JBC（競馬）

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日本ダートの頂点へ・ダート競馬の祭典
JBC
Japan Breeding farms' Cup
全国地方競馬場持ち回り・ダートコース

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JBC(競馬)とは、アメリカのブリーダーズカップを参考に創設された地方競馬最大のイベント「ジャパンブリーディングファームズカップ（JapanBreeding farms'Cup）」のことである。

この記事では実際の競馬競走について記述しています。 この競走を元にした『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するレースについては 「JBC(ウマ娘)」を参照して下さい。

概要

毎年文化の日（11月3日）の前後に開催され、本家と同じく複数のビッグレースが地方競馬場の持ち回りで行われる。

メインレースはJBCクラシック、JBCスプリント、JBCレディスクラシックと、2020年から門別競馬場でのJBC2歳優駿が加わった4レースが行われる。これに前座として地元重賞や特別レースが複数組まれる。

施行基本距離はそれぞれ2000ｍ、1200ｍ、1800ｍだが、各競馬場のコース事情に応じて変更される。フルゲート施行なども考えると、基本距離通り開催できる競馬場自体少ない。
(JBC2歳優駿は、現状では門別競馬場のみなので1800ｍで固定)

当初は本家そのままにジャパンブリーダーズカップ（Japan Breeders' Cup）という名称になるはずだったが本家からのクレームにより、略称は同じになる現在の名称になった。

開催地

開催地は固定されておらず、持回り方式で前年の2〜3月頃に決定される。とはいえ実際には開催される競馬場は偏っており、特に地方競馬のメッカであり集客が期待できる大井競馬場での開催が非常に多くなっている。2018年にはJBC史上初めてJRAの競馬場で開催された。
JBC2歳優駿は門別競馬場で行われる。

• 大井競馬場......8回(2001, 2003, 2004, 2007, 2011, 2015, 2017, 2020,2023[予定])
• 川崎競馬場......3回(2006, 2012, 2016)
• 盛岡競馬場......3回(2002, 2014, 2022[予定])
• 名古屋競馬場...2回(2005, 2009)
• 金沢競馬場......2回(2013, 2021)
• 園田競馬場(2008)、船橋競馬場(2010)、京都競馬場[JRA](2018)、浦和競馬場(2019)…各1回

JBCクラシック

基本施行距離2000ｍ。格付けはJpnⅠ 。

地方競馬の頂点の名に相応しく、優勝賞金は地方競馬最高の9000万円（2018年）を誇り、チャンピオンズカップ、東京大賞典と続く秋ダート三冠の1戦目に当たる。

毎年コースが変わるのにも拘らず、何故か連覇する馬が多く、5頭が連覇、内2頭が3連覇を達成している。
それに2007年〜2011年は武豊が勝利。しかも2頭で5連覇とはまたすごい。2012年はアメリカの遠征と時期が被り騎乗できず。2005年と2015・2016年も勝利していて、JBCクラシックを8勝している。

