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モビルスーツバリエーション

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MSV(モビルスーツバリエーション)とは、サンライズアニメ機動戦士ガンダムシリーズ』において劇中に登場したモビルスーツ(以下MS)という人型機動兵器を元にデザインされた特殊なバリエーションMSを扱った作品、およびその特殊な機体のことである。
アニメで登場した機体の試作機、もしくは、あるいは特定パイロット用にカスタマイズされた機体をす。

概要

宇宙世紀0079年。
オデッサ戦終了後に舞台宇宙に移りつつあった頃、連邦ジオン棄した兵器の調を開始。調終戦暫く経ってから大規模な調に発展したが、それまでは小規模な調に留まった。

一年戦争終結後も連邦上層部は宇宙移民者とジオン軍残党に恒常的に悩まされており、モビルスーツ体とした軍備増強が必要不可欠となっていた。MSVとはそんな中ジオン残党を含む各方面に対し、“連邦の技術的優位を喧伝するために開した情報”である。

MSVはあくまでも戦中から暫く行われた第一次MSV調の一部を表したものであり、実際にはペズン開発計画が進行した異質なバリエーションMS-X」や、機密にかかわるため秘匿され続けたミッシングバリエーションM-MSV」に分類される機体が存在する。
更に調組織「FSS」の発足と発展に伴い、ネオ・ジオン戦争後に第二次MSV調MSV-R)が行われた。

単にメカニックデザイン企画の総称だと思われているが、作中世界ではこのように兵器調開されたという背景を持つ企画なのである。

一方で現実にはガンダム非公式ムック刊OUT別冊ガンダムセンチュリー)をバンダイ公式に取り扱った企画であり、ミノフスキー物理学高機動型ザクなど多数のバリエーション・設定が取り入れられた。

MSVに関してはその膨大な歴史もここで説明するとなると馬鹿みたいに冗長になってしまう。よって、本記事で扱うのはあくまでもMSVの起と登場兵器・人物のみとしたい

地球連邦軍の兵器

ボール系

ガンタンク系

ガンキャノン系

ガンダム系

ジム系

ジオン軍の兵器

ザクⅠ系

ザクⅡ系

グフ系

ドム系

ゲルググ系

ビショップ計画/サイコミュ系

ジオン水泳部

モビルアーマー系

MSVの原点

ガンダム70年代においては視聴率も振るわない打ち切りアニメに過ぎなかった。しかしプラモデルの販売、再放送などを重ねて80年代にはガンダムは飛ぶを落とす勢いの民的大人アニメとなっていた。だがそれも映画三部作が終わってブームが落ち着いてしまったのだという。

ここでヒット商品の仕掛け人であった編集者安井ひさし氏がガンダムに関わる。安井氏はウルトラマン仮面ライダーなどの特撮モノのリバイバルブーム仕掛け人であり、ガンダムライダーウルトラ御三家も彼がいなければ現在人気はなかった…とは言いすぎかもしれないが、少々違うものになっていた可性がある。
特に、ガンダムに与えたと言えば後世のガンダムと偉人と称しても過言ではないだろう。

安井氏は仮面ライダーウルトラシリーズで得たノウハウガンダムに注いだ。この時期、講談社からは『劇場版 機動戦士ガンダム アニメグラフブック』、『講談社ポケットシリーズ15 機動戦士ガンダム』、『テレビ機動戦士ガンダム ストーリーブック』等が発刊されているが、これらの執筆を氷介氏に依頼したのも安井氏であった。

81年5月発刊の『劇場版 アニメグラフブック』で描かれた大河原氏によるザクバリエーション設定画稿は、現在も続くMSVシリーズの原点とされている。

ガンダムセンチュリー~コミックボンボン

刊OUT別冊『ガンダムセンチュリー』にて、設定文だけだが数多のMSバリエーションが設定される。特にMSVシリーズの代表機であるMS-06R高機動型ザクⅡ」や8機のRX-78、ミノフスキー物理学なども大まかにはここでの創作設定を取り入れていると言っていい。

そして81年10月号に創刊されたコミックボンボン。創刊から大河原が毎号オリジナルイラストを描き下ろしており、このイラストストリームベースが立体化するという企画があった。これはSFプラモマガジンという企画である。これも安井氏が大きく関わっている。
ガンダムセンチュリーで設定されたMS-06R高機動型ザクⅡ」はSFプラモマガジンにて、大河原によるデザインが描き起こされることとなる。この企画は「SFプラモブック1 機動戦士ガンダム REAL TYPE CATALOGUE」として別冊化された。こうした流れがMSV誕生のきっかけを作った物として知られている。
その後『HOW TO BUILD GUNDAM 2』にてストリームベースザクⅡRタイプ模型が掲載され、MSVへ繋がる改造プラモ熱も一気に高まっていくのである。

