Deep Insanityとは (ディープインサニティとは) [単語記事]

Deep Insanity（ディープインサニティ）とは、スクウェア・エニックスが企画したメディアミックスプロジェクトである。

概要

はじめは世界のどこかで起きたありふれたニュースだった。

眠ったまま起きることのない人たちが現れた。そしてどうやら、その症状は伝染していくらしい。

しかし、そのありふれたニュースは「異常事態」として瞬く間に地球全土へと蔓延していった。

それは「ランドルフ症候群」と名付けられた。そして同時に世界では「異形」となる者たちの目撃例が相次いで報告される。

その原因と思われるのは南極に出現した巨大地下世界。内部で発見されたのは、地上とは異なる生物群と、未知の資源だった。ランドルフ症候群解決のため、そしてまた、生物群の遺伝子情報や地下資源から巨万の富を得るために、人々は目の前に広がる、深淵をのぞく。

公式サイト「世界観」より

謎の病気が蔓延した世界。その中で、南極に出現した謎の巨大地下世界を巡って起こる数々の事件が、いくつものメディアで繋がった世界線の物語として描かれていく。

世界観は、「PSYCHO-PASS サイコパス」「魔法少女特殊戦あすか」の深見真、「がっこうぐらし！」「死もまた死するものなれば」の海法紀光、「ユーベルブラット」「ブロッケンブラッド」の塩野干支郎次という3人の脚本家や漫画家が原案を担当。

2021年現在、3つの物語が発表されており、
コミック「Deep Insanity NIRVANA（ディープインサニティニルヴァーナ）」
→アニメ「Deep Insanity THE LOST CHILD（ディープインサニティザ・ロストチャイルド）」
→スマホ・Steam ゲーム「Deep Insanity ASYLUM（ディープインサニティアサイラム）」
の時系列となっている。

Deep Insanity NIRVANA（ディープインサニティニルヴァーナ）

コミック版。南極で発見された大穴「アサイラム」を巡り、「ランドルフ症候群」への耐性を持つ少年「セルジュ・ソル」となんでも屋「ヒルデガルド・オルインピアーダ・山田」は期せずしてチームを組み、「アサイラム」の謎に挑むことになる。

月刊「ビッグガンガン」にて連載中。2021年 11月現在、単行本2巻まで発売中。

Deep Insanity THE LOST CHILD（ディープインサニティザ・ロストチャイルド）

アニメ版。ある願いを胸に、「アサイラム」調査隊に志願した少年、「時雨・ダニエル・魁」。異形の蠢く死と隣り合わせの世界で、彼が見るものとは何なのか。

2021年 10月、TOKYO MX、MBS、BS11などで放送開始。

登場人物

時雨・ダニエル・魁（しぐれ-ダニエル-かい）（CV:下野紘）: アニメ版主人公。「ヒーローになりたい」という動機からアサイラム調査隊に志願。周囲からは「イエスマン」と呼ばれるほど一本気な性格。戦闘はほとんど素人だったが、仲間に支えられて成長していくことになる。
ヴェーラ・ルスタモワ（CV:小清水亜美）: 第11小隊隊長で、時雨の上官。銀髪のクールビューティー。謎の多い女性で、時雨にある任務を背負わせたり、レスリーと共に何らかの計画を実行しようとしている。
レスリー・ブラン（CV:鳥海浩輔）: 第11小隊副隊長。元ダンサーで、身体は男でも心は女のオネエキャラ。剣術による接近戦を得意とし、文字通り小隊の切り込み隊長。何かと新米の時雨を気にかけるやさしい面も見せる。ヴェーラの計画に「共犯者」という形で加担させられている。
ローレンス・ラリー・ジャクソン（CV:広瀬裕也）: 第11小隊隊員。極めて明るくていたずら好きな少年。いきなり時雨にドッキリを仕掛け、彼を失神に追い込んでしまっている。脳に傷があり、痛みや恐怖を感じないという障害がある。それもあって脳科学に深い興味をもっており、脳外科医としての能力も持つ。アサイラムでの活動が自らの研究に役立つと感じてスリーパーとなっている。
小鳩玲香（こばとれいか）（CV:野口瑠璃子）: 第11小隊隊員。語尾に「～ですわ」と付けてしゃべる。金持ちのお嬢様らしく、アニメや同人誌製作が大好きな腐女子。大怪我によって右足不随となっており、南極での最先端技術の戦闘用義足を使えると知ってスリーパーとなった。
餅木スミレ（もちき-）（CV:本渡楓）: 第11小隊のオペレーションを担当する「サニティー・アンカー」。元は地下アイドルで、悪徳事務所の手でAV落ちさせられそうになったためにアイドル界を離脱。しかし夢を諦められず、スリーパーとして活躍することで名を売ろうと入隊したが、アサイラムへの環境耐性がなかったためにサニティー・アンカーとなった。語尾には「～ッス」と付けたり結構くだけた口調で会話する。
エルシー（CV:田中貴子）: アサイラムに住み着く民、「エグザイル」の少女。ふんわりとした雰囲気の不思議ちゃん。実は物語のキーパーソンである。

