ノーザンファーム(Nothern Farm)とは、北海道勇払郡安平町にある競走馬の生産牧場。
現在の社台グループ、というか日本競馬そのものの中核を担う、日本最大最強の生産牧場である。各種関連施設についても本項で軽く記述する。
1955年に吉田善哉が社台牧場から独立して千葉県で創業した千葉社台牧場(現:社台ファーム)は、1957年に北海道の白老町に社台分場(現:白老ファーム)を開業。それに続き、1967年に早来町(現:安平町)に開業したのが、ノーザンファームの前身である社台ファーム早来牧場である。
1981年にアンバーシャダイが有馬記念を勝って生産馬の八大競走初制覇を飾り、以降もシャダイアイバー、シャダイソフィア、ギャロップダイナ、レッツゴーターキン、サクラバクシンオー、ベガ、エアグルーヴ、フサイチコンコルドといった活躍馬をコンスタントに輩出したが、当時はあくまで千歳市の社台ファームが中心であり、早来はいち分場に過ぎず、登録上も生産者は「社台ファーム」扱いで、生産地の「早来産」表記でしか区別されていなかった。
転機となったのは、1993年に社台グループ総帥・吉田善哉が死去し、グループが吉田家の兄弟に分割されたことである。長男の吉田照哉が社台ファームを継いだ一方、次男の吉田勝己が早来を継いで「ノーザンファーム」に改称、独立した牧場としての歴史が始まることになった。
代表・吉田勝己の恐るべき相馬眼で導入した繁殖牝馬(フサイチコンコルドの母バレークイーンとか、薔薇一族の祖ローザネイとか)たちの活躍もあり、1999年には早くも本家社台ファームを上回って生産者リーディングを獲得し、以降00年代までは社台ファームと熾烈な生産者リーディング争いを続けたが、さらに大爆発するのはここから。何があったかといえば、2001年にキングカメハメハ、そして2002年にディープインパクトがノーザンファームで誕生したのである。
キンカメが2005年から、ディープが2007年から種牡馬入りすると、この2頭が2010年代のリーディングサイアーのワンツーを独占する大活躍。ノーザンファームは当然自家生産馬であるこの2頭の種牡馬に引っぱられてさらにぐんぐん拡大、ディープの初年度産駒が3歳を迎えた2011年に生産者リーディングを社台ファームから奪還すると、2014年には社台ファームを完全に突き放して独走態勢へ。キンカメとディープは2019年に揃って死亡してしまったが、既に盤石の体制を築いたノーザンファームは自家生産に加えて世界各国から集めた良血の繁殖牝馬をずらりと揃えた世界規模の生産牧場となり、現在も2位の社台ファームに賞金額でダブルスコアをつける(2位の社台ファームも3位にトリプルスコア以上をつけているのに)不動のリーディングブリーダーとして君臨している。
2005年にはシーザリオのオークス勝利でクラシック完全制覇(社台ファーム早来時代を含めると同年のディープインパクトの皐月賞で達成)。
2009年にはカンパニーの天皇賞(秋)勝利で八大競走完全制覇(こちらも社台ファーム早来時代を含めるとディープ皐月賞で達成)
2011年にはリアルインパクトの安田記念勝利でJRAの平地・障害GⅠ完全制覇(社台ファーム早来時代を含めるとブエナビスタの2010年ヴィクトリアマイルで達成)。大阪杯とホープフルSの昇格後もサートゥルナーリアの2018年ホープフルS勝利で再達成している。
2022年にはヴァレーデラルナの2022年JBCレディスクラシック勝利で地方交流GⅠ級競走完全制覇も達成(廃止されたダービーグランプリも含む)。2024年に昇格した羽田盃・東京ダービー・さきたま杯は2025年現在、羽田盃のみ勝利済み。
生産馬をセレクトセールなどのセリで馬主に売却して利益を出すマーケットブリーダーであり、「ノーザンファーム」名義で馬を所有して走らせるということはしていない。
ただし自前の一口馬主クラブとしてサンデーレーシングを持っており、サンデーレーシングで募集する馬は事実上ノーザンファームの自前所有である。一口馬主クラブでは他に2001年からキャロットファームと、2011年からシルクレーシングとも提携しており、両クラブともノーザンファーム生産馬から多数の活躍馬を輩出し躍進を遂げている。
また、中央馬主資格保持者で馬を共同所有するオーナーズクラブの「社台グループオーナーズ」で募集すること(馬主名義は吉田勝己)や、他牧場の生産馬をセリで購入して勝己の妻・吉田和美名義で走らせることもある。
生産だけでなく、育成部門として離乳後~1歳夏までの育成を手掛けるノーザンファームYearling、1歳夏~入厩までの間の育成を手掛けるノーザンファーム空港牧場を持つ。またノーザンファーム本場にも育成部門があり、そちらは「ノーザンファーム早来」と称される。
種牡馬繋養牧場の社台スタリオンステーションはノーザンファームの向かいにある。そのため社台SSの見学時には遠目にノーザンファームの放牧地を眺めることが可能だが、ノーザンファーム自体は繋養馬の見学は行っていないので注意(育成中の1歳~2歳馬は一口馬主の出資者向けの見学を行っている)。
あまりにも多すぎるのでGI(級)勝ち馬のみ。それでも多すぎる。今後も延々と増えていくし……。
掲示板
提供: ikesan
提供: saki
提供: ロリコンセンブリ茶
提供: サムシン
提供: CC
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最終更新:2025/04/13(日) 02:00
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