翌年82年、安井ひろしを始めとするクラフト団を原作とする『プラモ狂四郎』の連載が始まった。ここに至るまでの氏の功績もさることながら、このプラモ狂四郎も掲載当初から人気を集めた。児童のガンプラ熱を高め、そしてコミックボンボン人気雑誌にまで押し上げるなど、ここまでの功績も充分すぎる程であった。

MSV

バンダイの「ノーマルタイプ」の模型展開が全て終了し、バンダイは商品展開に行き詰っていた。ここで「リアルタイプシリーズ」の展開を開始する。これはゾゴックなどファンからジオン水泳部と呼ばれる機体。つまり富野のラフスケッチを基に大河原クリーンナップした、後の『MSV』に分類される機体であった。この時の展開がMSVシリーズとしての商品化への前段階だと言える。

その後バンダイ・ホビーはガンダムほかザブングルシリーズの技術蓄積から必要充分と判断し、83年にMSVシリーズの展開を開始した。機体作例、設定資料など付属品要素も充実したMSVシリーズは従来のガンプラ常識を覆し、ミリタリー感あふれる機体がこれまでのファンの心もつかみ、ガンダム界にMSVの地位を確立させた。
ちなみに第1弾はMS-06R高機動型ザクⅡR」であった。以降、ザクバリエーションシリーズを暫く展開させ、軌に乗らせた。

また、コミックボンボンプラモ狂四郎に登場する模型オリジナル機「パーフェクトガンダム」をMSV用にリファインし「フルアーマーガンダム」としてMSVに輸入したりするなど、ボンボンとの連動企画も行われている。

かくして軌に乗ったMSVを筆頭に、MS/MAは「宇宙世紀兵器」という観点・設定から独自の兵器体系を構築していったのである。

なんでも一時期、本編より人気があったのだとか、そうでないとか…。そもそもメインとして展開した時期が違うので、こうした説も間違ってはいない。

現代ではそれらを中古で入手して1から追っていくよりは、講談社等から出たムック等の資料に絞って追う方がいかもしれない(一次ソースを知りたいならば別である)。

公式バリエーション機としてのMSV

アニメ作品に登場する機体はほとんどが設計された通りに作られた完成品であるが、まれに先行で作られた試作機だったりだったり未完成品だったりもする。しかしそれらはアニメ作品として必要に応じてデザインされ設定をつけられているだけであり、MSVには分類されない。
あくまで劇中に登場した機体から生し、MSVという括りのためにデザインされたものだけがMSVと分類される。

例外として、富野のラフスケッチを基にしている物も存在する。というよりはMSVの一部機はTVアニメガンダムの初期案を基に大河原が描き起こした物である。

これらは本編ではまともな出番を得ることはまれで、たまに出演してもゲスト扱いで数カットだけなのがほとんど。そのサプライズ出演も根にはプラモデルを売りたいという大人の事情があることは想像に難くない。

MSVという分類について

宇宙世紀という初代に連なる世界観の作品において使われるが、機動戦士ガンダムSEEDでも機動戦士ガンダムSEED MSVという呼称が使われ生作品を生み出している。

また、MSVという名称は使われていないものの、機動戦士ガンダム00では機動戦士ガンダム00外伝というがそれに相当するものとして存在する。

漫画・小説の機体

たまに勘違いされるが、漫画小説作品とそこに登場する機体をしてMSVと呼ぶのは間違いである。

ただし逆輸入されることもある。
ガンダムシリーズを扱った作品を多く輩出しているために版権元と密接な関係を持つ角川関連の会社がガンダム関係の作品も多く輩出しているためごちゃ混ぜになりやすいが、あくまで版権元がMSVであると定義したものだけがMSVに分類される。
ネットではガンダムに関わる情報があちこちで事細かに記述されているが、それらの多くは版権元に許可を取って作られた作品の内容を含めてしまっているのがほとんどである。しかし前述の通りの角川関連の本は自社で扱っただけの作品を年表に含めていることすらある。

30年以上に渡り多数の関連作品と書籍が出ている為、もはや正確な情報だけをえり抜くのは困難となっている。

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宇宙世紀のMSVシリーズ

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