「TV Tokyo Network(略称及び呼称:TXN)」はテレビ東京をキー局としたテレビ放送系列である。
現時点で日本国内最小規模のテレビ放送系列であり、現在6社が系列局として加盟している。
「テレビ東京系列」とも言うが、観やすくするために以下の文章からは「TXN」の呼称を用いることにする。
「関係者が少ない局で効果を上げる効率の良さをメリットとして考えているから」といった説が挙げられているが、実際のところは単なる乗り遅れと資金不足であると推測される。その背景例として、テレビ大阪とテレビ愛知が県域局となってしまった経緯やテレビ北海道の受信範囲が道内全てに行き渡っていないことが挙げられる。
また、過去に民放TV全国四波化方針という計画を総務省が郵政省時代に主導して行っていたが、当時メガTONネットワークであったTXNは含められなかった。「後悔先に立たず」とはよく言ったもので、他系列にも匹敵する番組(特にアニメ)が十二分にある現在のTXNを見比べると、現在の系列に属してしまったことを各地方局の関係者は後悔しているのではなかろうか。(流石にそこまでは無いだろうけれど。)
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系列局 | 放送対象地域 | 区域外再放送地域 | 備考 | ||
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テレビ北海道 <TVh> 1989年開局 |
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テレビ東京 <TX> 1964年開局 |
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テレビ愛知 <TVA> 1983年開局 |
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テレビ大阪 <TVO> 1982年開局 |
- | ||||
テレビせとうち <TSC> 1985年開局 |
- | ||||
TVQ九州放送 <TVQ> 1991年開局 |
主なソースは公式サイトとWikipediaの各ページである(2016年3月現在)。
ちなみに「区域外受信」とは、ケーブルテレビでの受信が可能な(各系列局の)放送対象外地域を指す。
但し、この記事では放送期限有りの放送対象外地域(例:静岡県や長野県等の一部地域)を除いて記述している。
区域外再放送地域については曖昧に記述しているので、テレビ東京系列局受信目的で導入の方は、各自ケーブルテレビ局等の区域外再放送サービス元に問い合わせて確認のこと。
本来の放送対象地域についても、山などで電波が遮断されてて受信できない場合があるので、万が一受信できない場合は、各系列局に問い合わせまたは相談のこと。
※現時点で掲載されていない区域外再放送地域(放送期限有りのエリアを除く)がある場合は、随時書き込みのこと。
(参考サイト⇒社団法人 日本ケーブルテレビ連盟 公式サイト「ケーブルテレビ事業者一覧」)
普通なら、番組の今後における知名度上昇などを考えると、加盟局の多い系列を選択するものだと素人なら思うものであるが、90年代から辺りから、他系列と比べてTXNでのアニメ放送は比率的に高い状況となっている。これは、TXNが以前から他系列よりもアニメに力を入れていたことが関係しているが、他系列が従来のアニメ枠を別枠へと徐々に変えてしまったことも関係している。特に、現在の17時台~19時台辺りの放送枠がそんな感じである。
「単純にテレビを通じて情報を手に入れたい」だけならば別にTXNがあってもなくてもよいわけだが、「特定のコンテンツを視聴したい」場合では話が違ってくる。今日においてもそうであると思うが、小学館の人気漫画雑誌「コロコロコミック」で連載中の人気漫画がアニメ化する度、放映する系列局の大抵がTXNであることに悔しい思いをしていた地方民は数知れずであろう。時差放送ならまだしも、地元の民放局が特定のアニメ自体を購入且つ放送してなかったら、結果的に今日が旬となる特定のアニメの話題についていけないことは必至である。…そして、これがアニメ情報の格差へと繋がるのである。
現在ではBSデジタル放送に民放局が参入し、特にテレビ東京の実質傘下であるBSジャパン、そして毎日新聞社が関わっているBS11デジタルのおかげで、格差は少しずつ解消されている状況である。しかし、NHK-BSがスクランブル化されていないおかげで、BSを導入した時点で「NHKに受信料を払わざるを得ない状況=実質BS全体が有料状態」となるので、BS導入に躊躇っている視聴者もいたりする。別途BSアンテナを取り付けている一戸建ての世帯なら絶対にNHKからの取立てが来ちゃうもんね。また、BSジャパンの場合、権利関係で地上波であるTXNとの同時ネットが可能なアニメは皆無だが、総務省の規制緩和により「テレビ東京の完全子会社化となる」或いは「テレビ東京に吸収合併される」ことで、この問題は解消される可能性が高まってきている。
※これが、アニメ視聴における地域格差の現状なのだ…!!!
