同君連合とは、複数の君主国の君主が同一人物である国家形態または状態のことである。
概要
同君連合は大きく二つにわけられる。人的同君連合と物的同君連合である。
人的同君連合は構成国がそれぞれ主権を持った独立国である状態であり、物的同君連合は構成国の上位に中央政府が置かれる国家体制である。
つまり人的同君連合は何らかの事情によりたまたま複数の国の王位を一人の人物が占めている状態であり、それぞれの国家は国際法上の主権を有しそれぞれが独立して行動する。
実例としては2016年現在英連邦王国として知られる16の国はその全てが君主としてエリザベス2世を戴いているが、それぞれの王位・政府は独立しており各国政府の上位に連邦政府が存在するわけではない。
物的同君連合は簡単に言ってしまうと君主制の連邦国家である。人的同君連合は複数の独立国の集合(国家連合)であるが物的同君連合は単一国であり構成各国は国際法上の主権を有しない。
実際の例として有名なものにオーストリア=ハンガリー二重帝国がある。オーストリア皇帝位とハンガリー王位が一人の人物に占められておりオーストリア帝国とハンガリー王国の上に連邦政府が存在した。
同君連合が発生する原因は様々である、2016年現在現実に起こる可能性は限りなく低いがある国の王位継承権を持つ外国君主が即位した場合などはわかりやすいと思われる。現実にノルウェー国王であるハーラル5世はイギリス王位並びに英連邦王国各国王位の継承順位68位であり、上位者が全員死亡または継承権喪失した場合イギリス王位並びに英連邦王国各国王位に即位することになる。(もちろんそのような状態でイギリス並びに英連邦王国各国が存続していればの話ではあるが)
他にも上記概要中で取り上げた英連邦王国各国はもともとイギリスの海外植民地であったが独立したものの君主制を維持しその国王にエリザベス2世を戴いている国々である。すなわちもともと1つだった王冠が複数に分かれたと言った感じである。
関連項目
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