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ジャズ

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Jazzジャズ)とは以下の意味である。

  1. 音楽ジャンルのひとつ。
  2. ホンダアメリカタイプ原付バイク(50ccバイク)、ホンダ・ジャズ
  3. ホンダFit海外での名称。Fitを参照。
  4. 玩具トランスフォーマーシリーズの登場人物の一人。作品によっては「マイスター」と呼ばれ、また設定も少々異なる。

本稿では1の音楽ジャンルを記述する。

概要

Jazzジャズ)とは、アメリカで19世紀後期頃にブルーズ、ラグタイムブラスバンドなどをルーツとして、黒人音楽感覚へ西洋の音楽理論や流行歌、民俗音楽、他ジャンル音楽を取り込んで演奏され発展していった、または発展している音楽のことである。

ニュー・オリンズを発祥の地とし、バディ・ボールデンが創始者とされるが未詳である。現在ではロックテクノなど他ジャンルと同様演奏スタイルの多様化とジャンルの細分化が進んでおり、その特徴を一言で言い表すのは難しい。一般的に日本イメージされるであろうピアノサックスなどの生楽器を使用し、スイングと呼ばれる跳ねたリズム演奏されるJazzは、モダンジャズと呼ばれる1940~60頃から演奏されているJazzの一ジャンルで、Jazz流ではあるものの、その全体の説明としては十分ではない。特徴、歴史などの詳細は後述を参照されたい。

特徴

一言での説明を試みると「黒人音楽と西洋音楽融合」が特徴と言えるが、それでは簡素に過ぎるので以下に項をあげ、詳細に説明する。但し、以下の項には全て例外があること、演奏スタイルジャンルによって当てはまらない場合があることを留意されたい。

2-5進行の多用

2-5進行(ツー・ファイブ進行)とは、コード進行のひとつで、トニックコードへの解決(終止感、コード進行が収まりよくくこと)を感じさせるコード進行のことである。詳しくはツーファイブの項を参照のこと。Jazzスタンダードとして有名な「Autumn Leaves」や「Fly Me To The Moon」などは2-5進行の繰り返しでできているし、12小節のブルーズでは9、10小節は通常V7-IV7と進行するがJazzではiim7-V7で演奏される。ジャズミュージシャン作曲した最初からJazz演奏されることを想定された曲でも2-5進行は多用される。この進行におけるV7は使用できるテンションやスケールが多く、ソロパートなどでの聴き所のひとつである。

テンションの多用

テンションテンションノート)とは、楽曲で使用される任意のコードを構成せず、そのコードの楽曲中のコード進行における機を損なわない音のことを言う。テンションが使用されることでハーモニーに緊感や浮遊感が生まれる。よくいう「ジャズらしいき」とはテンションによるところが大きい。

スイングとスイング感

スイングとは、シャッフルやモントゥーノなどと同じくリズム形態の一種で、4/4拍子の1小節に8分音符だけを8つ並べたとき、奇数の音(この音符の位置を8分表と呼ぶ)が伸び、偶数の音(この音符の位置を8分裏と呼ぶ)の位置がその分後ろにずれ、短くなったリズムのことである。ずれの長さは曲、テンポ演奏者、編成、その時の気分などによって変わり、演奏オリジナリティとなりうる。一般には、テンポが速いほど通常の8分音符の長さに近くなり、遅いほど16分音符3つと1つの長さに近くなる。スイングにより、ブラックミュージック的な裏拍の強調と、Jazz独特の曲の先へ先へと進むようなノリスイング感という)が生み出され、そのため、Jazz演奏において特に重要視される。また、スイング感は音やフレーズによっても生じることがある。

即興演奏

楽譜上の表記や、日本での口語的によくアドリブと言われるが、正確にはインプロヴィゼーション(improvisation)という。全くの自由演奏とは異なり、楽曲のコード進行演奏されているテンポに沿って、編成、楽曲の中で大体同じ編成の伴奏と共に演奏される。演奏演奏者の持ち味を発揮する大きな部分である。

楽器構成

較的小規模のコンボと多人数構成のビッグバンドに大別される。ソロでももちろん演奏される。生楽器演奏されることが多かったが、電気もしくは電子楽器など新しい楽器の発明に伴いそれらやターンテーブルなども使用されるようになっている。

コンボ

少人数の楽器編成のバンドコンボという。ピアノもしくはギターベースドラムの3名のリズム編成にトランペットサックスなどのホーンを1、2名加える、もしくはホーンを加えないトリオ編成がオーソドックスなモダンジャズコンボ編成である。もちろんピアノギターなどの和音楽器が含まれない、ホーンが3名以上いるなど色々なコンボ編成が存在する。大学でのサークルいわゆる「ジャズ研」で演奏されるのはこのスタイルが多い。尚、「ジャズ研」においての的はであるという説があったりなかったり。

