DMM.com
DMM.comとは、ネット通版やビデオ・オン・デマンドを取り扱う企業。
同社の全年齢版サイト名でもある。成人向けコンテンツは「FANZA(旧名・DMM.R18)」という別サイトに分離されている(アカウントは共通)。
概要
亀山敬司によって設立されたデジタルコンテンツの電子商取引(EC)を多く手掛ける企業。創業の地は石川県加賀市(亀山敬司の故郷でもある)。
現在では各種ネット通販、電子書籍やPCゲーム・同人作品のDL販売、ブラウザゲームやソーシャルゲームのプラットホーム提供、さらには英会話教室やFX取引に至るまで、多くの事業に手を広げている。現状では特定事業を行うのではなく投資会社に近い。
社名
「DMM」の社名の由来は株式会社デジタルメディアマーケットの略であるとされる。
ただ、IT立ち上げに関わった松栄立也によると「DreaM Mill」(夢工場)の意味であるとしているが [1]、創業者の亀山敬司によると「もともと(DMMという名称)それ自体に意味はない」らしい。
歴史
元々は石川県でレンタルビデオ店として開業したのがDMMの始まりとされている。ただ、その前には雀荘やプールバー、旅行代理店など、いくつもの商売を切り替えていた [2]。レンタルビデオ店を始めたのも、近所にできた小さなレンタルビデオ店が段々とグレードアップしていくのを見て「儲かるんだな」と考えて、すぐに切り替えた事によるものだという。
しかし、店舗を増やしつつあった亀山が、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー Part II』(1989年)で未来世界のシーンを見た事で、「いずれ回線か何かで家庭に映画や音楽が送られてくる時代がやって来るだろう」と予感したことでレンタルビデオの需要がなくなる可能性に気づき、それまでの利益をもとに、媒体の変化に関係なく生き残れる「メーカー側」に転身した。
後の1990年代後半にインターネットが登場。DMMはメーカーとしてAVの版権を掌握していたため、他に先駆けてネット回線を通じた配信サービスを開始、大きく知名度を上げて後にアダルトビデオの業界の大手となる。
非アダルト化
2003年からは非アダルト事業にも着手しており、様々な分野の事業をリスク込みで展開していくというのがDMMのスタイルとなっている。
2018年8月に成人向けコンテンツを株式会社デジタルコマースに分社化・事業承継し、名称も「DMM.R18」から「FANZA」へ変更する事を発表した。メディアでは、DMMのブランドイメージをアダルトから切り離す狙いがあると見られている。[3] [4]
主な事業
亀山によると「会社を存続させるため」とし、特定事業に依存しないことを掲げている。そのためDMMを有名にしたアダルト事業に対しても祖業や基幹事業としてはおらず、アダルト事業はあくまでも次の新しい投資を行うための収入が安定した原資"ピンクオーシャン"であるとの旨を発言している。[5]
- 電子書籍
- 動画配信
- レンタル (Blu-Ray / DVD / CD / コミック)
- レンタル (その他いろいろ)
- ダウンロード販売 (PCゲーム / ソフトウェア)
- PCゲーム遊び放題(月額制)
- 同人
- 株取引
- FX取引
- 一口馬主
- 英会話
- 通販
- イベント
- 娯楽 (パチンコ / 競輪)
- エネルギー(太陽光発電)
- ライブチャット
- 出会い系サイト
- 救急車
個別記事
かつての事業
発言録
思いついたらなんでもやってみる 同時多発的に失敗覚悟でスタートだけはしてみる
目的は会社を続けるため 食うため食わせるため……つまり生き残るため
すべての事業には寿命があるから未来のためのリスクを取り続ける
リスクを取らないリスクほど……経営者として恐ろしいものはないんだよねえ
領域とわず、何でもやる
関連動画
関連コミュニティ・チャンネル
関連項目
関連リンク
脚注
- *DMM HD 松栄 @dmm_matsue (午前7:25 · 2018年4月16日)
- *本人いわく「商売なんて10本やって1本当たれば御の字よ」とのことで、割り切った考えを持っている。
- *『DMM.R18』から『FANZA』へ システム運用構築はDMMが継続で合意 (PR TIMES 2018年7月19日 11時00分)
- *成人向け「DMM.R18」名称変更 8月1日から「FANZA」に (ITMedia 2018年07月19日 11時35分 公開)
- *競争相手がいて利益を得るのにかなりの争いが必要になる分野のことを血みどろの海に例えて「レッドオーシャン」、競争相手が少なく大きい利益が得られる分野のことを「ブルーオーシャン」と呼ぶ。「ピンクオーシャン」なのはエロで先んじた分野であるため亀山が名付けたもの。
- *2019年に楽天モバイルへの事業譲渡・承継が行われたため新規受付を停止。現在は契約中ユーザーへのサービス運用の代行とマイページの提供のみで、DMMの一般メニューからは項目が消えている。
- *当初全て事業廃止予定だったが「DMMのお葬式」のみ廃止予定を撤回、事業譲渡先が決まるまで事業停止決定
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