ネオ・ジオン(Neo Zeon)とは、宇宙世紀を舞台とした「機動戦士ガンダムシリーズ」に長期間登場している架空の勢力(国家)である。
※なおU.C.0088まではアクシズ軍と名乗っていたので、本記事もこの呼称を含むものとする。
U.C.0079の一年戦争におけるジオン軍残党が、ザビ家唯一の生き残りであるミネバ・ラオ・ザビを(形式的に)トップに据える形で、アステロイドベルトにある小惑星要塞「アクシズ」に移った事で興った勢力である。
U.C.0087、ハマーン・カーン率いるアクシズ軍は、エゥーゴとティターンズの争い(グリプス戦役)の中、突如地球圏へと帰還して第三勢力として参戦。時にティターンズに、時にエゥーゴに力を貸しながら戦力を温存し、両勢力が最終決戦で壊滅状態になると最大勢力と化して本格的に侵攻を開始する。(第一次ネオ・ジオン抗争/機動戦士Ζガンダム~機動戦士ガンダムΖΖ)
ジオン公国、ザビ家の再興を掲げて地球連邦を恫喝し勢力を拡大させたが、グレミー・トトが反乱を起こしたために仲間割れをすることになり、そこをエゥーゴに突かれて敗北した。
U.C.0093、シャア・アズナブルが再びネオ・ジオンを結成する。ザビ家復興ではなくジオン・ダイクンの子として連邦軍に戦争を仕掛け、最後はアクシズを地球に落下させようとするが、アムロ・レイにより阻止された。(第二次ネオ・ジオン抗争/機動戦士ガンダム 逆襲のシャア)
U.C.0096、ネオ・ジオンの残党は「袖付き」の通称で行動し、「シャアの再来」と称されるフル・フロンタルが組織を率いた。そこで「ラプラスの箱」を巡る戦い(ラプラス紛争、又の名を第三次ネオ・ジオン抗争/機動戦士ガンダムUC)が引き起こされた。
一年戦争の最終決戦である宇宙要塞ア・バオア・クーの敗北後、ジオン軍残党の一部は連邦に降伏せず各地へ散った。その中でも最も大規模な勢力が、火星と木星の間にあるアステロイドベルト(小惑星帯)にある小惑星要塞アクシズに身を寄せて、決起の為に数年雌伏の時を過ごしていた。アクシズの居住区である小惑星「モウサ」は残党軍を迎えるには狭すぎたため、数年かけて居住区画を広げつつ、アクシズの軍事要塞化が進められた。
ザビ家の唯一の生き残り、ミネバ・ラオ・ザビを保護しながら、初めはマハラジャ・カーンが摂政として組織を率いていた。マハラジャ自身は穏健派で、地球連邦軍との戦争については反対していたが、強硬派が主流となっていった。
この時期も旧公国軍のMSを応用した新型機の開発や、エルメス等に搭載されたサイコミュの技術発展に精力を注いだ。後にサイコガンダムMk-ⅡやNT研究所のデータを取り込む事で、高火力とサイコミュ搭載の第4世代MSを多く生産する事になる。
U.C.0083にマハラジャが死去すると、その娘ハマーン・カーンが摂政に就任する。当初ハマーンのことをシャア・アズナブルが支えていたが、ザビ家再興を目指すハマーンと、ザビ家を嫌悪するシャアは意見が対立し、シャアは偵察を口実に地球圏に帰還して後にエゥーゴに参加する。
アクシズに逃亡してから3年、戦力は整いつつあるが未だに連邦に対抗出来る力までは至っていなかった。 その為、U.C.0083に発生したデラーズ紛争に対しては先遣艦隊を送り込んだり、試作モビルアーマー「ノイエ・ジール」を提供したりしたものの、直接戦闘には参加せずにデラーズ・フリートの支援及び将兵の回収を行いながら、中立を標榜した。
そしてU.C.0087のグリプス戦役の折に、小惑星アクシズに核パルスエンジンを装備してアクシズごと地球圏に帰還する。新型のガザC部隊を携えて第3勢力として介入したが、ティターンズやエゥーゴといった共闘相手を巧みに変えつつ動いた。アクシズ自体を敵要塞にぶつけたこともある。この際、エゥーゴのシャア(クワトロ・バジーナ)がミネバとハマーンに謁見したが、ハマーンがミネバを偏見の塊として育てていたことに激怒する一幕もあった。
グリプス戦役最終盤でアクシズ軍はいち早く戦線離脱した為に戦力温存に成功、一方でティターンズは壊滅。勝利したエゥーゴも深手を負い、地球圏で実効的支配力を持つものがいない空白状態となる。アクシズ軍はこの隙に乗じて各サイドの制圧を行っていく。
しかし、百式のメガ・バズーカ・ランチャーによるガザC部隊壊滅のダメージが大きく、現場では若年兵中心の不安定な指揮が多かった。 とは言え、ジオン共和国軍やティターンズ残党を取り込んだ事で一定の戦力を得たハマーンは「ネオ・ジオン」と組織名を改めて、地球侵攻を宣言した。
連邦首都のあるダカールを無血開城(大気圏突入の際に旧公国派の老兵達を事故に見せ掛けての粛清を行った)し、ハマーン不在のアクシズ攻撃に対する報復を兼ねたダブリンへのコロニー落としを成功させる。その後に、本願のサイド3の旧ジオン領であるコア3譲渡の実現に漕ぎつけるまでに至った。
