侯爵 単語

1件

コウシャク

1.7千文字の記事
  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • LINE

侯爵は爵位の一つ。単に「侯」ともいうが諸侯と紛らわしいので注意。

概要

戦前日本および古代中国における五等爵の2番で、公爵の下位、伯爵の上位にある。基本的に欧州のマーキス(英:Marquess/Marquis)ドイツ史に限ってフュルスト(独:Fürst)の訳としても使われる。日本江戸時代でいえば外様大名や元老級譜代大名が近い。

欧州のマーキスはゲルマンマルクグラフ(独:Markgraf)から来ている。marka(界線,地帯)+graf(伯)から成り立っており「辺境伯」と訳される。元々はフランク王国における武将の役職で、ローマ帝国とのに配置されたためこの名前がつき、フランク王国分裂後の各でもに配置され、世襲となり諸侯としての格式を高めていった。後にイギリスフランスなどでは諸侯の称号として残り、一部の実のある伯爵が「辺境伯」に由来するマーキスを称するようになった。これら西欧の侯爵や西ドイツの辺境伯の領地は、防衛・交易の要所を抑えてはいるが面積的には伯爵領と大差ない。

一方、東ドイツ神聖ローマ帝国)においては「辺境伯」としての領地を保ったまま勢を拡大し、一部はヘルツォークやフュルスト(公爵)と同等かそれをもえる大諸侯となった。そのため英語では他の侯爵をマーキスと呼ぶのに対し、ドイツの侯爵のみをマーグレイブ(英:Margrave)と区別しており、それに合わせて日本語でもドイツの侯爵のみは「辺境伯」と訳している。ドイツ史では周辺公爵に相当するフュルスト(独:Fürst)を「侯爵」と訳すこともあり、ややこしくなってしまっている。
ほかにも神聖ローマ帝国には「方伯」や「宮中伯」などの伯爵爵位があり、辺境伯とほぼ同等の扱いとなっていた。

イギリスでは、イングランドスコットランドには辺境伯(英:Earl of March)が置かれていたがこれらは伯爵の等級から分離することなくマーチ伯爵と呼ばれるようになった。のちに大陸から侯爵を再輸入したが、自の侯爵に Marquess 、他の侯爵にフランス語と同じ Marquis のりを当てており、自でもスコットランドのみは Marquis と呼ぶ。前述のとおりドイツのみは Margrave である。

侯爵が治めるは当然ながら侯領、辺境伯領ないし侯となる。前述のとおりフュルストが公爵とも侯爵とも訳されるため、リヒテンシュタインリヒテンシュタイン公国ともリヒテンシュタイン侯国とも表記されることがある。

創作の侯爵は伯男ほど頻繁に出てくるわけではないがそこそこ登場する。特に辺境伯は「辺」と付くため左遷先や田舎扱いになることもしばしばだが、大陸の辺とは他や異民族ひいては魔族と対峙する防衛の要なのでむしろ重職であることは上述通り。ただし時代が下ることで昔は敵対していたの先が友好になったり、あるいは自べて勢が弱くなりすぎて脅威ではなくなったり、あるいは全に征して境線が移動して地名だけ残った場合には辺鄙扱いされることもなくはない。

歴史上の侯爵

ニコニコにおける侯爵

架空の侯爵

架空の侯爵の令息・令嬢

関連項目

この記事を編集する

掲示板

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2024/06/03(月) 11:00

ほめられた記事

最終更新:2024/06/03(月) 11:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP