きあいのタスキとは、ゲーム『ポケットモンスター』シリーズに登場するアイテムである。初出は『ポケットモンスターダイヤモンド・パール』(第四世代)
ポケモン対戦では単に「タスキ」「襷」と呼ばれることが多い。
※この項目の内容は、特に断りのない限り現行最新バージョンである【第六世代】に準拠する。
ポケモンに持たせると、一撃でひんし状態になるような技を相手から受けてもHPを1だけ残して耐える、という効果が現れるアイテム。なお「一撃でひんし状態になるような技」には「ぜったいれいど」のような一撃必殺技も含まれる。
ただし以下のような発動条件が存在する。
以上のように発動する条件やアナが存在するものの、「足の遅いポケモンや耐久力に難のあるポケモンが、相手の攻撃の前になすすべもなく一撃で倒れることを防いだり、その攻撃を耐えた上で2ターン以上生き延びて働くことが出来る」というのは非常に大きい。きあいのタスキで耐えてからの場作り、積みの起点、カウンターやがむしゃらなどを安心して実行に移すことができる。
消耗品である上に、入手手段が「貯めたバトルポイントと引き替え」というやや面倒くさい方法が基本(やり込みプレイをしないとなかなか手に入れることが出来ない)なのでストーリー攻略で使われることは滅多にないが、ポケモン対戦ではほとんどのパーティにきあいのタスキ持ちのポケモンが一匹ずつ入っていると考えてもよい(警戒した方がいい)ほどにメジャーなアイテムである。
相手を一撃で倒すためのダメージ調整が当たり前となっているポケモン対戦では、本来なら一撃で倒せるはずの局面で攻撃を耐えられて反撃されたり仕事をされるということはやはりかなり痛いために様々な対策がとられている。この対策の手段・行為のことを俗に「襷潰し」「襷を潰す」と呼ぶ。大きく分けて「襷で耐えた次のターンの行動を潰すもの」「襷の発動そのものを潰すもの」がある。すばやさで抜かれている相手(例えばサンダース)には前者、すばやさでは抜かれていないものの致命的な技を持っている相手(例えばキノガッサ)には後者が有効という違いがある。
ここでは、きあいのタスキの主な弱点を挙げる。
先制技というのは「でんこうせっか」に代表されるような「優先度」が+1以上の技(お互いの『すばやさ』を無視して相手よりも先制して行使することのできる技)のことを言うが、ここでは特に先制でダメージを与える技を指す。
例としてここでは、きあいのタスキ持ちのダグトリオと、先制技(しんそく)持ちのウインディを挙げる。二匹の特色に関してはそれぞれ右の絵を参照。
1ターン目、相手のダグトリオの「じしん」でウインディの体力が半分削られ、返しの「フレアドライブ」で等倍にもかかわらずディグダ5匹分が消し炭になるほどのダメージをダグトリオに与えるも、きあいのタスキが発動し耐えられる。
次のターン、きあいのタスキのおかげでHPを1だけ残して生き延びることが出来たダグトリオの攻撃でウインディは倒されてしまうはずである。
しかしここでウインディが、「しんそく(優先度が+2の先制技)」を使いダグトリオよりも先に行動・攻撃することで、結果的に勝敗は、ダグトリオがきあいのタスキを持っていなかった場合と同じことになる。(ダグトリオから『じしん』を一回だけしかもらわない状態でダグトリオを倒すことが出来る)
このように先制技は、きあいのタスキによってHPが1になった相手へのトドメとして使うことが出来、逆にタスキ持ち側からすれば脅威となる。
現環境における先制技ブーム(?)は、きあいのタスキ(&後述の『がんじょう』)対策によるものと言っても過言ではない。特殊アタッカーのポケモンがタスキ頑丈対策のためだけに威力の弱い「でんこうせっか」などを採用することがあるほど。
また、少し変わった先制技に「ねこだまし」というものがある。そのポケモンが場に出た最初の1ターン目でしか成功しない技だが、この技の優先度は+3で、優先度+1や+2の先制技よりも先に攻撃が出来る上に、成功すると必ず相手をひるませる(そのターン行動が出来なくなる)。これも襷潰しとして有効。
