テオドール・レシェティツキ(1830~1915)とは、19世紀に活躍したピアニスト、作曲家、音楽教育家である。
1830年にオーストリアのランツフート(現ポーランドのワンツト)に生まれた。父に手ほどきを受けて幼いころからピアノの神童として知られていたが、やがて10歳でチェルニーに弟子入りすることとなる。つまりベートーヴェンの孫弟子の一人で、フランツ・リストやテオドール・クラックの兄弟弟子にあたる。
彼はもちろん作曲家、ピアニストとしても著名な存在であり、特に長生きしたことから19世紀のピアニストであるにもかかわらずピアノロール録音が残されている。しかし彼を特徴づけるのは14歳から名教師として名をはせ、1800人に弟子が及んだといわれるほどの教育者としての側面である(だからニコニコには弟子の動画しかない…)。ルビンシテイン兄ことアントン・ルビンシテインと親交を結んだ彼はロシアのサンクトペテルブルク音楽院で15年にわたって教壇にのぼり、その後オーストリアに戻った後も数多くの弟子を育成した。
その中でも特筆すべきがポーランド首相にもなったパデレフスキ、世界で初めてベートーヴェンのピアノソナタを全曲録音したシュナーベル、師と同じくサンクトペテルブルク音楽院で教壇に立ちメトネルやスクリャービンを育てたサフォノフ、カザルスの親友でもあるホルショフスキ、かの有名な哲学者の兄であるヴィトゲンシュタイン、ショパン弾きとして著名なブライロフスキー、ほかにもフリードマンやガヴリロヴィッチ、ナイ、モイセイヴィッチ、ムーア、ハンブルクと名前を挙げだすときりがない。
ちなみに生涯4人いた妻は全員弟子である。二番目の妻であるアンナ・エシポワはプロコフィエフやクロイツァーの師匠だったりもする。
前述したとおり基本的に弟子の動画しかニコニコには存在しない。
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最終更新:2025/01/07(火) 03:00
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