しかし、アニメに力を入れていなかったら、この系列各局は社員たちを路頭に迷わせていたかもしれない…。
特にスポーツの試合の生中継が挙げられ、その中でも「ドーハの悲劇」で話題となった1994年FIFAワールドカップ・アジア地区最終予選(イラク vs 日本)や2003年のプロ野球日本シリーズ(福岡ダイエーホークス vs 阪神タイガース)第7戦が有名だが、後者はBSが視聴できない多くの世帯からの苦情が相次いだことで知られている。
ちなみにTXNで特定の試合の生中継が行われる際に、試合の放映権を管理する側がNHKとの同時放送を要求する場合がある。
例としてプロ野球の日本シリーズを挙げる。日本シリーズの放映権はNPB(日本野球機構)が保有・管理しているのだが、そのNPBが日本シリーズ放映権をテレビ局に売る際に「試合終了までの中継」と「全国をカバー」することを条件の一部としていた。
TXNには全国放送が可能なBSジャパンがあるものの、この問題が表出した2000年ごろの時点ではBSデジタル放送が普及しているとはとても言い難い状況であり、NPBは折衷案としてBSチャンネルの中で最も普及しているNHK-BSとの同時放送を条件にして、TXNへの日本シリーズ放映権の販売を2001年のシリーズから認めることにしたのだ。
こういった話が出るたびにNHKのありがたみが分かってくるのだが、その恩恵を受けることができるのはBSを導入している世帯に限るのである。
また、卓球の世界選手権を2005年度から放映しており、こちらはたまにBSジャパンでも同時放送される時があるが、需要が無いだけなのか単なる宣伝不足なだけなのか、TXNが受信できないのはもちろん、BS導入をも行っていない世帯から試合中継が視聴できないことについての苦情は寄せられていない。
スポーツ以外の番組だと『おはスタ』が有名で、BSジャパンのおかげでいつでもどこでも同時放送を楽しめるようになる日がついに来た!…かと思いきや、BS局での地上波番組の二次使用(同時放送)に難色を示した日本音楽事業者協会からの激しい抗議により、僅か3日で打ち切られている。似たようなことを先述したと思うが、これは、当時のBSジャパンがNHKのようにテレビ東京と同一法人であったわけでもなく、またテレビ東京の完全子会社というわけでもなく、TXNの委託放送事業者という立場であったためであるのも大きく関係している。こういった権利団体による抗議のおかげでBSジャパンにおける他の地上波番組の放送も、TXN各局の放送から数日から数週遅れという状況になっている。
これらの事例をも考えると、特にTXN系列局だけが無い(またはケーブルテレビを通じてもTXNの放送局を受信できない)県の視聴者から「TXN系列局をウチの県にも作ってくれ!」という声が上がるのも、ある意味必然だと言える。
東海・近畿両地方の下記に表記の独立放送局は、TXNの番組を放送することが多い。遅れネットとなっている番組も多いが同時ネット番組がゴールデンタイムを中心に多く、そのため受信できないTXN局の代わりとして視聴されている事も多い。ただし、あくまで独立放送局であるため、局側の都合で番組の差し替えを行うこともある。また、ワールドビジネスサテライトなどの一部の番組はスポンサードネットとなり、TXN局と同じCMもそのまま放送するが、ほとんどの番組はCMを差し替えての放送となっている。ニュース等の取材を独立放送局が担当することもあり、放送時にテロップで協力〈テレビ局名〉と表示される。
