※注意※
以下の内容にはネタバレが含まれますので、先に動画を見ることをオススメします。
ストーリー、考察には記事作成者の主観的憶測が含まれます。ご注意ください。
くろろ氏の世界観すべてに関連して考察していますので、先に並方紫ヶ丘[pixiv百科事典]の記事を見ることをオススメします。
わるまじめ
立ち上がり奪う世界を
チルノと謎の光の柱、あるいは消えてしまった人たちについて描かれる。
バンド:LAST ALLIANCE 曲:片膝の汚れ シングル:Always in My Heart Track:No.1
ミスティアの屋台のカウンターで、寝そべりながらチルノは言う。
「ねぇ、みすちー」
「なあに?」
「邪魔じゃない?」
「邪魔じゃない」
「三日連続でずっと居座ってても?」
「邪魔な奴は三分で退けるよ」
「・・・・そっかー」
「ねえ、チルノ」
「なあに?」
「私は元気なチルノが好き」
「・・・・」
「花の人も居なくなったし、
炭の人も居なくなったし、
冬の人も居なくなったし、
門の人も居なくなったけど」
「・・・・」
「私はまだ居るよ。
リグルも居るし。
ルーミアは居ないけど」
「・・・・」
「チルノって馬鹿なんでしょう?」
「うん」
「馬鹿ってさあ、
現実をちょっとちらつかされただけで、
お利口さんみたいに怯えたりするの?」
「それは・・・・」
「チルノの周りって、お母さん多いよね」
「お母さん?」
「花の人も炭の人も冬の人も門の人も
チルノのお母さんみたいだった」
「・・・・うん」
「あー、違うの、なんだろう。
こんな事が言いたい訳じゃ無いんだけど」
「?」
「邪魔じゃあないけど、少し寂しいよ。
チルノがふさぎ込んじゃってるから・・・・」
「・・・・うん」
「ごめんねー、なんか、
私ってこんな感じだから」
「んーん。
ありがとう。
元気が出たって訳じゃないけど」
「ちょっといってくるね」
チルノは屋台を出て、月を背に歩いて行く。
うつむきながら居なくなってしまった人たちを思い出す。最初はおぼつかなかった足取りが、力強く、勢いを増す。いつのまにか彼女は走っていた。こらえたはずの涙が後方へ流れていく。
幻想郷のとある場所。
夜闇を貫いて煌々とうなる光の柱がそこにあった。その前にはリグルが立ち、淡い光を指揮棒で操って柱のうねりを“足止め”している。彼女は優しい光で暴力的な柱の光を包み、なんとか耐えていた。
その柱の根元近くに、チルノが半べそをかきながら到着する。顔を上げると、目の前には大妖精がいた。まだ息を切らしているチルノの前に彼女はやってきて、ビンタ(超)を放つ。不意に頬を叩かれたチルノは体勢を崩して地面に手をついた。
「いてえ・・・・」
地面に手をついているチルノのもとに大妖精は歩み寄り、何かを耳打ちする。そしてそのままチルノの胸ぐらをつかみ、光の柱の方へと彼女を放り投げた。チルノは一瞬戸惑ったが、すぐに何をしなければいけないのか思い出し空中で体勢を整える。
あの光を何とかしなければならない。
何故なら、私はこの事件に深く関わっているのだから。
チルノが手を中空にかざす。掌の前に自然ではありえない冷気の流れが起こる。空気がミシミシと音を立てて凍り、ひとつの鋭い形を作り出す。
それはギターだった。青く透き通った刃物のようなギター。チルノが弦をかき鳴らすと、色なき風を思わせる突き刺すような音が響いた。音に呼応するように光の柱が歪む。チルノはギターを掲げた。だがその時、衝撃がチルノを叩く。彼女は吹き飛ばされ、地に落ちた。リグルが彼女のもとへ向かう。
「ねえチルノ。
僕達はお母さんじゃないから、
チルノの道を示してあげる、
って事はちょっと出来ないんだ。
だけどチルノ。
僕達は友達だから、
チルノを手伝ってあげる、
って事は出来るんだ」
今回の物語には“光の柱”が出てくる。これが“転送装置のようなもの”と同じものであるとは一概に言えないが、ここでは同じである、または関連性のあるものとして考察する。
“わるまじめ”は時系列的には「ルーミアはいないけど」のセリフから真夏の雪の後であると考えられる。冒頭、チルノはミスティアの屋台に居る。おそらく“光の柱”の戦いから一時逃げてきたか、関与するのをためらったものと思われる。大妖精から超ビンタをくらっているので、“光の柱”とチルノは深い関わりがあり、なおかつ彼女は逃げていたとも考えられる。この話ではチルノはギターを持って戦って(?)いる。ちなみにギターを持ったチルノの絵はpixivにも上げられている(We can work it out.)。また、気になるのは最後のリグルのセリフである。「チルノの道を示してあげる」あるいは「手伝ってあげる」の部分から、チルノは何事か悩んでいる、または気がかりなことがあると捉えることもできる。それが何かは分からないが、ミスティアの屋台にいた理由(あるいは逃げていた理由)はそのあたりにあるのかもしれない。
冒頭、会話の中に出てくる〇〇の人と呼ばれる四人について。
花の人とは風見幽香のことであると思われる。動画には2分11秒頃登場。真夏の雪に少しだけ出てくるものの小説、動画においてチルノとの絡みがないため、どうして居なくなったかは謎である。
炭の人とは藤原妹紅のことであると思われる。動画には2分14秒頃登場。小説“ひのきのぼうから再度”の最後でリザレクションを使っており不死身であると予測できるので、死んだりはしていないと思われる。永遠亭を破壊した後、彼女はどこへいったのだろうか。
冬の人とはレティ・ホワイトロックのことであると思われる。動画には2分16秒頃登場。レティは冬頃に現れるキャラクターであるため、春頃に居なくなってそのまま…という可能性もある。
門の人とは紅美鈴のことであると思われる。動画には2分8秒頃登場。美鈴は小説“ひのきのぼうから再度”において転送装置のようなものの製作者である河城にとりに出会っている。そのため居なくなったと思っているのは彼女たちだけで、実際は今回の異変解決のためにどこかで動いているのかもしれない。
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最終更新:2024/04/24(水) 15:00
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