麻雀のローカル役を一覧にしたものである。一般に認められている役は麻雀の役一覧を参照。
飜数は多く採用されていると思われるものであり、決めにより異なる場合もある。
麻雀はローカルルールが非常に多いが、ここに記されたものは、その中でも割と有名なものである。
麻雀牌画像は大百科記事『麻雀牌』からお借りいたしました。
アメリカで考案され、日本に逆輸入されたもの
公式ルールでは、立直(役・ルール)・七対子・緑一色が認められているが、これらもアメリカで考案されたものである。
一発(一飜)
リーチした後一巡以内に上がれば成立する役。全国で最も普及していると思われるローカル役だが、競技麻雀や公式戦で採用されることは稀。
リーチ直後のツモを含む。これでアガると最低でもリーチ・一発・ツモの三飜となる。
途中で鳴かれると成立しない。
オープンリーチ(一飜)
開立直とも書かれる。
リーチする時に待ちの部分を倒牌し公開すると成立。
(普通の)リーチ・ダブルリーチと併せて実質二飜(三飜)
- 手牌全てを公開しなければならないルールもある。
- オープンリーチにリーチをしてない状態で(故意に)振込んだ場合、役満払いとするルールもある。
- オープンリーチを追っかけリーチして振り込んだ場合も、役満払いとするルールもある。
米国式七対子(二飜)
同じ牌4個の組を含む七対子。詳しくはアメリカンチートイツを参照。
南北戦争(役満・面前のみ)
南と北を3枚ずつ、残り8枚を同じ色で1861、1865と揃える。

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![南]()
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![北]()
![北]()
![北]()
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![6m]()
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![8m]()
![6m]()
![南]()
![南]()
![北]()
![北]()
![北]()
- 1861と1865が別の色(例えば、1861が筒子,1865が索子)でも成立するルールがある。
中国麻雀に由来するもの,古役
三連刻/一色三順
三連刻と一色三順は、牌姿が同じような形になるが、両方が採用されているルールで、面前一色三順が三飜の場合、面前和了だと他の役の複合を考えて高い方を優先される。
何故なのかは一色三順のWikipedia記事を参照。
三連刻(二飜)
サンレンコー。
3つの刻子(槓子が含まれていてもよい)が数牌の同色で連続している。食い下がりなし。
例 ![1m]()
![1m]()
![1m]()
![4p]()
![5p]()
![6p]()
![7s]()
![牌裏]()
![2m]()
![2m]()
![y3m]()
![3m]()
![3m]()
一色三順(二飜~三飜)
イーソーサンシュン。
同じ順子を3つ揃える。食い下がりは決めによる。
例 ![1s]()
![1s]()
![2s]()
![2s]()
![3s]()
![3s]()
![5p]()
![5p]()
![5p]()
![西]()
![y1s]()
![2s]()
![3s]()
一筒撈月/九筒撈魚/五筒開花/二索搶槓(満貫)
イーピンラオユエ,チューピンラオユイ,ウーピンカイホー,リャンゾーチャンカン。
それぞれ、一筒で海底摸月・九筒を河底撈魚・五筒で嶺上開花・二索を搶槓すると成立。
以下のものを見立てた役。
一筒…満月(花鳥風月と風花雪月の「月」もこれ)
九筒…魚の群れ
五筒…花(花鳥風月と風花雪月の「花」もこれ)
二索…竹槍(搶槓を「槍槓」と書くことから)
- それぞれの役より通常の役の方が点が高いなら、そちらが優先される。
- 倍満・役満とするルールもある。
四連刻(役満)
四連刻を参照。
一色四順(役満)
イーソースーシュン。
同じ順子を4つ揃える。
例 ![3m]()
![3m]()
![4m]()
![4m]()
![5m]()
![5m]()
![白]()
![y3m]()
![4m]()
![y5m]()
![3m]()
![4m]()
- 清一、あるいは混一でなければ無効(一色三順+その他の役)なルールがある。
- 面前でなければ無効となるルールがある。
花鳥風月(役満)
五筒,一索,自風牌または場風牌,一筒をそれぞれ刻子にする。雀頭はなんでもよい。
例 ![4m]()
![4m]()
![1p]()
![1p]()
![1p]()
![5p]()
![5p]()
![5p]()
![東]()
![東]()
![1s]()
![y1s]()
![1s]()
- 風牌が客風牌でも認めるルールもある。
- すべて暗刻にしないと不成立というルールがある。四暗刻と複合するかは決めによる。
風花雪月(役満)
自風牌または場風牌,五筒,白,一筒をそれぞれ刻子にする。雀頭はなんでもよい。
例 ![1p]()
![1p]()
![1p]()
![5p]()
![5p]()
![5p]()
![8s]()
![8s]()
![東]()
![東]()
![y白]()
![白]()
![白]()
- 風牌が客風牌でも認めるルールもある。
- すべて暗刻にしないと不成立というルールがある。四暗刻と複合するかは決めによる。
十三不塔(役満)
シーサンプーター。
最初のツモで、1つの対子以外すべて単騎の状態であれば成立。鳴きが入ると無効。
※対子・塔子・嵌塔・辺塔ができた場合は不成立。
※天和・地和とは重複しない。
例 ![1m]()
![4m]()
![8m]()
![2p]()
![6p]()
![9p]()
![1s]()
![5s]()
![9s]()
![東]()
![西]()
![北]()
![発]()
![1m]()
- 満貫あるいは倍満とするルールがある。
- 和了ではなく、流局の宣言が可能というルールがある。(九種么九牌倒牌と同様)
- 対子もなく、すべて単騎の場合、十三無靠(または十四不塔)という役が認められるルールもある。
その他(日本で考案 etc.)
