この記事は、悪天候等の事由により北海道発の飛行機が欠航した場合に、どうすれば北海道を脱出できるかをまとめた備忘録的(チラ裏)記事である。
北海道は日本列島の主要四島のうち、唯一他の島と徒歩および自動車での行き来が不可能という地理的な特徴がある。そのため、北海道と他の地域とを往来する手段は、以下のものに限られる。
このうち最も多くの人に利用されているのは飛行機であろう。なんといっても他の移動手段と比較しても圧倒的に所要時間が短い。まさに忙しい現代人の味方である。
だがそこは試される大地北海道、厳しい気候は時として容赦なく飛行機を欠航に追いやってしまう。すぐさま振替便を確保できれば良いが、多くの場合他の利用者も振替手続に殺到するため当日中の便の確保は極めて困難となる。年末年始やゴールデンウィーク、お盆、そしてさっぽろ雪まつり開催時期などの多客期ともなると数日先まで全便満席ということも珍しくなく、途方に暮れた経験を持つ人も多いのではないだろうか。筆者もその一人
この記事では、急な欠航でも慌てなくても済むよう、代替の移動手段を備忘録的に記すものである。同じような状況に置かれた人への一助となれば幸いである。
なお、以下では最も利用者が多いと思われる新千歳─東京(羽田)便の搭乗を予定していて、その便を含む新千歳空港当日発着便が全て悪天候により欠航したものとしてシミュレーションを行う。また本文中の時刻は2025年現在の各交通機関のダイヤに基づく。
新千歳空港発着便が欠航になった場合でも、道内の他の空港は運航を続けている場合がある。それらの空港を利用して北海道からの脱出を試みるのもひとつの手である。
新千歳空港から近い空港として、札幌市東区にある丘珠空港が挙げられる。丘珠空港からは2025年現在、道外への便として名古屋(小牧)、秋田、松本、三沢(八戸)、新潟、富士山静岡などへの便が就航している。その中で最終の便は18:35発の名古屋(小牧)行きJAL/FDA共同運航便。新千歳空港発便の欠航が決まったのが16時前後までであれば、最速で丘珠空港まで移動しつつオンラインチェックインを駆使することで、この便の搭乗に間に合う可能性がある。名古屋空港から空港直通バスに乗って名古屋駅まで行けば、東海道新幹線に乗って当日中に東京や大阪まで到着できる。
ただし新千歳空港から近いということは、新千歳空港と同じような天候状況である可能性が高いということでもあり、新千歳空港発着便が欠航となるような悪天候下では丘珠空港発着便も欠航になっている可能性が高い。仮に欠航になっていなかったとしても、前述のように利用者の振替手続が殺到して早々に満席になってしまう可能性が高く、残念ながらあまり現実的な手段とは言えない。
その他、旭川空港や帯広空港が新千歳空港から200km圏内であり、最終便が前者は19:55発東京(羽田)行き、後者は19:50発東京(羽田)行きだが、どちらも遅くとも14時台に新千歳空港を出発しなければ最終便に間に合わないため、さらに利用できる状況が限られてくる。
したがってこのような状況下では、他の空港の利用も含めて飛行機ははじめから選択肢から外すのが賢明な判断かもしれない。
次に船舶を利用するという選択肢を考えてみる。
2025年現在、道外への航路が出ている港は、函館港・室蘭港・苫小牧西港・苫小牧東港・小樽港がある。多くの航路は航行時間が長すぎて、明朝から仕事や学校があるという人には選択肢になりにくいが、函館─青森、室蘭─青森、苫小牧西─八戸の航路に関しては例外で、夜間に出航すれば翌早朝には本州側の港に着く。この中で苫小牧西港は新千歳空港からのアクセスが比較的良く、21:15発の便に間に合えば翌4:45に八戸港に到着する。この便に乗りたい場合、18:30頃には新千歳空港を出発したほうが良いだろう。
青森港または八戸港に着いたらタクシーで最寄りの新幹線駅に移動し、朝一のはやぶさ4号(新青森6:18発、八戸6:42発)に乗車すれば、東京駅には9:23に到着する。さすがに学校の1コマ目とかには間に合わないだろうが、始業が遅い勤務先や学校の2コマ目等ならばなんとか間に合うかもしれない。
ただし、飛行機が欠航になるような悪天候下では当然海も時化ているので、船も欠航になる可能性が高い。仮に運航されたとしても前述の通り東京着が早くとも明朝になってしまうと考えると、やはり選択肢としては微妙か。
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最終更新:2025/12/07(日) 09:00
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