ガンダムF90Ⅱ(F90Ⅱ)とは、模型と雑誌の連動企画『機動戦士ガンダムF90』及び漫画版『クライマックスU.C.』に登場するモビルスーツ(MS)である。なお、本記事では改修前の原型機及び派生機も紹介する。
GUNDAM F90Ⅱ ガンダムF90Ⅱ |
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型番 | F90Ⅱ |
頭頂高 | 15.1m |
重量 | 7.7t / 18.4t(全備) |
出力 | 3,880kw |
推力 | 80,960kg |
搭乗者 | ナナ・タチバナ |
兵装 | 頭部バルカン砲×2 |
専用ビーム・ライフル | |
ビーム・サーベル×2 | |
専用シールド | |
各ミッションパック | |
シールド |
宇宙世紀0120年、オールズモビル(OM)に強奪され大破したF90の2号機を改修した次世代実験機。「F90-Dash」とも呼ばれる。
OMで改修された2号機は火星における1号機との戦闘で、本体の60%を失っていた。幸いにも動力部分やコンピューターは無事だったらしく、奪還後にサナリィによって復元されていたようだ。
奪還前を完全再現したというわけではなく、全体的に刷新されている。改修は既にロールアウトしていたF91の仕様をフィードバックする形で行われた。内部は第五世代のC・A(Ⅲ)型コンピューターから第六世代のバイオ・コンピュータに変更。さらにジェネレータを効率的な新型へと刷新する等、最新技術を導入して生まれ変わった。いわば、F90のバージョン2.0というべき存在で1号機や3号機(クラスターガンダム)にフィードバックされている。
外装もバイオ・コンピュータを搭載したためダクトや頭部アンテナ、肩部スラスターなどはF91と同様に放熱・冷却性能を高めた新型を採用し、失われた脚部は完全新造、カラーリングもロービジカラーの2号機・改修された火星ジオン仕様の赤から明るいトリコロールカラーに変更されている。
ちなみにF91と似ている理由は、メタ的にはF91の初期デザインを流用した為である(元々がガンダムF90はF91の初期デザインをリファインして企画にしたもの)
引き続きハードポイントを介したミッションパックの装備も可能。企画当時のBクラブによると、L型とI型のミッションパックは本機と同時期に開発された物と言われている。
キットはL型がリリース済みで、漫画でもL型が登場。I型は犠牲に…とはならず、『機動戦士クロスボーンガンダム 鋼鉄の七人』で1号機が装備。さらに2020年3月24日、マスターグレード(MG)ガンダムF90_AtoZプロジェクトの一環としてMGガンダムF90ⅡがI型ミッションパックを装備してプレミアムバンダイ限定で立体化。2022年1月には火星ジオン仕様もMGで立体化(初のガンプラ化)外装の9割を新規で採用するという原作再現になった。
原型機。0120年の時期は歴代ガンダムのトリコロールを再現した1号機と対照的な青を基調にしたロービジカラーが特徴。2019年スタートの「ガンダムF90ファステストフォーミュラ」においてロールアウト時の0112年のカラーも公表。F90Ⅱの機体カラーはこちらをベースにしている事が判明している。
0120年に試験中だった2号機がオールズモビルに強奪され、火星基地で改修された姿。パイロットはボッシュ・ウェラー。ミッションパックを所持していないオールズモビルこと火星ジオンにとってハードポイントシステムは不要と判断された結果排除する代わりに軽量化とMS単体の性能向上を主眼に改造。それ迄とガラッと変わった赤主体のカラー(装備していたOS「タイプC.A.Ⅲ」に倣った?)とスパイクアーマーや実弾装備などがジオン勢力を髣髴とさせる。上述通り2022年1月発表から30年以上の時を経て初のガンプラ化となった。
プラモでは、ハードポイントが一部装甲パーツで塞いであるだけで、ミッションパックの装備は可能(形状が違う個所への装備は要改造)
L型(LongRange-Type)のミッションパックを装備した長距離仕様。
最大の特徴は銃身内にIフィールドを形成し、ビームと実体弾の打ち分けが可能になったロング・ライフル。
ビームの場合、Iフィールドによって拡散率が極限まで抑えられた収束型のビームライフルは、超高出力かつ100km以上の長射程を誇る。両脚部には予備のエネルギーパックがマウントされている。
実弾は120mm高速撤甲弾。曲射機能を持った特殊な弾薬(爆発式バーニア・ペレット付きの弾)で、発射後に爆発させることで一度だけ軌道の修正が可能。ただし弾頭内の記憶チップに進路を入力する方式のため、自在な軌道変更が可能というわけではない。予備カートリッジが腰部にマウントされている。
肩部には精密射撃用の複合センサー、背部にサーモスコープを備える。また背部に追加スラスターパックが装備され、機動性も高い。もっとも、推力(109,980kg)よりもジェネレーター出力の向上の方が著しく、現在公開済みのF90系で最高値の4,920kwに跳ね上がっている。これにはロング・ライフルの装備に伴う大出力コンデンサーを運用するための強化措置の側面が大きい。他に接近する敵機への迎撃として連装ミサイルランチャーも装備されている。
L型で試験された大出力コンデンサーは後のV型(V.S.B.R)ミッションパックにも改修されて実装。小型MSと大火力火器の組み合わせによる運用(即ちF91)のひな型になった。
