ハイカラとは、物事がお洒落で時代の最先端である様を指す名詞(形容詞的にも用いられる)である。
なお、オサレとは似て非なる存在であることに注意されたし。
概要
ハイカラは文明開化の時代、明治時代に流行した言葉である。語源は high color と勘違いされているケースもあるが、high collar (=高い丈の襟)からきている。西洋から帰国した人もしくは西洋風の文化を好む人が高い丈の襟のシャツを着ていたことに由来すると言われている。
現代から見たら、織田信長や明治維新に関わった人々の多く(坂本龍馬など)はハイカラな人物の先駆者であったのではないだろうか(ハイカラが流行したのは明治時代後期〜大正時代なので、実際にそう呼ばれることは無かったが)。
人物の有り様について用いるだけでなく、洋風定食がハイカラ定食という名で呼ばれていたように一般大衆に広く浸透していた言葉であったことが伺える。加えて、「ハイカる」という動詞も生まれていたようで、時の人々は時代の流れについていくために必死にハイカっていたのかもしれない。詳細はWikipedia等を参考にされたし。
使い分けが難しい用語に「モダン」「シック」がある。
ここでは木村荘八の「ハイカラ考」を参考に一つの捉え方として述べる。
「ハイカラ」の由来は、そもそもいい意味での欧化、西洋かぶれという意味合いであり、前述のように最新の流行を取り入れていてお洒落である様を指す場合に使われていた。
「モダン」「シック」はともにほぼ同義で使われることが多い。前述の著書によればいずれも江戸時代の「粋」に繋がるという。強いて違いを挙げるとするならば、流行した時期が違う点である。即ちその当時の流行を反映したもので、イメージするものが違う。髪型一つにとってもお洒落に感じるかどうかは世代間に違いが生じる。ハイカラが主に使われていた時代では、アメリカの物に対してではなく欧州の物に対して使われていたように、文字上では全て同じような意味になるかもしれないが、根底にある文化・社会情勢の違いからイメージするもの・対象が異なっている。また、使用している人にとって最先端であるという意味で多く使われている「ハイカラ」に対して、(今は最先端ではないかもしれないが)その当時の最新・最先端であるという意味で「モダン」は使われることが多い(モダンアートなど)。
上記はあくまで一つの捉え方であり、必ずしも断定することはできない。また、流行していた時代での意味であり、現代人の我々が使うことで意味の変化・追加がなされる可能性もある。
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