードのライバルであるマキシマムの主戦騎手でもある。元々は孤児で、それが勝利に拘る要因になっている。先輩騎手との行き違いもあり性格は孤高であるが、一方で感情を表に出すことが多く、併せ馬の際も先輩の調教助手に土下座のうえ泣きすがったり、マキシマムが骨折した際も落馬後周りを憚らず大泣きしている。駿を最初軽んじていたが次第にライバルと認め、さらに行き違った先輩騎手とも和解したことである程度は心を開くようになっている。
続編の『蒼き伝説マルス』でも騎手を続けており、マキシマムとシルフィードの娘との交配でできたエアリアルの騎手で凱旋門賞に勝利している。
島村圭吾(しまむら けいご)
青森の漁師の息子で、駿の同期。競馬学校時代はは馬に満足に乗れず駿に心配されていたが、騎手になると調整能力の高さを氷沼オーナーに認められ、ヒヌマボークの騎手として有馬記念に出走すると初平地レースが初G1グランプリレースでさらに初勝利という偉業を成し遂げる(本来であれば有馬記念で騎乗するには障害を含めて30勝が必要なので現実ではほぼ不可)。この勝利が自信をつけさせ、騎手として成長していく。
続編の『蒼き伝説マルス』では直接登場していないが、回想で日本ダービーに勝利するなど名騎手になっている様子が描かれている。
谷村健太郎(たにむら けんたろう)
駿がデビューする前のシルフィードの主力騎手。八百屋の息子であるが父親を早くに亡くし、母親を助けるため騎手になる。馬と関わったことがない経緯や減量苦で勝利になかなか恵まれない一方で、また駿のよき理解者にもなっている。
騎手を選ぶシルフィードが駿以外では唯一心を許しており、皐月賞での落馬後スランプに陥ったが、菊花賞のトライアルに騎乗し呼吸が合わず交代するもシルフィードの奮起で通算200勝をプレゼントされ、スランプを脱している。
その後駿の中学校時代の担任と結婚し、続編の『蒼き伝説マルス』では調教師になっている。
宇南正洋(うなみ まさひろ)
「逃げの宇南」と称されるベテラン騎手で、カザマゴールドに騎乗する。駿のデビュー戦で妨害を試みるも敗れ、以来駿に闘争心を燃やす。朝日杯3歳ステークスではシルフィードの顔に鞭を喰らわすなど汚い手を使うが、次第にシルフィードと駿の実力を認め、有馬記念では道を譲っている。
柴岡政雄(しばおかまさお)
ベテラン騎手。当初はユメノタローに騎乗した駿に「競馬を甘く見るな」と言い放つが、ユメノタローの仕上がりを認め、以来ユメノタローの主戦騎手になる。
柳川(やながわ)
障害競走を主とする騎手。圭吾の先輩で、おだてに弱い。日本ダービーではシルフィードに騎乗予定だったが、シルフィードの気持ちを察し辞退している。
河北(かわきた)
関西を中心に活動しているベテラン騎手。当時京都競馬場と同じレイアウトだった新潟競馬場で内ラチの取り方を見せて駿に勝利するも、研究と駿の執念により新潟記念で負け駿を認めるようになる。
葵兵馬(あおい ひょうま)
シャオツァンロンの主戦騎手。父親が関西の名調教師で他の馬も気に入れば父親の力で横取りする一方、騎手の実力は父親の名に恥じないほど高い。
吉原泰人(よしわら やすと)
関西を主戦場としている騎手歴35年のベテラン騎手。若い頃は「剛腕」と称されたが、年を取ると「魔術師」と称されるスタイルに変貌する。G1勝利に縁がない一方で、「マイルレースの馬を春の天皇賞で騎乗し、前半を抑えてマイルレース同然にしてしまい、長距離に強いシルフィードやヒヌマボークとハナ差の3着で入賞する」ほど能力が高い。
関西を中心に活動しているベテラン騎手。当時京都競馬場と同じレイアウトだった新潟競馬場で内ラチの取り方を見せて駿に勝利するも、研究と駿の執念により新潟記念で負け駿を認めるようになる。
D・D(ダージリン・ダニアン)
ラシューバに騎乗する女性騎手。反則した騎手を殴り飛ばすほど気性が荒く、女性と馬鹿にした潤に反発して服を脱ぎ、傷だらけの筋肉質の背中を見せて「なめるなよ」と一蹴する。
レクター・アボット
イギリス競馬界の頂点に立つ超一流騎手の王室騎手。凱旋門賞に勝利したことがなく、悲願を達成するため気性が荒く騎手が見つからないザンジヴァルの騎乗を引き受ける。「パドックで暴れまわったサンジヴァルを指二本で落ち着かせる」「テレビ中継車の速度でシルフィードのトリックを見抜く」「シルフィードの左目が見えないことを見抜き、あえて左から狙う」などラスボスに恥じない展開を見せたが、最後は2着に敗れる。
ルーク・アボットという息子がおり、仲違いを起こしてしまったが実際は息子を気にかけており、凱旋門賞で対戦することになったが直前にルークは事故死してしまう(その凱旋門賞で勝利したのはルークが騎乗予定だった馬である)。その経緯もあり、駿を見た際ルークとだぶらせる様子が伺える。

