パタリロ!とは、マンガParkにて連載されている、魔夜峰央氏のギャグマンガである。
1978年に「花とゆめ」(白泉社)にて連載を開始し、現在までに単行本の売り上げ総数は1億部を超える。
概要
マリネラ王国国王、パタリロ・ド・マリネール8世(通称:パタリロ)を中心とした、マリネラ王国(またはロンドンだったり、フランスだったり、地獄だったり、魔界だったり)を舞台に、側近(使いっ走り・捨て駒とも言う)のタマネギ部隊や、イギリス情報局秘密情報部(MI6)の腕利きエージェントであるバンコラン少佐、その愛人のマライヒ(♂)を巻き込んで起こる騒動を描いた、ドタバタギャグ漫画。
マリネラ王国の経済は主にダイヤモンド産業で成り立っており、作中でも様々なダイヤモンドに関する話題が出てくる。
落語ネタなどもよく使われており、落語の一つのネタをオマージュした話も度々出てくる。
TVアニメ版
1982年に東映動画(現:東映アニメーション)によりアニメ版が製作された。全49話がフジテレビ系列にて放送。
前半20話が「パタリロ!」、後半29話が「ぼくパタリロ!」と、放送時間帯の移動に合わせタイトルが変更されている。この改題は、放送当時はパタリロの名前が分かり辛かった事や、ファミリー向けの脚本シフトがアナウンスされていた為とされている。放送時間帯の移動が2度渡って行われた作品であり、『さすらいのパタリロ』なる俗称が付いたほど。
TVシリーズ放送終了後の1983年には劇場版『スターダスト計画』が製作、公開。こちらに関しては東映の製作陣が「ド○えもんに比べると…」とボヤいてたり、作者の魔夜自身も「ポシャった」と語っていることから、興行的成功は望めなかった様子。その35年後に舞台化されるなんて当時の人間は誰も思ってなかっただろう。
舞台版、実写映画版
2016年には2.5次元作品を数多く制作するネルケ・プランニングにより舞台化された。脚本は池田鉄洋、演出はコンドルズ所属の小林顕作。パタリロ役に加藤諒、マライヒには佐奈宏紀、バンコランに青木玄徳をキャスティングして公演が行われた。
2年後の2018年には上記のアニメ劇場版『スターダスト計画』を再構築して舞台化。初日会見において、舞台版のキャスト、スタッフによる実写映画化のアナウンスがなされる。
当初は同年秋公開の予定だったが、バンコラン役の青木が不祥事を起こしたために公開が延期。このままお蔵入りか…と思われたが、その後青木が不起訴処分になった事や、翌年公開された同じく魔夜原作の「翔んで埼玉」が興行収入30億円越えのヒットを叩き出すなどの後押しを受け、2019年6月28日の公開にこぎつけた。
なお実写劇場版の予告編動画が解禁された当日の3月26日は、奇しくもアニメ版でパタリロを演じた白石冬美の訃報が報じられた日である。
登場人物
- パタリロ / パタリロ・ド・マリネール8世 CV:白石冬美/実写版キャスト:加藤諒
- 弱冠10歳にして、マリネラ王国の国王に君臨する。
自称美少年だが、バンコランからは「へちゃむくれのふんつぶれのずんぐりむっくり」だの、「つぶれあんまん」だの「顔面殺虫剤」だのと言われている。 - 「陛下」と呼ばれる事を「ジジ臭い」「屁、以下」みたいだ、と嫌っており、「殿下」と呼ばせている。
驚異的な生命力と頭脳の持ち主だがとてつもない守銭奴。目先の小銭に釣られて痛い目を見る事が度々ある。
人をおちょくる事が大好きで、タマネギ部隊やバンコラン・マライヒは、いつもおちょくり相手としていたずらを仕掛けるが、最終的にはパタリロにしっぺ返しが来る事も多々ある。 - バンコラン / ジャック・バルバロッサ・バンコラン CV:曽我部和行(現:曽我部和恭)/実写版キャスト:青木玄徳
- 通称:美少年キラー
黒髪ロングヘアーのオールバックに、アイシャドウと言う風貌。
MI6の少佐で、銃の扱いや格闘技、諜報員としての能力などはエキスパート。
また、MI6内のダブルオー(OO)要因であり、殺人許可証を持つ凄腕エージェント。
同性愛者で、パタリロからは変態呼ばわりされている。浮気癖が酷く、愛人のマライヒを度々悩ませた。
「眼力」と呼ばれる視線を向けた美少年を惹き付ける能力を持っている。
眼力の能力は、主に10代から20代の男性に限られるが、その気になれば、幼少の男子から老人まで効果を及ぼす。しかし、パタリロの一族には一切眼力が効かない。 - マライヒ CV:藤田淑子/実写版キャスト:佐奈宏紀
- フルネーム不詳。異母妹が一人いる。
バンコランの愛人(もちろん男)。
元暗殺者の美少年で、自身もバンコランと並び渡る程の実力を持つ。
主に、ナイフや鞭を武器として扱い、銃を好まない。
パタリロも「推理の名人」と認めるほど頭が切れる。だが嫉妬深い性格で一度キレると誰も手がつけられなくなる。
男性だが2度妊娠をし、2度目の妊娠でバンコランとの間にフィガロと言う子を授かった。 - タマネギ部隊
CV:野島昭生、古川登志夫、古谷徹、三ツ矢雄二、塩谷翼、塩沢兼人、井上和彦(16号)、神谷明(21号)
実写版キャスト:細貝圭、金井成大、石田隼、吉本恒生 - 1号から6号までの古参隊員から、4億8千万とんで692号まで様々な番号が出てきているが、番号は自己申請制で、重複しない限り好きな番号を選べる(一部例外あり)。
入隊条件は、
「身長175cm以上」
「虫歯が存在しない」
「一に学力、二に体力、三四がなくて五に美貌、六に身長、七家柄、八九のいきおい、十雄弁、十一ユーモア、十二にお世辞、十三日なら金曜日」
眼鏡を外すと皆例外なく美少年であるが、バンコラン少佐の眼力を防ぐレンズの役割もあるため、普段はバンコラン少佐の影響は受けない。 - ヒューイット / アーサー・ヒューイット CV:谷育子(20話)、古谷徹(40話)、野島昭生(49話)
- バンコランにも並ぶ実力を持つ美形で腕利きのCIAエージェント。
また真性のロリコン・ペドフィリアでもある。ノースダコタ州出身。
狙撃の名人で、暗殺者として潜入捜査を行ったり、対立する東側組織の壊滅に尽力した。
…はずだったが、最近は専ら自身の性癖である幼女趣味のせいで仕事を失敗したり、パタリロにいいように利用される三枚目キャラが定着している。
関連動画
パロディ
関連リンク
関連項目
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- なし
- 10
- 0pt