ウィワクシア (Wiwaxia)とは、カンブリア期中期に生息していた海生生物の一種。見かけはトゲトゲの生えた松ぼっくりにしか見えない。
全長は2.5〜5cm。楕円形の体を固い鎧のようなウロコで覆っていて、その上さらに10本ほどの大きなトゲが生えている。これは外敵から身を守るためのものだと考えられている。
かつてカンブリア紀の生態系がまだ明らかにされていなかった頃、トゲが折れたウィワクシアの化石が発見されていた。これは歯形のついた三葉虫と共に、大型の捕食生物・アノマロカリスを復元させるきっかけになったという。
体の下側はカタツムリやナメクジのようになっており、筋肉を幾筋も収縮させて前進する。
化石で発見される生物は色素などが残っていないので、生息当時の色はわからないのが普通であるが、このウィワクシアは体を覆うウロコの表面にマイクロメーターサイズの溝があることが判明しており、光の干渉によって生息当時は虹色に輝いていたのではないかと推測されている。
これまでに近縁の種の候補ではないかとされてきたのは、環形動物(ゴカイやミミズ)と軟体動物(貝やウミウシ)。近年は軟体動物の先祖またはそれに近い親戚とされる知見が出てきている(掲示板のコメントを参照)。
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最終更新:2025/03/14(金) 00:00
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