飾り職人の秀とは (カザリショクニンノヒデとは) [単語記事]

飾り職人の秀（かざりしょくにんのひで）とは、時代劇『必殺仕事人』に登場する架空のキャラクターである。
演じるのは三田村邦彦。

なお、「簪（かんざし）の秀」と呼ばれることもある。

概要

初登場はシリーズ第15弾の『必殺仕事人』。
表稼業は腕のいい飾り職人だが、裏稼業ではノミ（『仕事人』第32話まで）や房付きの簪（『仕事人』第33話以降）を武器に悪人の主に首筋を刺して絶命させる技を持つ。

第1話時点では既に足を洗っていた元・仕事人だったが、殺された情婦（愛人）の仇を取るため、既に仕事人として活動を開始していた中村主水、畷左門とは別に標的を追っていたが、結果的にそれが左門の仕事を助ける形となった。

続く第2話では、第1話で自分が投げたノミを、腕のいい飾り職人でしかもそれが自分の親友の仕業だと思って行動している主水を見て親友に危機が迫っていると思い、自分の作業場にかくまう。そして将棋会所の主人である鹿蔵（仕事人の元締）に賭け将棋を挑み、そして勝った（鹿蔵がわざと負けた）お金で親友の逃走資金にしようとしたが、親友はその恋人に利用された挙げ句に殺された後であり、悲しみにくれる秀も主水に殺されようとしていた。しかし、鹿蔵の計らいで主水達に毒づきながらも一時的に組むことになり、そして仕事を果たしたが、その後も泣き崩れる依頼者を見て自分の理論（仕事はかあっと熱くなってスカッとするもの）を打ち崩された秀は、主水達に願い出て仲間となった。

初登場時はまだまだ熱くなりやすい青二才で、時々暴走しては主水や左門に殴る蹴るなどの制裁を受けていた。
また、その暴走加減は、仕事人稼業には向いていないと判断した二代目元締のおとわが主水や左門に秀を殺せと命令するほどであった。しかし回を重ねるごとに、青二才ではあるものの暴走することは無くなっていく（主水へ毒づく事は、のちのシリーズでも変わらない）。

『新必殺仕事人』まではチーム最年少の仕事人であったが、『必殺仕事人 Ⅲ』で西順之助が加入してからは最年少ではなくなり（しかしまだまだ青い部分はある）、これまでとは逆に順之助の暴走を抑える立場となった。それに伴い、主水にとって最も頼れる仲間へと徐々に成長していくことになる。

『必殺仕事人 Ⅳ』最終回で顔を見られたということもあり、解散後は行方をくらますが、映画『必殺！Ⅲ裏か表か』で復帰した後は『必殺まっしぐら！』で熱くなる場面はあったものの、頼れるチームリーダーとなって再登場を果たした。

そして第30弾『必殺仕事人・激突！』では、仕事人狩りで殺された親友（仕事人）の仇を討つために江戸へ舞い戻り主水と再会（その時は殺し合おうとした）、主水チームの仕事人として復帰して数々の悪人を始末していたが、このチームの解散後は、三味線屋の勇次と組んでそして主水の最期を見たらしい（映画『必殺！主水死す』）。その後の秀の行方は分かっていない。

このように、初登場時こそ腕はいいが暴走しがちで危険な青二才だったが、シリーズが進むにつれて主水にとって最も頼れる仲間になっていったのが、この飾り職人の秀である。

その他

パロディ

バラエティ番組『志村けんのバカ殿様』で仕事人のパロディコントをやっていたことがあったが、そのコントで秀を演じていたのは第12弾『江戸プロフェッショナル必殺商売人』で櫛の枝の部分を標的の首筋に刺すという秀と同じ様な殺し技を持つ商売人・新次を演じた梅宮辰夫だった。

なお、『志村けんのだいじょぶだぁ』では高木ブーが組紐屋の竜との二役演じており、太っているのをネタにされている。

パチンコ

京楽産業より出ているパチンコ『CR必殺仕事人』シリーズでは、主水、勇次、そして何故か仕置人の念仏の鉄と組んで画面狭しと大暴れするものの、チーム一番の若輩者であるせいか「まず当たらない」、「当たっても単発が多い」「秀より若い（？）組紐屋の竜はプレミアム扱い」と、必殺シリーズでの貢献度の割りにはひどい扱いを受けているようである。

特に秀リーチから始まり「はっ!たぁ!はぁっ!（図柄を蹴る）うおおおおお!! わあ!!」でやられた人も多いことだろう。
ちなみに、たまに秀の蹴る足が逆だったり目に炎を灯しても決まらないこともある。
やっとこさ決まっても秀スーパーリーチに続き木の上と屋根の上の二種類があるが屋根の方が期待度が高いにもかかわらずハズレることもある。

なお、パチンコとは関係ない必殺関係の動画では、秀が標的を仕置した場面で下コメで「二二二」など単発数字揃いのコメントを書かれたこともあった。