馬主

森川修一郎(もりかわ しゅういちろう)
駿の父親で、森川牧場の生産者。流行風邪によって借金を抱え、毎年担保として仔馬を1頭持っていかれている。
当初シルフィードの脚を見て「競走馬になれない」として薬殺処分をしようとするも駿に抵抗され、最後は「好きにしろ」と突き放す。実際は子煩悩で、駿がシルフィードの世話に疲れて寝てしまった時代わりに世話をしたり、借金返済のために駿が貯めこんでいた賞金に一切手をつけずフランス行きを快く送り届けている。
岡恭一郎(おか きょういちろう)
マキシマムの馬主で、「馬を見る天才」と称される。アメリカで馬の育成を学び、その後帰国し父が経営していた牧場を引き継いでいる。当初は経営難で荒れた生活を送っていたがレッドキッドという馬に助けられて再建され、日本一の牧場主に成長する。日本ダービー直前で急逝したレッドキッドの意思をマキシマムに託し悲願を達成するも、それまで相手にしなかったシルフィードを認めて「次はシルフィードに勝利する」と宣言(騎手の差で勝利したが馬では負けていたことを意味する)。マキシマムで世界進出を狙うも有馬記念で故障してしまい断念、代わりにシルフィードに自分の夢を託す。
シルフィードの子が産まれる際に現れた駿を追い出すことなく逆に出産を手助けし、2頭目として産まれた子を「2頭目は虚弱体質になりやすいのでうちでは面倒を見ないので書いたところに送るよう」として森川駿と書いている。
風間新治(かざま しんじ)
風間不動産のオーナーで、カザマゴールドやカザマダイヤモンドなどカザマの冠名を持つ馬を多く保有している(但しカモフラージュのためカザマと名のつかない馬もいる)。
気に入らない馬を潰すため、1つのレースに2頭以上出走させてはあの手この手で潰そうとする。特にセリ市でシルフィードが出た際「30万の価値」と言い放つも高額で買ったカザマゴールドに肉薄したことで潰しにかかるようになるが、ことごとく失敗している。
後藤一弥(ごとう かずや)
全国に50の支店を持つ大手銀行のオーナーで、登場する日本の馬主の中では岡や風間以上の日本一の金持ちである。常に冷徹で保有する馬を「ビジネスの道具」としており、所有するシャオツアンロンも無理な走りをさせ、結果潰している。
続編の『蒼き伝説マルス』でも登場しているが、バブル景気がはじけて経営難に陥ったことから性格が豹変してしまい、風間のようにあの手この手で妨害するようになっている。
氷沼蒼人(ひぬま そうじん)
ヒヌマボークのオーナーで、氷沼牧場の生産者。「馬を見る神様」と称され、岡ですら頭が上がらない。戦前から牧場を経営しており妻子もいたが、太平洋戦争で出征中に所有する馬を軍馬として徴用され、妻子も空襲に巻き込まれて何もかも失うが、ただ一頭目立つため徴用されなかった芦毛の馬で再建を果たし、その子孫がヒヌマボークとして活躍していることが描かれている。
馬だけでなく騎手を見る目も正確で、その後名騎手になる圭吾を見て騎乗を依頼している。
サラディン
ラシューバの馬主。元々はアラブの石油関係者で、その資産を基にイギリスに広大な牧場を持つ。一方で名誉を軽んじており、イギリスのG1レースであるキングジョージVI世&クイーンエリザベスステークスのトロフィーを窓から投げ捨てるという行動に出ている。
岡とは数年来の友人で、駿や潤を招待している。
ジェフ・カルバン
サンジヴァルの馬主で、アメリカの牧場主。岡とはアメリカ牧場時代の因縁があり、岡が一時失明した要因を作っている。
とにかく馬を虐待しており、岡がアメリカ時代に面倒を見たラビアンローズやバルベスから騙し取ったリュミエールを虐待し、最終的に潰している。さらにサンジヴァルという狂暴馬を作り上げ、ラシューバとの併せ馬を仕立てるもサンジヴァルがラシューバを噛みちぎった際も笑い飛ばすなど完全に完全に壊れキャラであった。
凱旋門賞後ではレクターの申し出を拒否し虐待を続ける宣言をしたことで堪忍袋の緒が切れた岡に殴られたうえアメリカの馬主協会から永久追放を喰らい(おそらくこの悪評で他国の馬主協会の入会も不可)、馬主としての活動ができなくなった。