2021年は船橋のミューチャリーが勝ち、創設以来初の地方所属馬の勝利となった。

歴代優勝馬

回数	開催日	競馬場	施行距離	優勝馬	性齢	所属	勝ち時計	動画
第21回	2021年11月3日	金沢	2100m	ミューチャリー	牡5	船橋	2:13.1	sm39575130
第20回	2020年11月3日	大井	2000m	クリソベリル	牡4	JRA	2:02.5	sm37772151
第19回	2019年11月4日	浦和	2000m	チュウワウィザード	牡4	JRA	2:06.1	sm35914925
第18回	2018年11月4日	京都	1900m	ケイティブレイブ	牡5	JRA	1:56.7	sm34124144
第17回	2017年11月3日	大井	2000m	サウンドトゥルー	騸7	JRA	2:04.5	sm32209322
第16回	2016年11月3日	川崎	2100m	アウォーディー	牡6	JRA	2:15.3	sm29964447
第15回	2015年11月3日	大井	2000m	コパノリッキー	牡5	JRA	2:04.4	sm27511321
第14回	2014年11月3日	盛岡	2000m	コパノリッキー	牡4	JRA	2:00.8	sm24837722
第13回	2013年11月4日	金沢	2100m	ホッコータルマエ	牡4	JRA	2:12.6	sm22189338
第12回	2012年11月5日	川崎	2100ｍ	ワンダーアキュート	牡6	JRA	2:12.2	sm19287969
第11回	2011年11月3日	大井	2000ｍ	スマートファルコン	牡6	JRA	2:02.1	sm16071728
第10回	2010年11月3日	船橋	1800ｍ	スマートファルコン	牡5	JRA	1:49.9	sm12661049
第9回	2009年11月3日	名古屋	1900ｍ	ヴァーミリアン	牡7	JRA	2:00.2	sm8702834
第8回	2008年11月3日	園田	1870ｍ	ヴァーミリアン	牡6	JRA	1:56.7	sm8591671
第7回	2007年10月31日	大井	2000ｍ	ヴァーミリアン	牡5	JRA	2:04.8
第6回	2006年11月3日	川崎	2100ｍ	タイムパラドックス	牡8	JRA	2:16.1
第5回	2005年11月3日	名古屋	1900ｍ	タイムパラドックス	牡7	JRA	2:00.9
第4回	2004年11月3日	大井	2000ｍ	アドマイヤドン	牡5	JRA	2:02.4
第3回	2003年11月3日	大井	2000ｍ	アドマイヤドン	牡4	JRA	2:04.3
第2回	2002年11月4日	盛岡	2000ｍ	アドマイヤドン	牡3	JRA	2:05.6	sm359976
第1回	2001年10月31日	大井	2000ｍ	レギュラーメンバー	牡4	JRA	2:05.2

JBCスプリント

基本施行距離1200ｍ。格付けはJpnⅠ 。

優勝賞金7000万。日本で唯一のダートスプリントGI級競走である。

2003年（第3回）はスタンド改修工事に伴い、ゴール板が10m手前に移動したため「1190m」に。
2006年（第6回）は「JBCマイル（第6回JBCスプリント）」として行われた。
2007年は大井のフジノウェーブが勝利し、地方馬としてJBC競走初勝利。
2010年（第10回）は船橋競馬場ダート1000mで行われ、1000mで行われた初めてのJpnI（GI）競走である。
2015年（第15回）はコーリンベリーが勝利。2022年現在唯一の、同レースにおける牝馬が優勝した年となる。

歴代優勝馬

回数	開催日	競馬場	施行距離	優勝馬	性齢	所属	勝ち時計	動画
第21回	2021年11月3日	金沢	1400m	レッドルゼル	牡5	JRA	1:24.6	sm39575008
第20回	2020年11月3日	大井	1200m	サブノジュニア	牡6	大井	1:10.7	sm37772027
第19回	2019年11月4日	浦和	1400m	ブルドッグボス	牡7	浦和	1:24.9	sm35914425
第18回	2018年11月4日	京都	1200m	グレイスフルリープ	牡8	JRA	1:10.4	sm34123650
第17回	2017年11月3日	大井	1200m	ニシケンモノノフ	牡6	JRA	1:11.4	sm32208907
第16回	2016年11月3日	川崎	1400m	ダノンレジェンド	牡6	JRA	1:27.2
第15回	2015年11月3日	大井	1200m	コーリンベリー	牝4	JRA	1:10.9	sm27534786
第14回	2014年11月3日	盛岡	1200m	ドリームバレンチノ	牡7	JRA	1:09.0	sm24837905
第13回	2013年11月4日	金沢	1400m	エスポワールシチー	牡8	JRA	1:27.1	sm22186188
第12回	2012年11月5日	川崎	1400ｍ	タイセイレジェンド	牡5	JRA	1:26.6	sm19291793
第11回	2011年11月3日	大井	1200ｍ	スーニ	牡5	JRA	1:10.1	sm16071618
第10回	2010年11月3日	船橋	1000ｍ	サマーウィンド	牡5	JRA	0:57.6	sm12637530
第9回	2009年11月3日	名古屋	1400ｍ	スーニ	牡3	JRA	1:25.9	sm8703515
第8回	2008年11月3日	園田	1400ｍ	バンブーエール	牡5	JRA	1:25.6	sm8592046
第7回	2007年10月31日	大井	1200ｍ	フジノウェーブ	牡5	大井	1:10.0	sm22341180
第6回	2006年11月2日	川崎	1600ｍ	ブルーコンコルド	牡6	JRA	1:39.6
第5回	2005年11月3日	名古屋	1400ｍ	ブルーコンコルド	牡5	JRA	1.25.3	sm8720985
第4回	2004年11月3日	大井	1200ｍ	マイネルセレクト	牡5	JRA	1:10.6
第3回	2003年11月3日	大井	1190ｍ	サウスヴィグラス	牡7	JRA	1:09.7	sm8861409
第2回	2002年11月4日	盛岡	1200ｍ	スターリングローズ	牡5	JRA	1:11.4	sm5553399
第1回	2001年10月31日	大井	1200ｍ	ノボジャック	牡4	JRA	1:11.1	sm5040257