スタッフ

主題歌

オープニングテーマ「命の灯火」: 歌：鈴木このみ
エンディングテーマ「真珠色の革命」: 歌：伊東歌詞太郎

Deep Insanity ASYLUM（ディープインサニティアサイラム）

iOS / Android / PC(Steam)をプラットフォームとする、基本無料のオンライン RPGである。

下記公式サイトや、アプリストアにてダウンロード可能。

登場人物

ウー・イノミネタス (CV:梅原裕一郎): 主人公。ある療養院で起こった大量殺人事件のたった一人の生き残りの青年。そのことしか分かっておらず、彼自身も記憶喪失で本名を話せないため、「ウー」という名前も周囲の人間がそう呼んでいたのがそのまま採られただけの仮の名前である。ただ、特異な状況を生き残ったことからスリーパーの適性を見いだされ、アンタークティカ・フロントという組織で活動することになる。
真喜志エリカ（まきし-）（CV:富田美憂）: 17歳。沖縄出身のスポーツ万能少女。空手の女子ジュニア世界チャンピオン。格闘技の才能とスリーパー適性を見込まれて、コンロンにスカウト。のちにアンタークティカ・フロントに移籍している。過去には陰湿ないじめを受けていた時期があり、暴力沙汰を起こして引きこもりとなっていたことがある。
ヴェーラ・ルスタモワ（CV:小清水亜美）: アンタークティカ・フロントの南極大隊指揮官兼現場監督。ウーたちの上官となる。詳細は上記アニメ版参照。
餅木スミレ（もちき-）（CV:本渡楓）: 19歳。ウーたちのオペレーションを行うサニティー・アンカー。詳細は上記アニメ版参照。
小鳩玲香（こばとれいか）（CV:野口瑠璃子）: 18歳。スリーパーの一員。詳細は上記アニメ版参照。
ローレンス・ラリー・ジャクソン（CV:広瀬裕也）: 16歳。スリーパーの一員。詳細は上記アニメ版参照。
ペンテシレイア（CV:木野日菜）: 16歳。アマゾン族の少女。アサイラムに住み込む「エグザイル」の一人でありながら、外の世界への興味を深く持ち、スリーパーの才能を生かして地上とアサイラムを自由に行き来できる。とんでもない悪食で、なんでも食べてしまう。
マヌエラ・ロドリゲス（CV:沼倉愛美）: 19歳。メキシコのスラム街出身。単純に金欲からアサイラムに潜っている。金には弱いが、体制が嫌いなアナーキスト。無神論者かつシビアな現実主義者を気取るが結構スキがある。カポエイラの名人だが日本の漫画が大好きな一面も。
ジェイド・ガブリエル・オゾン（CV:小原好美）: 15歳のフランス人。彼女だけには「天使」が見えるらしく、それと対話している。ランドルフ症候群による社会不安の中、様々な事件や事故に巻き込まれてきたが、いずれも生存して切り抜けている。ちなみに両親や親族縁者はそれらでみんな死んでしまった。当初は事件の容疑者として疑われるが、「天使に教えてもらった（ので難を逃れた）」という証言をしたことから、特殊視覚の保持者としてスリーパーにスカウトされることになる。
ベリー・バッドマン（CV:ブリドカットセーラ恵美）: 年齢不詳。名前通り、ベリーにバッドなマン。邪悪な超人「スターチャイルド」の一員で、ある種の強迫観念として殺戮を繰り返さずにはおられないようだ。殺した人間をゾンビ化し、遠隔操作で敵を襲わせる。人を殺しつつ、人を救えないことを嘆き悲しむという矛盾した二面性を持つ。
マキシーン・クラーマー（CV:大空直美）: 年齢不詳。ドイツ系の少女騎士。十一世紀ヨーロッパからアサイラムに迷い込んだ。アサイラムの第2層にいる「魔女」を焼き尽くすことで自身が上位の存在に進化できると信じ込んでいる。ドイツ語訛りの英語を話す。一人称は「余」。
アリスタルフ（CV:小山力也）: ビッグフット大隊という第2次大戦時の部隊を率いる軍人。時間と空間を超えてアサイラムに迷い込んだ。悲惨な経験を重ねすぎて理性を喪ってしまっているが、根は優しい初老の男。
ファティマ・サラ（CV:きそひろこ）: エチオピア陸軍に所属していたアフリカ系の女兵士。2メートルに達する長身。国連軍によって派遣されていたが、時空の歪みによってアサイラムにたどり着いてしまった。アサイラム内の街「バミューダトライアングル」のまとめ役として生活している。
マスターカラテカ（CV:間宮康弘）: 「スターチャイルド」の首魁。素手で牛を殺せるほどの腕っぷし。アサイラム内で様々な異形を倒して、喰らって融合することで身体をさらに強化している。暴力こそが世界を救うと信じ、全ての世を暴力で支配する「幸福な」社会の実現を目指している。