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アクティブタイムバトルシステム

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アクティブタイムバトルシステムとは、スクウェア社(現・スクウェアエニックス)が特許を持っていたRPG戦闘システムである。

現在特許取得から特許の期限の20年が経った事もあり、特許の権利は切れている。ただし商標を持っているので、他のゲーム自由にアクティブタイムバトルの名前を使う事は出来ない(ゲーム業界において似たような例にペガサスナイトファイアーエムブレム)とタップマジック・ザ・ギャザリング)がある)。ATBと略される事もある。

概要

初登場はファイナルファンタジーIV

キャラクターの素さ(もしくはそれに相当するステータス)に応じて1つの行動を終えてから次の行動を起こせるようになるまでの待ち時間が設定されており、待ち時間が終わったキャラから行動して行くというシステム
そのため素さに極端に差があるキャラでは、あるキャラが1回行動する間に他のキャラが2回以上行動すると言ったケースも起こる可性があり、また素さを高めるアイテム魔法等によってそういった状況を作り出す事も出来るため、よりキャラクターごとの素さの違いがリアルに演出されるシステムである。

FF4以降ほぼ全てのFFシリーズに搭載されている他、スクウェア社の他RPGにもシステムが搭載されている事が多い。
が、冒頭の通りこのシステムスクウェア社が特許を持っていた(特許番号2794230号)。他社のゲームで類似のシステムを使ったゲームど見ないのはそのせいである(ただし、コナミときめきメモリアルらびときめきメモリアル2FFパロディにしたイベント戦闘ではATB再現されているというケースがある)

初登場のFF4では、この待ち時間はあくまで内部数値によるものであり、プレイヤーにとってはあくまで感覚的にしか待ち時間の概念を感じる事ができなかったが、次回作のFF5において待ち時間を「アクティブタイムバトルゲージ」として視覚的に見えるように変更。これによって詳細なバトルの組み立てなどが出来るようになった。

他のキャラクターが実際に行動をしている間(魔法の演出中など)にもゲージが進行するかどうかは作品によって様々(例えばFF5ではかの行動中はゲージが止まるが、FF6では行動中でもリアルタイムゲージが溜まる)だが、コマンドの詳細を選択するためのウィンドウ(魔法一覧など)を開いている間はゲージの進行が止まるかどうかと言う点はコンフィグで選択出来る場合が多い。
また、上記のATBゲージも、コンフィグの設定によってオフにしてFF4のようにゲージしにする事も可

これらの特徴がある為、戦闘中ポーズをかけて戦闘そのものを一時停止できるようになっている。

ATBが出来るまで

従来のRPGでは、ブームを巻き起こした立役者であるドラゴンクエストシリーズ等のによって「ターン制」の戦闘流であった。
ターン制では、素さは「そのターン内で先に攻撃出来るか否か」と言う差しか現れず、特に力を持っていない限りはどれだけ素さを上げてもターン中に2回以上の行動を起こす事が出来ず、キャラクター間の差別化がしづらかった。
これを何とか解消し、戦闘リアルタイム感を出せないかと考えた当時のスクウェアのデバッガー兼SEの伊藤裕之氏によって考え出されたのがアクティブタイムバトルシステムである。

全なリアルタイム戦闘は、当時のRPGファン層(ドラクエファンが多数いた)を否定する事に繋がりかねないため、何とか従来のRPGを否定しない範囲でリアルタイム感を出せないかと考えていた同氏は、趣味F1を見ていたときF1マシンの「セミオートマチックトランスミッションシステム」から発想を得る。
(セミオートマチックトランスミッション・・・MTの変速操作の、クラッチ操作部分を電子制御で自動化したもの) 

こうして生まれたのが、あらゆる行動リアルタイムの要素を詰め込むのではなく、行動そのものは1人ずつ行うが、その順番待ちに対して時間差を設けるというセミリアルタイム概念である。