JBCレディスクラシック

基本施行距離1800ｍ。格付けはJpnⅠ 。2011年、2012年は「重賞」として開催され、2013年からの格付け。

優勝賞金5000万。長らく存在しなかった牝馬ダート路線の頂点を決めるレースとして2011年に新設された。

2017年には大井のララベルが勝ち、レディスクラシックでは地方馬初勝利。
2019年には1400mと、初めて当年のJBCスプリントと同じ距離で施行された。

歴代優勝馬

回数	開催日	競馬場	施行距離	優勝馬	性齢	所属	勝ち時計	動画
第11回	2021年11月3日	金沢	1500m	テオレーマ	牝5	JRA	1:32.1	sm39574619
第10回	2020年11月3日	大井	1800m	ファッショニスタ	牝6	JRA	1:51.1	sm37771859
第9回	2019年11月4日	浦和	1400m	ヤマニンアンプリメ	牝5	JRA	1:24.5	sm35913509
第8回	2018年11月4日	京都	1800m	アンジュデジール	牝4	JRA	1:50.4	sm34124229
第7回	2017年11月3日	大井	1800m	ララベル	牝5	大井	1:54.2	sm32208758
第6回	2016年11月3日	川崎	1600m	ホワイトフーガ	牝4	JRA	1:41.3
第5回	2015年11月3日	大井	1800m	ホワイトフーガ	牝3	JRA	1:51.5	sm27534853
第4回	2014年11月3日	盛岡	1800m	サンビスタ	牝5	JRA	1:49.3	sm24838011
第3回	2013年11月4日	金沢	1500m	メーデイア	牝5	JRA	1:33.3	sm22189115
第2回	2012年11月5日	川崎	1600ｍ	ミラクルレジェンド	牝5	JRA	1:40.7	sm19291793
第1回	2011年11月3日	大井	1800ｍ	ミラクルレジェンド	牝4	JRA	1:49.6	sm16072474

JBC2歳優駿

2020年より創設された2歳カテゴリー。格付けはJpnⅢ 。

2019年までの北海道2歳優駿(JpnⅢ)を発展させる形で、当面は同競走と同じく門別競馬場で実施される。
これに伴い2020年のJBCは大井・門別、2021年は金沢・門別の2場同時開催となる。

歴代優勝馬

回数	開催日	競馬場	施行距離	優勝馬	性齢	所属	勝ち時計	動画
第2回	2021年11月3日	門別	1800ｍ	アイスジャイアント	牡2	JRA	1:53.0	sm39575337
第1回	2020年11月3日	門別	1800ｍ	ラッキードリーム	牡2	北海道	1:53.4	sm37770634

JBCの前哨戦

JBCの前哨戦では、トライアル競走の「Road to JBC」と「JBC指定競走」の2本立て。2021年現在。

Road to JBC（トライアル）

優勝馬に優先出走権が与えられる競走。JBC2歳優駿はトライアル競走なし。

• 日本テレビ盃（JpnII・船橋）　優勝馬にJBCクラシック優先出走権
• 東京盃（JpnII・大井）　優勝馬にJBCスプリント優先出走権
• レディスプレリュード（JpnII・大井）　優勝馬にJBCレディスクラシック優先出走権
• マイルチャンピオンシップ南部杯（JpnI・盛岡）　優勝馬にJBCクラシックまたはJBCスプリント優先出走権
  • もちろんながら、どちらか1つの競走しか出走できない。

