ピアノとは以下の意味で使われる言葉である。
- 鍵盤楽器の一種。"Pf."と略される。 → 本稿で解説。
- 音楽用語で「弱く演奏する」という意味。“p”と表記する。
- 鳥山明の漫画『DRAGON BALL』およびそれを原作とするアニメシリーズの登場人物である。
→ ピッコロ大魔王を参照。
構造と分類
ピアノは鍵盤を押すことによってハンマーを動かし、後ろに伸びている弦を叩くことで音を出す。
一般的に鍵盤楽器と称されるが、これは鍵盤のある楽器全般をさす名称であり、従来の楽器分類である三分類(管弦打)では弦楽器になり、その中の打弦楽器とされ、さらに細かく「有鍵打弦楽器」という分類上の名前もある。また現在の楽器博物館などで正式に採用されているザックス=ホルンボステル分類では「弦鳴楽器」にあたる。
素の音は発音原理の似ている撥弦楽器のギターなどに近い。ただし、特にクラシックにおいては、素の音がピアノ本体の共鳴や反響によって十分に響いた音がピアノの本当の音とみなされる傾向が強い。また、弦を叩くという性質から打楽器としての性質も有し、実際に低音部分が打楽器パート的に使用される曲も少なくない。
鍵盤に加えて足で操作するペダルがあり、一時的に消音機構を外して音が伸びるようにし、かつ、音色を豊かにするダンパーペダルや、音量を押さえ込む弱音ペダルなどがよく用いられる。
二つ名・モチーフ
その自由度から小さなオーケストラなどとたとえられることもある。生で実際に聞いても、フルオーケストラと対等に演奏されることがわかる。ちなみに88鍵ピアノの音域はフルオーケストラの通常の音域より若干広く、端と端の鍵盤の音 (A2 と c5) はコントラファゴットとピッコロで無理すれば出せる程度の音高である。
かつては楽器の王様なんてもてはやされたが、今日び「みんな違ってみんないい」のスローガンに埋もれつつある。
音楽室では夜中に鳴るピアノなど、小学校の怪談話の代表格でもある。
他の鍵盤楽器との比較
先代の鍵盤楽器であるチェンバロなどは、弦を爪のようなものではじいて音を出すという構造上、強弱をつけることが苦手であった。比してこの楽器は強弱、つま りピアノとフォルテを弾き分けられることから「ピアノもフォルテも出せるチェンバロ」でという意味の「グラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」 と呼ばれるようになり※1、それが縮められて「ピアノフォルテ※2」、さらに縮めて単に「ピアノ」 と呼ばれてゆくようになった。
オルガン(リードオルガン)や鍵盤ハーモニカ (ピアニカ・メロディオン)やアコーディオンはリード板に空気を吹き込む事によって発音するハーモニカ系の楽器であり、パイプオルガンは空気を吹き込む点では前者と同じだが、パイプを使って発音する管楽器系の楽器である。また、おもちゃのトイピアノは鍵盤付きの鉄琴である。
いわゆるキーボード(エレクトーン・シンセサイザー)は鍵盤を叩くことで生じる電気信号を適宜加工しスピーカーに送る事で発音する。昨今のキーボードは音の情報を全て電子情報としてICチップで処理してしまう事も多い。
※1「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」との説もある。
※2現在でも畏まった場合は「ピアノフォルテ」と呼ぶことがある。また楽譜等に見られる略字のPf.もこの呼称からきている。ピアノとフォルテを入れ替えて「フォルテピアノ」と呼ぶ場合もあったらしいが、今日のアカデミックの場面では通例フォルテピアノという呼称は古楽の鍵盤楽器をさすことが多い。
その他
関連動画
関連項目
- 一般的なピアノ演奏者
- ニコニコ動画向けに収録したものを公開している主な演奏者 (→演奏者一覧 の一部)
- ニコニコ生放送のピアノ演奏者一覧
- 演奏してみた / 弾いてみた / ニコニコピアニスト
- 自動演奏ピアノ
- 超絶技巧練習曲
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