独立放送局以外にも、TXN局が存在しない地域の系列外局に対して番組販売を行い、TXNの番組が放送されている。しかし、その影響で地元ケーブルテレビによる地域外にあるTXN局の区域外再放送に反対する系列外局もあり、それらの筆頭格として、和歌山県のテレビ和歌山、広島県の民放4局(特に中国放送)、熊本県のテレビ熊本が挙げられる。TXNの良質ある番組を同時視聴し、視聴直後にネット上で語り合いたいであろう、テレビっ子なこれらの地域住民からしたら歯痒い問題であろう。
2007年5月31日、当時のテレビ東京社長であった菅谷定彦(現:テレビ東京会長)氏は、定例記者会見で2011年を目処に新規に系列局を設立させる構想を発表した。新規となるのは宮城県・静岡県・広島県の3つで、それと同時に、テレビ大阪の放送対象地域に兵庫県と京都府の2つを入れることも予定しているという。菅谷氏は以前から非公式で総務省とこの話を何度か行ってきたらしく、「新規系列局設立及び放送対象地域拡大には、その対象となる各地域の協力が不可欠」であることも述べていた。
菅谷氏は会見の最後に、この件についてこう述べた。
正直その通りではあるが、故にその恩恵を受けている既存の系列外局からしてみれば、新規系列局設立を簡単に許すわけがないだろう。特に今回の新規系列局設立の対象地域とされた広島県の場合は大人の事情で特に困難であると、このニュースを聞いた一部のネットユーザーの間で騒がれていた。
また、放送対象地域に兵庫県と京都府を加えることを目指すテレビ大阪からすれば、過去の経緯から考えてサンテレビと京都放送が易々と許してくれるはずがないだろう。テレビ大阪の件に関しては、拡大を許す代わりに、サンテレビと京都放送の対象地域に大阪府を正式に加えるといった案も噂されている。それが本当なら、大阪府在住の視聴者からすれば見れるチャンネルが増えるため大歓迎であろうが、逆に在阪広域4局が競争激化を恐れて反発する可能性もあるので、こちらも困難となるだろう。
この発表から1年後、2008年6月20日のテレビ東京第40回定例株主総会にて、会社側はこの件に関して次のように回答した。
まさに現実である。なお、菅谷氏に代わって社長に就任した島田昌幸氏も同様のことを述べている。ただ、単独での新規開局が不可能でも、琉球放送のような「実質1局2波方式」という手も残っているので、この件は完全に潰えたわけではないとの観方もある。
やはり、BSデジタル局のBSジャパンがテレ東系の一部番組を補完したり、系列局のない地域向けの番販の実施の方が経営的には効率がいいのであろう。
唯一進んだのはテレビ北海道(TVh)のアナログ未開地域の完全カバーである。2011年7月24日まで、アナログでは道北・道東エリアの大半では視聴できなかったが、翌月の2011年8月には釧路デジタル局の開局を皮切りに、順次中継局を整備。2016年3月現在、道内他民放4局で開局されていてTVhが開局していない地域は本別、本別本別沢の2つのみである。
また、期間限定でテレビ東京の区域外再放送が行われている長野県上田市と千曲市のケーブルテレビにおいて、区域外再放送の期間が2020年3月31日までに延長された。
「オタク」と銘打っているが、読めばオタク的なこと以外の思い当たりも幾つかあるはずだ、特に地方民ならば。
1 NHK総合 |
2 NHK Eテレ |
3 (独立局) |
4 NNN/NNS (日本テレビ系) |
5 ANN (テレビ朝日系) |
6 JNN (TBS系) |
7 TXN (テレビ東京系) |
8 FNN/FNS (フジテレビ系) |
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最終更新:2025/03/16(日) 20:00
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