銀河英雄伝説の事件 | |
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リップシュタット戦役 オーディン再制圧 |
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基本情報 | |
時期 | 帝国暦488年 9月 |
地点 | 銀河帝国 ヴァルハラ星系 惑星オーディン |
概要 | ローエングラム元帥指揮下の部隊が帝国宰相リヒテンラーデ公を拘禁し、玉璽を奪取して政権を掌握したクーデター事件 |
詳細情報 | |
原因 | リップシュタット戦役の終結 リヒテンラーデ公の政治的暗躍 |
拘禁者 | 帝国宰相クラウス・フォン・リヒテンラーデ公爵 リヒテンラーデ公爵家一族 |
実行者 | オスカー・フォン・ロイエンタール大将 ウォルフガング・ミッターマイヤー大将 カール・グスタフ・ケンプ中将 フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト中将 アウグスト・ザムエル・ワーレン中将 ナイトハルト・ミュラー中将 ウルリッヒ・ケスラー中将 |
結果 | ローエングラム公の帝国宰相就任 帝国ローエングラム独裁体制の成立 |
リップシュタット戦役 | |
オーディン制圧 - アルテナ会戦 - レンテンベルク要塞攻防戦 - キフォイザー星域の会戦 - シャンタウ星域の戦い - ガイエスブルク要塞の戦い - ヴェスターラントの虐殺 - ローエングラム侯暗殺未遂事件 - オーディン再制圧 |
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ローエングラム侯暗殺未遂事件 | イゼルローン回廊帝国寄り宙点における戦闘 |
オーディン再制圧とは、「銀河英雄伝説」の事件のひとつである。
帝国暦488年9月、すでに終結したリップシュタット戦役の帰結として、ゴールデンバウム朝銀河帝国帝都オーディンにおいて発生した宮廷クーデター事件。
ガイエスブルク要塞での戦勝記念式典における帝国軍最高司令官・侯爵ラインハルト・フォン・ローエングラム元帥の暗殺未遂事件を受け、ローエングラム元帥の部下が急遽独断でオーディンに帰還して政治中枢を強襲。摂政兼帝国宰相クラウス・フォン・リヒテンラーデ公爵を拘禁し、玉璽を確保して政権を掌握した。
部下の行為を追認したローエングラム元帥は、幼帝エルウィン・ヨーゼフ2世より帝国宰相に任じられて政軍双方の最高権力を掌握し、帝国にローエングラム独裁体制を確立。リップシュタット戦役の勝利とあわせて帝国の全面的改革を推し進め、翌々年の登極とローエングラム朝銀河帝国開闢への道筋を作り上げることとなる。
なお、この事件には明示的な名称がないため、便宜上のものとして「オーディン再制圧」の名称を使用している[1]。
事件発生までの経緯については「リップシュタット戦役」も参照。
リップシュタット戦役が終結した直後の帝国暦488年9月9日、貴族連合の本拠ガイエスブルク要塞にて戦勝記念式典が挙行されたが、その一環として行われた捕虜引見の場で、貴族連合の盟主オットー・フォン・ブラウンシュヴァイク公爵の部下であったアンスバッハ准将がローエングラム元帥の暗殺を試みる事件が生じた。結果、ローエングラム候の親友ジークフリード・キルヒアイス上級大将が死亡、ローエングラム元帥自身も身体的には無傷ながら精神に大きな衝撃を受け、最高指揮系統が麻痺する事態となった。
この事態に、事件についての箝口令が敷かれ、ガイエスブルク要塞はオスカー・フォン・ロイエンタール、ウォルフガング・ミッターマイヤー両大将をはじめとするローエングラム軍諸将の共同管理下におかれた。しかし、事件から3日が経過して事態収拾も限界に近づいたことで、諸将は善後策の協議に入る。
その席上、協議に参加していなかった宇宙艦隊総参謀長パウル・フォン・オーベルシュタイン中将が突如現れ、ローエングラム元帥を立ち直らせる有効策を示すとともに、帝国宰相リヒテンラーデ公を事件の首謀者として諸将の実力によって排除するよう要求した。これは暗殺未遂という危機的状況を逆用し、次なる敵手となりうるリヒテンラーデ公を暗殺未遂の黒幕にしたてて先制的に除く、という陰謀であった。
実際のところ、摂政・帝国宰相として国政の全権を有するリヒテンラーデ公が、戦役終結後の権力を独占すべくローエングラム元帥の排除を準備していたのは事実であった。すでにガイエスブルク要塞の戦いの最後の戦闘以前から帝都の貴族たちへの工作が進められ、その情報はローエングラム元帥のもとまで届いていた。諸将も情勢が急を要することは理解しており、「この際やむなし」とオーベルシュタイン中将の要求を容れ、宮廷内の敵の一掃と全権力の奪取を決断するに至ったのである。
エルネスト・メックリンガー、コルネリアス・ルッツ両中将に留守を任せガイエスブルク要塞を出立したローエングラム軍諸将は、途上で精鋭20000隻からなる選り抜きの高速巡航艦隊のうち17000隻にまで及ぶ脱落艦艇を出しながらも、本来20日を要するガイエスブルク~オーディン間をわずか14日で踏破した。
オーディンまで到達した3000隻の艦艇のうち、ナイトハルト・ミュラー中将が800隻をもってオーディン衛星軌道を制圧。残る部隊は半数が宇宙港へ、半数は宇宙港の管制能力破綻のために湖水へと同時多発的に降下し、当時夜半の時間帯にあった帝都中枢・新無憂宮一帯への強襲を果たす。リップシュタット戦役勃発時のオーディン制圧につづいて、同年二度目の帝都制圧となった。
この強襲の主目標は二つ、帝国宰相リヒテンラーデ公の拘禁と国権の象徴たる国璽の奪取であった。前者にはロイエンタール大将があたり、リヒテンラーデ公の居館を襲撃すると「ローエングラム侯暗殺未遂の主犯」として公を逮捕する。後者を担ったのはミッターマイヤー大将で、宰相府ビルに突入すると、担当官僚の抗議を圧して国璽室を強制的に捜索し、国璽を確保した。
かくして、国政の全権力はリヒテンラーデ公から奪われ、ローエングラム軍のもとに帰した。
精神的なショックにより実質的に指揮能力を失っていたローエングラム元帥は、諸将がガイエスブルク要塞を出立した当日、オーベルシュタイン中将の働きによって自己を取り戻し、事情を知らされることとなった。やがて帝都の制圧が完了すると、彼はロイエンタール大将からの通信連絡を受けてガイエスブルク要塞を出立し、オーディンへと帰還する。
拘禁されたリヒテンラーデ公とその一族については、公自身には自裁が勧められ、女子供は辺境へと流刑、10歳以上の男子は死刑となった。また副宰相であったゲルラッハも自ら地位を返上し謹慎している。
帝国暦488年10月、ローエングラム元帥は公爵へと陞爵し帝国宰相に就任。軍にあっては帝国軍最高司令官を引き続き兼ね、幼帝エルウィン・ヨーゼフ2世を傀儡として銀河帝国における政軍の大権を掌握する。こうして確立されたローエングラム独裁体制によって、以後、帝国の統治機構と社会制度に大規模な変革が進められていくこととなる。
原作では野望篇第九章「さらば、遠き日」でオーディン再制圧を描く。
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最終更新:2025/01/07(火) 07:00
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