JBC指定競走

指定された競走の優勝馬がJBCの出走馬を決める選定の対象馬としてノミネートされる競走。

JBCクラシック

• 東京記念（大井）
• 珊瑚冠賞（高知）
• オータムカップ（笠松）

JBCスプリント

• アフター5スター賞（大井）
• 道営スプリント（門別）

JBCクラシック&JBCスプリント

• 青藍賞（水沢）
• 姫山菊花賞（園田）

JBCレディスクラシック 

• 秋桜賞（名古屋）
• ビューチフル・ドリーマーカップ（水沢）

JBC2歳優駿

• 兵庫若駒賞（園田）
• 鎌倉記念（川崎）
• サンライズカップ（門別）
• ゴールドジュニア（大井）

ナイキアディライト尻蹴り事件

2005年のJBCクラシックでは他馬がゲート入りを終えていたが、出走馬のナイキアディライトが全くゲートに入らず、ゲートの前でしゃがみ込む事態に。

係員が何とかゲートに入れようとするが立ち上がらず。そして係員が尻の部分を足で蹴って立ち上がらせようとした。この様子が全国のテレビで放送されていたため問題に。結果的に地方競馬全国協会のウェブサイトにて、お詫び文を発表。

ゲート入りに手間がとった結果、既に入ってる馬を出して、ゲート入りのやり直し。2回目のファンファーレは、1回目のダートグレード競走用ファンファーレ（生演奏）ではなく、名古屋競馬の重賞競走ファンファーレ（テープ）が使用。

さらに、発走時刻が大幅に遅れたため、テレビの放送枠に収まらず、レース途中で放送終了・・・・・・。このことについても、地方競馬全国協会のウェブサイトでお詫びを発表する羽目になった。

その他

• 前述の通りJBCの正式名称は「ジャパンブリーディングファームズカップ」だが、通常時にその名称が使われることはほとんどない。これは「JBC」と呼ぶための名目上の名称。JBC実行委員会も広報・宣伝は一環して「JBC」を用いている。
• 2005年（第5回）と2006年（第6回）は、フサイチの冠名でお馴染みの関口房朗氏が代表の「株式会社FDO」が協賛。第5回は「フサイチネットJBC」として開催されている。
• JBC当日にはそのほかの重賞競走が行われることが多い。俗に「アンダーカード」と呼ばれている。
• 2007年（第7回）の開催においては、大井競馬場の現役外国馬導入決定に反発する形でJBC実行委員会は、大井競馬場のJBC関連の支援中止を決定。しかも、JBCの名称とロゴを使わせぬ！という態度だったらしい。
  • 結果的には従前どおり第7回JBCとして開催が決定。しかし、8月には馬インフルエンザが発生し、一部のレースの優先出走権消滅、馬インフルの対策として、通常の交流範囲で実施されなかった指定競走も対象外となる波乱の年であった。
• 前述通り、JBCの競走において地方馬が初勝利したのは、2007年JBCスプリントのフジノウェーブ（大井）である。引退直後に急死するが、その偉業を称え東京スプリング盃が「フジノウェーブ記念」に改称されることが決まった。
• これまでにJBCが開催されておらず開催予定もない地方競馬の平地競走の競馬場は、水沢、笠松、姫路、高知、佐賀である（帯広はばんえい競馬用のコースしかないためそもそも開催不可）。
• ちょっとした豆知識だが、第1回→2001年、第11回→2011年と、回数と行われた西暦の下2桁が一致する。
  • JBCレディスクラシックも第1回→2011年なので、西暦下2桁から10を引けば簡単に回数が分かる。
    • 2020年からJBC2歳優駿が設立されたが下2桁の数字はそろわなかった。

関連動画

関連コミュニティ

関連項目

• 競馬
• 地方競馬
• ダート(競馬)
• ブリーダーズカップ
• マイルチャンピオンシップ南部杯
• フジノウェーブ
• 競馬の競走の一覧