ビッグバンド

ピアノギターベースドラムアルトサックス2名、テナーサックス2名、バリトンサックス1名、トランペット4名、トロンボーン3名、バストロンボーン1名、が基本的なビッグバンドの編成である。揮者が加わることもある。もちろん曲やアレンジバンドによって人数の変化や楽器の変更があり得る。サークルとしてはジャズ研とは別に独立して存在することが多い。

歴史

より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

1800年代

当時、黒人奴隷売買の中心地だったニューリンは、かつてスペイン領、フランス領だったこともあって、アメリカ領となったあとも様々な人種で溢れかえっていたため、ジャズができるための土壌が出来上がりつつあった。

1861~1865年 南北戦争
南軍が敗北奴隷制度が止となり、黒人達が自由となる(しかし、奴隷解放は他の介入を避けるために北軍が用いた大義名分だったため、地域差はあるものの実質的には奴隷制はなくならなかった)。また、ニューリンズでは南軍の軍隊が使っていた楽器が払い下がり、安価で手に入るようになる。これがきっかけで黒人達がブラスバンドを結成し、次第にワークソング黒人霊歌コールレスポンスといった黒人音楽スタイル楽器演奏するようになる。そしてそこに、黒人の中でも較的裕福なクレオールと呼ばれる身分の人たちが、ヨーロッパクラシック音楽を伝えることにより、アフリカ音楽ヨーロッパ音楽融合をはじめたと言われている。

そして、黒人霊歌や行進曲ヨーロッパ民謡などが混ざり合いラグタイムと呼ばれるシンコペーションを特徴とする音楽が誕生。

また、この頃、ミシシッピデルタ地帯から黒人労働者ニューリンズへ職をめて移住してくるようになる。これにより、ニューリンズにブルースが伝わる。

1900年前後 上記してきた音楽が混ざり合いジャズニューリンズ・ジャズ)が自然発生する。

このようにして生まれたジャズという音楽は、のちに”ジャズジャイアンツ”とよばれる抜きん出た才を持った人たちの出現によって各地に果ては世界中に広まり、そして次第に変化し進歩していくこととなる。

1920年代

ルイ・アームストロング
ニューリンズで生まれ、キングオリヴァーに師事。オリヴァーに呼ばれシカゴへ、その後ニューヨークへ進出。ニューヨークビッグバンドサウンドニューリンズのジャズを持ち込む。

デューク・エリントン
同じくニューヨークへ進出。黒人居住地区ハーレムコットンクラブに出演。

1930年代

ベニー・グッドマン
自身のビッグバンドが大ヒットスイング・ジャズを大流行させる。ジャズを大衆音楽として認めさせ、1938年にはカーネギー・ホールに進出し、大成功を収めている。

カウント・ベイシー
禁酒法時代、合法的にが飲める歓楽街として栄えていたカンスシティ。ベイシーはそこで当時三大楽団の一つに数えられていたベニー・モウンテン楽団を継承し、成功を収める。そして、さらなる成功をめてニューヨークへと進出する。

1940年

1940年代半ば、チャーリーパーカー、ディジー・ガレスピーらによる「ビ・バップ革命」。ビ・バップと呼ばれるスタイル確立
これにより、ジャズは劇的にスタイルが変化したため、それまでのジャズと区別すべく、これ以降のジャズを総称して「モダンジャズ」と呼んでいる。

1940年代後半になると、このビ・バップに対し、マイルス・デイビス、ギルエヴァンスレニートリスターノらが、ビ・バップの即性を基調としながらもアンサブルを重視する、クールジャズというスタイル確立する。

1950年

1950年代初頭、クールジャズの延長として、アメリカ西海ウェストコースト・ジャズが起こる。

1950年代半ば、ビ・バップは、モダンジャズでは最も一般的なスタイルとされるハードバップへ発展する。

1950年代後半、ハードバップが行き詰まる。これを打開すべく、1960年代初頭にかけてマイルス・デイビスらの提唱するモードジャズ、より黒人的なファンキージャズ、そしてより自由演奏追求したフリー・ジャズが台頭してくる。

1960年

ロックミュージックの台頭により、ジャズ圧迫されを受ける。とくにマイルス・デイビスがロックに傾倒。

ロックを受けたジャズロックモードジャズとフリー・ジャズの中間くらいの新流とよばれるスタイルが起こる。

ブラジルで生まれた新しい音楽ボサ・ノヴァジャズを及ぼす。

1970年代

様々な音楽ジャンルをまたがった音楽性のため当初クロスオーバーと呼ばれていたフュージョンミュージシャンが自的に活動するロフトジャズ。50年代活躍したハードバッパー達が中心となったハードバップリヴァイバルといったジャンルが起こる。

ニコニコ動画におけるJazz

作業用BGMアニメ色のない作業用BGMとしてタグされることが多く、コメントでは「マスター○○○ください」が多く見られ、しまれている。

関連動画

関連項目

ピコJazz

191
take five:4分の5拍子のリズムが特徴的なジャズ
280
Moonlight Serenade:ジャズの代表曲の1つ。映画スウィングガールズ」でも演奏された。

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最終更新:2024/04/20(土) 06:00

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