だが、王手を掛ける寸前で思わぬ事態になる。ザビ家の血を引くとされる将校グレミー・トトがハマーンのザビ家のネームバリューを利用したやり方に疑念を抱く将兵に呼応して反旗を翻したのである。
高火力重視の第4世代の矛先を連邦軍でなく自軍で向け合うことになり、さらにガンダム・チームの介入で皮肉にも両軍の指導者を失う形で敗北した。そしてアクシズも連邦に接収される。
なおこの時期のミネバは影武者であり、本物のミネバはシャアが密かに匿っていたとされる。
ハマーン亡き後のネオ・ジオンに、かつてエゥーゴの指導者であったシャア・アズナブル大佐が接触し、腐敗を一向に正そうとしない地球連邦に対抗する為の再編成を行った。 その時の戦力は旧アクシズ製は鳴りを潜め、昔のジオン時代へ回帰するごとくギラ・ドーガやサザビー等の主力MSは全てアナハイム製となっている。
その際、ザビ家のためではなく、父ジオン・ズム・ダイクンの遺志を継ぐ者として戦う姿勢を見せた事で彼のカリスマ性と併せてザビ家を嫌う多くのスペースノイド達の心を鷲掴みにした。
資源採掘衛星「5th・ルナ」の地球落下作戦成功後、士気高揚の為の演説でシャアは一年戦争に勝利した故にティターンズという反連邦政府運動を産みだした地球連邦の増長と、ザビ家のネームバリューを利用しようとしたハマーンのやり方を批判した。
和平と表してのアクシズ譲渡を連邦政府との間で進めていたが、騙し討ちという形で奪ってしまう。最後の仕上げとしてアクシズを落とす地球寒冷化作戦を実行したが、 連邦軍の唯一の実戦部隊であるロンド・ベル隊の抵抗とサイコフレームの奇跡によって作戦は失敗に終わり、シャアは行方不明となった(公式では死亡したとされている)。この奇跡は後年、アクシズ・ショックと呼ばれるようになる。
シャア亡き後も、ネオ・ジオン残党はミネバの身柄を確保しており、そこに「シャアの再来」と呼ばれるフル・フロンタルが指導者の座におさまることになる。
以後、フロンタル率いる残党軍は、MSの両腕に装飾品を施した経緯から『袖付き』と俗に呼ばれるようになり、「ラプラスの箱」を巡って紛争を起こすことになる。この時代の機体はギラ・ドーガの発展機ギラ・ズールを主力としつつ、デラーズ・フリートが使っていたドラッツェ、ハマーン時代のガザCなどがリサイクルされていた。勢力としてはハマーン、シャアの時代とは比べ物にならない小組織で、メンバーもハマーン時代から参加していた者もいれば、一年戦争後ずっと雌伏していた者もおり、そうした雑多な軍団を、ミネバというザビ家の象徴とシャアのカリスマを引き継ぐフロンタルの存在で、なんとかまとめ上げていた。ラプラス紛争を経てフロンタルは戦死し、『袖付き』は壊滅した。
生き延びたミネバと彼女の私兵たちは、ジオン共和国に匿われる形で微力ながら存続する。
U.C.0100にジオン共和国は解体され、ジオンの名を持つ国家は歴史から消え去った。
だが、それでもなおジオンの残党として活動する者は細々ながら存在していた。20年ほどが去ったU.C.0120年頃においても、一年戦争の後に火星へと拠点を移した者たちが『火星独立ジオン軍』という名前(連邦軍からは『オールズ・モビル』と呼ばれる)で再び蜂起した(機動戦士ガンダムF90)。
またある者たちは厭戦気分で廃棄コロニーで余生を過ごすという時代故の終焉を迎えている。U.C.0123頃にはネオ・ジオンの残党狩りは禁止されていたが、快楽目的で密かに残党狩りを行う連邦軍人もおり、弱い立場に置かれている(機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91)。
掲示板
38 ななしのよっしん
2024/02/08(木) 11:55:42 ID: 5tELCuU24E
確かにジョニ帰のシャアって、「大佐」より「総帥」って呼ばれてることの方が多かったな。
少なくとも、シャアに対してかしこまって物を言う時は「総帥」だった感じはあった。
39 ななしのよっしん
2024/04/13(土) 22:02:12 ID: 57bLHts57c
カダフィ大佐みたいなもんでしょ
(最高指導者で公式文書でも指導者閣下表記だったけど大佐呼びの方が有名)
40 ななしのよっしん
2024/10/28(月) 23:54:07 ID: r61T3rTI6K
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最終更新:2025/03/27(木) 14:00
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