「ステルスロック」をはじめとする設置技を使用すると、相手のポケモンは場に出ただけでダメージを受ける。上述のように、きあいのタスキが発動するのはHPが満タンのときだけであるため、設置技を用いてタスキ持ちのポケモンのHPをほんの少しでも削ってしまえば、効果を発揮することが出来なくなる。
また、天気を「あられ」や「すなあらし」状態にすると、特定のタイプや特性を持つポケモンを除いて毎ターン少量の一定ダメージを受けることになる。そのような悪天候時にきあいのタスキの効果が発動しても、発動したそのターンに天候のダメージを受けることになるので、更なる行動を許されずに倒れてしまう。
スリップダメージを狙うという目的なら、他にも、「どく」「やけど」などの状態異常を狙うというものが有効。
連続技というのは、「にどげり」や「みだれひっかき」のような1ターンの内に2回以上連続してダメージを与える技のことを言う。
きあいのタスキを持ったポケモンがこれらの連続技を受けた場合、「最初の1ダメージ」でしか発動しない。最初の1ダメージでHPが満タンの状態から1まで減らされて効果が発動したとても、次の2ダメージ目以降は耐えることが出来ないので、実質きあいのタスキが無効化されることと同じことになる。このタスキ無効化を「貫通」と呼ぶこともある。
なおこれは第五世代からの仕様で、第四世代では連続技を受けてもHP1の状態のまま連続で耐え続けることが出来た。
連続技は他にも第五世代から、「みがわり」を貫通できるようになったり、威力のアップが施されたりとかなり強化されており、連続技を採用するポケモンが増えたことで、タスキ持ちのポケモンも割を食う形となってしまった。
上に挙げたものは、きあいのタスキと効果の似た特性「がんじょう」(後述)にも当てはまるほか、カイリューの準専用特性として有名な特性「マルチスケイル」の対策にもなり得る。
また、「マジックルーム」や「はたきおとす」などのアイテムを無効化する技を使ったり、「トリック」「すりかえ」「どろぼう」などの技できあいのタスキを盗んでしまうことも一つの手段である。
きあいのタスキが登場する以前から、似た効果の得られるアイテムなどが存在している。
第二世代で「もちもの」という概念が生まれたと同時に登場した古参アイテム。
効果は、ひんし状態になるような技を相手から受けてもHPを1だけ残して耐えることがたまにある、というもの。
きあいのタスキと大きく異なる点は、いつでも(HPが既に削れているときに受けたダメージであっても)発動する可能性があるということ。しかもこちらは消費アイテムではないので運が良ければ何度でも発動しHP1の状態のまま何ターンも攻撃を耐え続けることが出来るというドM仕様のアイテム。
ただし、その発動する確率というものがたったの10%しかなく、運用する際は相当な運任せになる。第四世代できあいのタスキが登場するまではハチマキを巻いたヘラクロスなどが活躍していたものの、現環境ではタスキの使い勝手の良さが評価され、ハチマキの方が使われるのは非常に稀になってしまった。
かつては「鉢巻(ハチマキ)」といえばはこれのことを指したが、今では「こだわりハチマキ」という全く異なる効果のアイテムの略称として使われることの方が圧倒的に多くなってしまった。
余談だが、貯めたバトルポイントを消費してきあいのタスキをまとめ買いしようとして、名前の似ているきあいのハチマキの方を間違えて大量購入してしまい泣いたトレーナーもいるとかいないとか。
特性版タスキ。効果はきあいのタスキのそれに加え、一撃必殺技を完全に無効化するという、強力な特性。いわタイプやはがねタイプなどの、固くて丈夫そうなポケモンが持っていることが多い。
きあいのタスキと同じくやはり先制技や連続技、スリップダメージには弱い。「がんじょう」持ちのポケモンのHPを削ることを「頑丈潰し」「頑丈を潰す」という。