格闘戦はあまり想定されておらず、後述の『クライマックスU.C.』では格闘戦をする前に…。
I型(Intercept Type)のミッションパックを装備した迎撃機。
速度と航続距離による迎撃任務・追撃任務に適した形態で、脚部増加推進ユニットとシールド型フライトユニット(フライトシールド)を装備。このフライトシールドはF71パーツの流用らしい。
フライトシールド搭乗時の最大速度は大気圏内で1800km/h、ホバー機動で700km/h。理論上は大気圏突入も可能とされているが、実験はされていない。またシールド本体側にIフィールドジェネレータが装備され防御及びクスィーガンダムで実践されていたビーム・バリアーによる空気抵抗軽減機能も有している。
あくまで実験用のための非常に高価な装備だったようで、サナリィのミヤ技官はインタビューで「価格は実にF90本体と同額にもなりますし」と答えている。ただ記事では高価な可変MSを例に挙げて、少数ながら実戦配備される可能性があると指摘している。
P型が変形+大気圏突入しかできないのに対し(後のファステストフォーミュラでは戦闘も披露しているが想定外)、こちらはSFSとしての機能及び単機での戦闘能力を追求。主兵装としてクロスボーン・バンガードのショットランサーに酷似したビームランサー(後にミッションパックFタイプ→ファイトタイプのビームスパイクのデータを発展させた事が判明)近接戦のみならず、短射程のビームガンとしての転用も可能でランス状のビームを発射可能。後腰部のハードポイントが使われていないため装備の追加は可能(ビームライフルやビームランチャーが装備出来る)
AtoZプロジェクトの流れから実績があるA(アサルト)・F(ファイト)・P(プランジ)型ミッションパックの統合的運用が想定されている。
『機動戦士クロスボーンガンダム 鋼鉄の七人』ではビギナ・ギナⅡと同形のショットランサーに5連装の核弾頭ミサイルを搭載した姿で再登場、サナリィ付きのパイロット教官ミノル・スズキがF90・1号機にて運用した。
上記の通り、20年3月24日にMG・F90ⅡミッションパックI型が正式にリリース。既にリリースされているMG・F90と組み合わせることで(不完全ながら)ガンプラで再現出来るようになる。
更に2020年11月のガンプラエキスポ2020にて『鋼鉄の七人』仕様のI型パックもリリース決定(プレミアムバンダイ限定)。1号機に合わせた脚部推進機及びフライトユニットのカラー変更、ビームランサー→ビギナ・ギナⅡと同型の核弾頭付きショットランサーへの変更で既にリリースされているクロスボーンガンダムX1フルクロス、ハリソン仕様ガンダムF91、ビギナ・ギナⅡと並んで4機目となった
・・・こうなるとパーラ・トトゥガやアラナ・アビジョ、アンヘル・ディオナも・・・有り得ないとは云えないだろう、ディキトゥス出すバンダイスピリッツだし(汗)
劇中と言っても当時展開されたF90はおろかシルエットフォーミュラ91の漫画版には未登場である。
長らく模型展開とBクラブの設定掲載のみに留まっていたが、2006年ゲーム・コミック『クライマックスU.C.』で主人公の一人ナナ・タチバナの乗機として登場し、ようやく活躍の場を貰う事になる。
宇宙世紀0123年。
ナナ・タチバナはクロスボーン・バンガードとの戦闘において、F90のⅠ号機で初出撃、F90搭乗者を知るワイブル・ガードナー艦長から将来性と能力を認められた。イルルヤンカシュ要塞攻略作戦の際、用意されたF90ⅡLタイプに搭乗し、クロスボーン・バンガードのMSを長距離射撃で撃破する活躍を見せた。
ナナの兄、シュン・タチバナとの戦闘を前に、遠距離用に調整したコンピューターが格闘戦に対応出来ずエラーを起こして沈黙。代わりに彼女達の父親、カムナ・タチバナがプロトタイプ・ジャベリンでシュンと交戦することに。
結局F90Ⅱは最後まで動かず、父親が命と引替えに説得した兄(のMS)に抱き抱えられ、母艦へ帰投している。この漫画はナナの父親が主人公なので仕方ない。
2019年開始の「ファステストフォーミュラ」により、F90Ⅱの前身であるF90・2号機での活躍が劇中メインで描かれているため、今後改修した後の同機によるミッションパック運用などの描写が期待される。
掲示板
16 ななしのよっしん
2024/11/01(金) 07:15:10 ID: tirX020MQB
鹵獲したF90を火星仕様へ改造したり、更にそのF90を複製したりといった作業は、火星ジオンを支援しているブッホがやったのでは?
17 ななしのよっしん
2024/11/01(金) 20:40:53 ID: rglcwCHSDY
まだ詳細待ちなので追記しませんが、ウルスラグナは火星ジオン仕様とII Lタイプの間に節を設けてもよろしいでしょうか?
18 ななしのよっしん
2025/02/26(水) 08:52:10 ID: oUpBvQmlbm
ウルスラグナの合体用になったF90ことマルスガンダム…
ここでマルスガンダムのネタを持ってきたのが激アツだ
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最終更新:2025/03/24(月) 12:00
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