その他関係者

菊池正太(きくち しょうた)
シルフィードを管理する調教師。常に酒を飲んでいるが、調教師の腕は超一流とされ、他の名調教師の圧力も通用しないほどである。当時最先端だったパソコンを使ってのシミュレーションをする一方で自厩舎以外の馬には興味がなく、函館記念では前年のダービー馬であることにすぐに気付かず、秋の天皇賞馬で有馬記念ファン投票1位のヒヌマボークを知らなかった。ちなみに名前の由来は作者の師匠(きくち正太)とされている。
続編の『蒼き伝説マルス』では厩舎を健太郎に譲り、後述の松造と一緒に馬の診療所を経営している。
松造(まつぞう)
森川牧場の従業員で、駿を「ぼん」と呼びよき理解者となっている。
修一郎があまり自分を表に出さない性格のため代弁する役を担っており、駿が騎手になるきっかけを作っている。
真雪(まゆき)
駿の幼馴染。父親が医者で、森川牧場に馬を預けている。
高校進学後はバブル景気の影響かどんどん衣装が派手になっていっている。また単行本20巻ではジャンヌ・ダルクの格好で馬に跨っている。
妙子(たえこ)
駿の中学時代の担任。笑顔が駿の母親にそっくりな模様で、駿が信頼を寄せていた。
競走のことはあまり知らなかったが、駿の紹介で健太郎と付き合うようになり、健太郎が落馬した際も病室で面倒を見て日本ダービーでは健太郎と一緒にテレビで応援していた。その後健太郎と結婚。
マルセル・レヴィ
フランスの新聞記者の子で、日本に住んだことがある。日本で事故に遭い母親を亡くし、自身も半分不随になるも、日本でシルフィードの雄姿を知り、さらにフランスでその雄姿を間近に見たことでリハビリに励むようになる。またサラディンはその様子を最初軽んじていたが、次第に考えを改めるきっかけとなった。
シモン・バルベス
バルベス牧場の牧場主で、大学教授。岡の知り合いで、フランスに来たシルフィードの特訓に協力する。娘がいたが、リュミエールをカルパンに騙し取られたうえ父親のやり方に理解できなくなり出て行ってしまう。