きあいのタスキと大きく異なる点は、タスキが消耗品であるのに対しこちらは特性ということなので、機会があれば何度でも発動するということ。一度相手の攻撃を受け効果が発動しHPが1残ったとしても、そこから何かしらの方法で全回復すれば、また攻撃を耐えられるようになる。その一方で「かたやぶり(相手の防御系の特性を無効化する特性)」による無効化が適用されることが、きあいのタスキよりも劣る点。
第三世代で「とくせい」という概念が生まれたと同時に登場した特性だが、この特性にタスキ効果が追加されたのは第五世代のことで、それまでは「一撃必殺技を完全に無効化する」というだけの効果の特性でしかなかった。タスキ効果のイメージが強すぎる影響で本来の効果を忘れがちだが、この「がんじょう」持ちのポケモンにうっかり一撃必殺技をぶっ放して恥をかかないように注意しよう。
第二世代から追加された技。効果は、使用したそのターンに一撃でひんし状態になるような技を相手から受けてもHPを1だけ残して耐えるというもの。なおこちらは連続技を受けても、きあいのタスキや「がんじょう」と異なりHP1の状態のまま連続で耐え続けることが可能。
先制技の中でも優先度が高く設定されている技なので、相手からの攻撃を受ける前にこらえる体制に入ることが可能。
ただし連続したターンでこの技を連発すると不発に終わりやすくなる。そりゃそうだ。
自分の残りHPが少ないほど効果に期待が出来る「きしかいせい」「じたばた」「がむしゃら」と組み合わせたコンボが有名で、左から順番に「こらきし」「こらじた」「こらがむ」という略称で呼ばれている。
きあいのタスキの登場と「がんじょう」の強化による先制技の需要の増加、というとんでもないとばっちりをくらい、現環境では故意にHPを1だけ残すようにする上記のような戦法は相当な危険を伴うようになってしまった。
基本は、ゲーム内の特定の施設でのNPCとのバトルを通じて貯めることが出来る「バトルポイント」との引き替えで入手する。多くのソフトで48BPで入手できる。(ブラック2・ホワイト2では24BP)
また、第四世代のソフトではNPCから貰うなど他の入手方法も存在する。
きあいのタスキが発動しないようにHPを削る手段、または、HP1の状態で耐えた相手へ何かしらのダメージを与える手段。詳細は前述の「タスキ」の対策を参照。
きあいのタスキを用いた戦法の内、最も有名と思われるコンボ。
「カウンター」は、優先度-5の後攻技で、直前に相手から受けた物理攻撃のダメージを倍にしてはね返す技。
相手の物理アタッカーによる物理攻撃を誘いきあいのタスキで耐えた上でカウンターで奇襲するという、決まれば非常に強い大技だが、カウンターを読まれ「おにび」「どくどく」などで襷潰しをされたり「みがわり」などの補助技を許してしまう場合もあり、使い時を見極める必要がある。
カウンターではなく「ミラーコート」を使ったコンボの場合は「襷ミラーコート(襷ミラコ)」、「メタルバースト」を使う場合は「襷メタルバースト(襷メタバ)」と呼ぶ。
ポケモンバトルをしていると、きあいのタスキをポケモンに持たせていないにもかかわらず偶然HPを1だけのこして耐えることが稀に起こり、そのような現象のことを「リアル襷」と呼ぶことがある。
詳細は当該記事参照。
第五世代、ブラック・ホワイト・ブラック2・ホワイト2において、こちらのポケモンのHPゲージが赤色(最大HPの20%以下)になったときに割り込んで流れはじめる音楽の俗称。
本来、本編攻略中自分のポケモンがピンチに陥っている場面に適した緊迫感溢れるBGMのはずなのだが、とくせい「がんじょう」やきあいのタスキによってHPを1だけ残して耐える機会がグンと増えたため、いつしかこう呼ばれるようになった。
第六世代では廃止。
\デデン!!!/
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最終更新:2025/04/28(月) 00:00
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