オーボスとは、勇者シリーズ第三作「伝説の勇者ダ・ガーン」に登場したキャラクターである。
同作のラスボスであり、彼(?)以外の全ての宇宙の生命にとっての敵。CVは千葉耕市。
名前の由来は「大ボス」。直球である。
※以下、作品のネタバレを含むので未見の方はご注意下さい。
主役ロボのダ・ガーンら地球の勇者たちの敵役である「オーボス軍」の首領。
作中では名前こそ中盤でようやく明かされるものの、その存在は謎につつまれており、レッドロン、デ・ブッチョ、レディピンキーら、序盤以降代わり替わり登場する地球攻撃部隊の隊長が指揮を執っている期間はその姿を現すことはなく、オーボス直属の部下であるビオレッツェすら、オーボス初登場時に彼の肉声を知らないような素振りを見せるなど、首領でありながら軍内部ですら知られざる存在だったようだ。
オーボスと直接接することのできる部下は、実質最高幹部であるUFO型の怪物・シアンだけであり、その圧倒的な強さから絶対の信頼を置いている。
オーボス星という球形の超大型機動要塞を本拠地として宇宙をめぐり、星々を滅ぼしては惑星の持つ生命力(プラネットエナジー)を吸収していたが、その真の目的とは…
宇宙に伝わる話によれば、生命の溢れる星には「伝説の力」なる、特殊なエネルギーの発動が起きる可能性があるという。それは、その星が消滅・破壊の危機に瀕したとき、その星に住むすべての生命体がひとしく救いの願いを持てば、伝説の力が発動し、星を救うというものであった。
とはいえこの伝説の力、滅多なことでは発動しないらしく、宇宙開闢と同時に存在するオーボスですら体験したことがなかった。それほどに珍しい現象だったのである。
現に、中盤に登場するキャラクターであるヤンチャー王子の母星では、星の危機に現れる"勇者"セブンチェンジャーを復活させるなどその兆候が見られたものの時すでに遅く、伝説の力が発動することのないまま、オーボス軍によってプラネットエナジーを解放され火の玉の死の星と化したのであった。
物語後半、主人公高杉星史とその父高杉光一郎(高杉大佐)、そしてダ・ガーンはオーボス星に乗り込むことに成功。
高杉大佐は、伝説の力を欲しているオーボス本人と直接交渉を行おうと、彼らを出迎えた部下のビオレッツェを巧みな話術で翻弄する。するとどこからともなくけたたましい笑い声と共にオーボスは初めてその姿を現したのだった。
しわがれた声から老人男性のような喋り方をするが、その姿は、性別すら分からないような紫色のエネルギーの塊というものだった。そしてそれは、色こそ違えど番組当初よりオープニング映像で意味深に登場していた(「ねぇ、僕も一人じゃそんなに強いわけじゃないんだ」の部分)、星史に襲い掛かる炎の塊の姿でもあった。
高杉大佐の狂言を「笑わせてくれた礼に…」と評し、老いた穏やかな口調でオーボスは語り始めた。自身は宇宙の誕生とほぼ同時に誕生した生命体であり、銀河の各地で、生命の宿る星々を滅ぼしていること。そして、それは実はプラネットエナジーの吸収だけが目的ではないということを。
なんと、それは「伝説の力の発動をただ体験したい」という、とてもシンプルな理由だった。
オーボス曰く、あらゆる宇宙上の快楽をやり尽くし、何もかも飽きてしまった彼は、唯一やり残した「伝説の力をその身に浴びる」というたった一つの楽しみのため、数多の星を危機に陥れ、伝説の力を引き出そうとしては失敗していたという。
数えきれない程の命をその手にかける理由を「退屈しのぎ」と言い放つオーボスに、唖然とする星史と高杉大佐…
欲望に任せて、全ての星を食いつぶし、全ての命を奪えば、
その後に残るものは無い!それでもいいのか!!
何故いかん?ワシは宇宙そのもの、いずれ全宇宙のエネルギーを吸収する。
そして、永遠の静寂と安らぎが訪れる。それが、この宇宙の法則なのだ。
つまるところ、オーボスの惑星侵略は全て彼自身の好奇心と暇つぶしのための茶番という、恐ろしく途方もない考えに基づいたものであり、それは(最高幹部のシアンを除く)宇宙征服が目的だと勘違いしていたオーボス軍幹部にすら知らされていなかった。
また彼は、伝説の力が発動した場合その星を危機に晒ししている張本人の自分自身が滅びるという可能性も承知していたようであり、最終回で伝説の力の発動を目の当たりにした際、どこか満足気な発言と共にオーボス星ごと消滅したのであった。
かくして多くの犠牲の上に目的を達成しながら、死を迎えた悪の首領、オーボス。
しかし彼は一つだけ、視聴者に謎を残したまま退場することとなる。
それは彼の真の姿。
劇中、星司達の前ではオーボス星そのものに充満するエネルギーの塊のようなあやふやな存在として表現されていたが、実はその姿は仮のものであることが劇中で描写されていたためである。
それはビオレッツェがオーボス星の広大な基地空間を迷ってしまった際、偶然数十メートルはあろう大きな扉の部屋の前に辿りついた時のこと。
扉から差し込む赤い閃光。その扉の先にはオーボスがいるようで、何やらシアンに命令を下しており、ビオレッツェが扉を覗く場面のみが描写される(シアンもこの部屋にいたかどうかは台詞もなく描写されていないため不明であり、別の場所と交信している可能性がある)。
そして扉を覗いたビオレッツェは、普段とは異なるオーボスの"真の姿"を垣間見てしまったようで、恐怖に慄く。
このシーン以降、オーボスを「宇宙で最も強く美しい」と評していたビオレッツェは一転態度を変えオーボス軍を離反し、同僚のレディピンキーに「別次元の生き物」だと述べているように、明らかに超常的な存在ではあったようだ。
それが如何なる想像をも超越したものなのか、はたまた表の姿や力とは似ても似つかない何かであったのかは、最後まで描写されることはなかった。
掲示板
13 ななしのよっしん
2022/07/07(木) 00:45:48 ID: darqAWjAAb
スパロボに出る時はオリジナルが既に死去されているので代役使われるのは辛いな
14 ななしのよっしん
2023/01/17(火) 08:16:30 ID: 1n8CEGUIK5
「これで死ねるのか」がどっちの意味なのかと思う
1. どうしても死ぬことができなかったので死ねて本望だ
2. なるほど、この力ならこの私も死ぬのか、知れて良かった
1の意味で作ってもすごい演出なんだが
ただ全体で見ちゃうと2なんじゃないかなと感じる
15 ななしのよっしん
2023/11/25(土) 11:35:06 ID: 1CfhmBvKPC
スパロボに出てくれれば正体ももう少し突っ込んだ描写がされるかな
まあブラックノワールがただの超高性能管理システムにされたみたいにゲームの枠内に収まる程度の設定にされそうだけど
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最終更新:2025/03/15(土) 16:00
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