登場する馬

シルフィード
芦毛がトレードマークの馬。名前は「白い妖精」のフランス語訳。母馬を死産させたうえ産まれた時に浅屈腱炎を患っており、修一郎に薬殺処分されそうになるも駿に助けられる。浅屈腱炎そのものは熱した鉄の棒で焼く荒治療である程度回復したが完全ではなく、セリ市で最低価格である500万円ですら買い手がつかなかった。
一方で走法がシンザンを髣髴とさせるもので、デビュー戦では最後方から驚異的な勝利。騎手が駿になってからは菊花賞と春の天皇賞で勝利し、その後フランスに渡りラシューバとの接触で左目を失明するも日本の馬で初めて凱旋門賞に勝利した(現実ではいまだ凱旋門賞に勝利した日本の馬はいない、それどころか当時は海外重賞(G3以上)に勝利した馬すらおらず、G3レースは1995年のフジヤマケンザン、G1レースは1998年のシーキングザパールまで待たなければいけなかった)。凱旋門賞から帰国後はジャパンカップの出走をキャンセルし引退、種牡馬となる。通算成績は15戦10勝、連対率86.6%(朝日杯3着、皐月賞落馬を除きすべて2着以内)。
最初の種付けから間もなく迷い込んだ宅配会社のトラックに跳ねられ死亡。タイミング的には逃げ切れるはずだったが、一緒にいたウサギを護るため自ら盾になった。
子は先に産まれた雌馬と後に産まれた牡馬の双子で、うち牡馬はシルフィードジュニア(但し文字数超過のため登録名はこれでよいか不明)として駿と一緒に日本ダービーに出走。雌馬のほうはマキシマムと交配し、続編の『蒼き伝説マルス』ではその子であるエアリアルとして登場している。
モデルとなった馬はオグリキャップと思われがちであるが、脚質は追込馬で「白い稲妻」という表現があることからタマモクロスのほうである。但しG1レースでは追込で勝利したことがなく、菊花賞では先行、春の天皇賞と凱旋門賞では逃げで勝利しており、途中から同じ芦毛で当時最強ステイヤーと称されたメジロマックイーンに近くなったと推測される。
マキシマム
父は名種牡馬、母は凱旋門賞を勝利したこの上ない名馬で、セリ市では3憶円と当時最高額の値が付いた。シルフィードの宿命ライバルとして登場する
新馬戦を大差で勝利すると朝日杯3歳ステークス(現在は朝日杯フューチュリティステークス)、皐月賞、日本ダービーとG1レース3連勝を達成する。しかし次第にシルフィードに追いつかれそうになったことから菊花賞トライアルのセントライト記念では菊花賞レコードを狙うレースに徹したためシャオツァンロンに敗れる。菊花賞ではシャオツァンロンに貫録を見せるも大外から追ってきたシルフィードに差され2着。そして有馬記念ではヒヌマボークに最後抜かされシルフィードと同着(2着)になるがここで左足を骨折してしまう。予後不良も考えられたが手術が成功し関係者の尽力もあって一命を取り留めるが、岡の意志により引退となった。通算成績は7戦4勝、連対率100%。引退後もトレーニングを続け、シルフィードと併せ馬をしている。
ヒヌマボーク
シルフィードやマキシマムと1歳年上の芦毛の馬で、充血により目が赤い。新馬線で圧勝するも脚がついていけずに骨折してしまい、クラシックを棒に振る。5歳(現4歳)の秋に復帰し、ブリンカーをつけて闘争心を抑えながらも毎日王冠と秋の天皇賞に勝利する。有馬記念ではブリンカーを外して出走しシルフィードとマキシマムに勝利。翌年の中山記念でもレコード勝ちしもはや敵なしと思われたが、春の天皇賞ではシルフィードと競ったうえ2着となり、初めて敗北する。その後ジャパンカップではラシューバと競い勝利しており、(長距離を除けば)作中で最強馬と称される。
カザマゴールド
風間オーナーの所有馬で、マキシマムに対抗するため2億円で購入した逃げ馬。
京成杯3歳ステークス(現在は京王杯2歳ステークス)で勝利し、朝日杯3歳ステークスでも2着に入るが、スプリングステークスではシルフィードの妨害に失敗し6着と惨敗し、皐月賞の出走権を逃してしまう(現実では京成杯1着と朝日杯2着の賞金額で皐月賞に出走できる)。日本ダービーでも距離が合わず惨敗したことでその後はマイルレース中心になったが、長距離の有馬記念に出走しており、さらにシルフィードの妨害のため明らかに距離適性のない春の天皇賞にも出走している。
シャオツァンロン(小蒼竜)
後藤オーナーの馬で、青鹿毛。スピードとスタミナが申し分なく、バタフライ走法から繰り出す末脚など完璧なステイヤータイプとして登場。デビューは遅れたが、夏の函館記念では前年の日本ダービー馬を5馬身差で勝利し、さらにセントライト記念では本年ダービー馬のマキシマムに圧勝するなどダービー馬キラーっぷりを披露した。しかし最適距離とされた菊花賞では脚質が追込にも拘わらず先行から逃げになってしまい、さらに掛かっていることに気づかずそのままにした結果無理が祟って失速。最後はマキシマムに貫録を見せられ敗れた。
その後は有馬記念とジャパンカップに出走している。
ラシューバ
サラディンが所有する小柄な馬。ダービーステークスを20馬身差で、キングジョージVI世&クイーンエリザベスステークスのも勝利するなど凱旋門賞優勝の最有力馬。シルフィードとの最初の対戦では激突し、シルフィードの左目失明の原因にもなっている。
しかし凱旋門賞直前にザンジヴァルと併せ馬を持ち掛けられそれに応じてしまった結果、サンジヴァルに肩を噛みちぎられて重傷を負ってしまう。それでも凱旋門賞に出走し、最後の直線で3着まで上がるも力尽きてシルフィードに後を託している。その後傷が癒えて来日しジャパンカップで2着に入る。
サンジヴァル
父母ともに良血馬であるが、ジェフによって虐待されており、これまで2人の厩務員を噛み殺し、さらに併せ馬でラシューバの肩を噛みちぎってしまう。この性格から誰も騎手が務まらないと思われたが、レクターによって落ち着きを取り戻すと凱旋門賞では良血馬らしい好走を見せ、最後シルフィードに敗れるも2着に入る。その後レクターが虐待の跡を暴露し、これによってジェフは馬主資格を喪失したことでサラディンの元へ渡り、レクターが面倒を見るようになった。また凱旋門賞後は来日しジャパンカップに出走している。

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関連項目

  • 馬なり1ハロン劇場
  • みどりのマキバオー
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最終更新:2025/12/07(日) 13:00

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