槓振(一飜)
カンフリ、通称「寒鰤」。
槓した時の捨て牌をロン和了すると成立。
流し満貫(満貫)
手牌の構成は関係なく、捨て牌がすべて么九牌であれば成立。途中流局したり、捨てた牌を他家に鳴かれると無効。
役自体は採用している所が多いが、上がり役であるか流局扱いであるか等確認が必要である。
通常は上がり役で、リーチ棒や積み符は取得でき、親が成立させた場合は連荘する。
- 自分は鳴いても良いが、鳴くと無効というルールもある。
- 鳴かれても有効というルールもある。その場合、鳴かれなかったら倍満・役満というルールもある。
- 鳴かれなくても、他家同士で鳴きがあれば無効となるルールもある。
- 滅多にないが2人以上成立なら頭ハネ(親に近いほう優先,または海底牌の打牌者から優先)、3人成立なら無効(三家和が成立)となる。ダブロン・トリロンありならそれに従う。
- 流局扱いの場合、テンパイ料のやりとりは行わず、親が成立させた場合は輪荘となることが多い。
また、当然ながら焼き鳥の回避にはならない。
人和(満貫)
レンホワ,またはリェンホワ。
親の最初の捨て牌をロン和了すると成立。槓が入ると無効。
流し満貫同様、役自体は採用している所が多いが、点数や上がり条件が異なるため確認が必要である。
※人和より通常の役の方が点が高いなら、そちらが優先される。
- 子の最初のツモまでのロン和了とするルールもある。鳴きが入ると無効。
- 一巡の捨て牌がすべて有効というルールもある(ツモ番が早く回るほど有利で、親でもアガれる)。鳴きが入ると無効。
- 倍満・役満とするルールもある。
- 四飜役とし、他の役を加算するルールもある。
大車輪(役満・面前のみ)
だいしゃりん。日本で考案された役なので日本語読み。
筒子の2~8を全て対子にする。
待ちは、1-4-7,2-5-8,3-6-9のいずれかになるが、七対子形になる和了牌でなければ当然ながら不成立。
![2p]()
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![3p]()
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![4p]()
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![5p]()
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![6p]()
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![7p]()
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![8p]()
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- 1~7や3~9、七対子でも認めるルールがある。
- 1~7や3~9を「小車輪(しょうしゃりん)」と呼ぶこともある。小車輪をシングル役満、大車輪をダブル役満とするルールもある。
- 筒子以外でも認めるルールがある(萬子なら大数隣(だいすうりん)、索子なら大竹林(だいちくりん)といった別名も存在する)。
この場合、「小~」をシングル役満で「大~」をダブル役満とするルールや、大車輪だけをダブル役満とするルールもある。
- ちなみに、このローカル役が認められていないルールでも、面前清一色,平和,断么九,二盃口で11飜なので、リーチ・ツモ・ドラなどを合わせて二飜付ければ数え役満になる。
百万石(役満)
数値が足して100以上になるように、萬子(万子)のみで四面子一雀頭を構成。なお、槓子は4個として扱われる。
例 ![5m]()
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![7m]()
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![8m]()
![y6m]()
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![牌裏]()
![9m]()
![9m]()
![牌裏]()
(10+12+14+16+21+36=109)
- きっちり100でないと無効なルールがある。
また、100超えを「百万石」としてシングル役満,ジャスト100を「純正百万石」または「加賀百万石」としてダブル役満とするルールもある。
- 筒子でも認めるルールがあるが、これは筒子の丸を米俵に見立てたものである。
- 混一でも認めるルールがある。
紅孔雀(役満)
べにくじゃく。"All Red"(紅一色)とも呼ばれるが、色にそぐわない(緑が含まれる),中国語読みが「ホンイーソー」になるので混一色と被る、という理由からこう呼ばれる。
索子の1579と中で構成。
例 ![1s]()
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![7s]()
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![9s]()
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![中]()
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![5s]()
![y5s]()
大七星(役満・面前のみ)
ターチースィン。英語に訳して"Great Seven Stars"とも呼ばれる。
字牌のみで七対子を形成する。
![東]()
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![南]()
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![西]()
![西]()
![北]()
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![白]()
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![発]()
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![中]()
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- 単独でダブル役満とするルールもある。
- 字一色と複合し、“字一色・大七星 ダブル役満”するルールもある。
- 通常のルールでは字一色のみ。
- 大七星も字一色も認められない場合の扱いは決めによる。
黒一色(役満)
ヘーイーソー。"All Black"とも呼ばれる。
筒子の248と風牌だけで対々和または七対子を構成する。四喜和との複合を認めるかは決めによる。
例 ![2p]()
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![4p]()
![4p]()
![8p]()
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![西]()
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![y北]()
![北]()
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- 似たような役で、「青の洞門」というのがある(筒子の248・風牌どれか一種・發で構成)
八連荘(役満)
八連荘を参照。
飜数が一般とは異なるもの
- 平和自摸(30符一飜)※自摸加符(+2符)をつけ、平和は成立しないというルール
- 混老頭(三飜)※対々和または七対子と合わせて五飜とするルール
- 三槓子(三飜)
- 四暗刻単騎待ち(ダブル役満)
- 国士無双十三面待ち(ダブル役満)
- 純正九連宝燈(ダブル役満)※九連宝燈九面待ちのこと
- 大四喜(ダブル役満)
- 四槓子(ダブル役満)
- 大役満/6倍満貫
わかりやすく言えば"1.5倍役満"。
上記ローカルルールで単独ダブルとする役満貫を、親72,000・子48,000(基本点12,000点)とするルール。
この場合の例として大四喜・字一色の複合が親120,000・子90,000となる。