類似のシステム

細部が異なるだけのシステムは多々あるが、以下に特徴的なシステムの一例を挙げる。

チェッカーバトル ・・・ ライブ・ア・ライブ
チェッカーと言うのはチェッカーフラグの様にマスが区切られたバトルフィールドに由来する。各種攻撃には効果範囲や射程が設定されており、敵を自分の技の効果範囲内に捕捉したり、逆に敵の技の射程から逃れるためにキャラクターを移動させる事が出来る。
厳密にはターン制バトルの一種であり、自パーティ行動を終えると敵にターンが渡るというシステムだが、それとは別に「行動ポイント」と言う概念が導入されている。
「移動」を含めた各種行動には消費する行動ポイントが設定されており、そのターン行動ポイントを使い切ると、味方の全キャラクター行動を終えていなくても敵にターンが渡る。再びターンが回ってくると、前のターン行動途中だった・行動開始予定だったキャラから順番が始まる。素さの高いキャラは各種行動での消費行動ポイントが少なく設定されており、同一ターン内で長く移動したり出来る。
また、このゲームには通常攻撃が存在せず、全ての攻撃は習得しているいずれかの技を使って行う。常に何らかの技を使わなければならない関係上MP概念いが、その代わり強力な攻撃ほど「溜め時間」が設定されている。行動を選択してから、設定された分だけ行動ポイントが敵か味方によって消費されると「時間が経過した」として発動する。
ターンアクティブタイムバトル ・・・ チョコボの不思議なダンジョン
1と2ではシステムがかなり異なる。
1では通常時は「風来のシレン」等と同じようなターン制であるが、敵に接近した時のみアクティブタイムバトルと同様のゲージが各キャラクターに表示され、溜まったキャラから行動出来るというものだった。ただしこれは、自分が行動を終えて敵のゲージが溜まるまでの間に戦闘を離脱すると、(一部の強敵以外)ゲージリセットされてしまい敵の攻撃行動を封じる事が出来るという欠陥があったため、次作で大幅に改善される。
2ではこれらの点を改善するために一新され、よりターン制に近いシステムになった。簡単に言えば、自キャラであるチョコボ行動は1回1ターン固定になり、敵の行動のみ、大掛かりな行動ほど待機ターンが増えるという物。ただし、チョコボ自身の素さが高いと、1ターン経過させたことによる敵のゲージ増加が低くなるため、結果的にチョコボ行動回数が増える。
カウントタイムバトル ・・・ ファイナルファンタジーX
ATBと同じく待機時間があるが、ゲージが存在せず、代わりにキャラクターアイコンが順番に表示されており、その順から行動になるという方式。続編であるファイナルファンタジーX-2では従来のATBに戻された。ATBと違い、商標化されていない。
アクティブディメンジョンバトル ・・・ ファイナルファンタジーXII
従来のATBコマンド入力をする前に待ち時間があり、その後どんな行動を取る予定であったかに関わらず待ち時間はキャラクターの素さそのものに応じた一定の時間だったが、FF12ではコマンドを入力すること自体はいつでも可だが、コマンドを入力してから実際に行動が発生するまでの間に待ち時間ゲージが発生する。
その他、各種攻撃には射程距離概念があり、キャラクターを任意で移動させる事が出来るが、この移動も実際にキャラクターが走って移動するため相応の時間がかかり、結果的に攻撃が発動するまでの時間が余計にかかるという事になる。「逃げる」に関する挙動も、従来は「逃げモードである状態で一定時間ごとに確率判定をして成功したら逃げる」と言う物であったが、FF12では物理的に敵の追撃範囲よりも外まで走って移動出来れば逃亡成功となる。もちろん長い距離を走らなければならない状況ほど逃げるのに時間を要し、また逃げている最中で他の敵に遭遇する危険があるのも特徴。
ドラゴンクエストX戦闘システム(正式名称不明)
ATBと同様に待ち時間が設定されており、待ち時間に達した際、各種行動が行える。待ち時間はゲージとして表示されない。待っている間に移動と移動干渉(詳しくは相撲(ドラゴンクエスト)を参照の事。)が可であり、これによる位置取りはドラゴンクエストX戦闘において重要な意味を持つ。

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