パルティア語とは、かつて存在した言語のひとつである。
インド・ヨーロッパ語族の内のイラン語派に属する。読んで字のごとくパルティアで使われていた言語だが、どのような古代語から成立したか、この後どうなっていったかはほとんどわかっていない存在である。よって、完全な中世期のみの死語。
とはいえ、近世ペルシア語にパルティア語由来の語彙が多くあったこともあって、かつてはパルティア語と中世ペルシア語が別々の言語だとは思われていなかった。ただし、この二つはよく比べると違ったりするので、パルティア語のその後はやはりよくわかっていない。
ソグド語などの東イラン語派とは有声閉鎖音が語頭で摩擦音化しない点で区別されるという西イラン語の一種である。ただし、わずかながら東イラン語っぽい要素があるため、パルティアを成立させた東イラン系の遊牧民パルニ族の上層が成立させた言語であるとも。
アラム文字期限のパルティア文字、あるいはマニ文字によって記される。基本的には大体同じ時代の同一の言語だが、マニ文字のパルティア語に比べるとパルティア文字によるものは古風なため、マニ文字でのパルティア語話者は新しい言語層によるものではないかとされている。
なお、若干、ソグト文字、トルコ・ルーン文字、漢字などでも遺されている。
子音文字を使っているため、母音がよくわからない。特に他のアラム文字起源の言語と異なり、パルティア文字では長母音すらほとんど表記されていない。ただし、中世ペルシア語とはほとんど同じだったとされる。
古代ペルシア語等に比べると明らかに簡単である。性もほぼ消え、マニ文字のパルティア語に至ってはかくもほとんど区別されていない。中世ペルシア語と比べると親族名称にすらこれらがほぼない。
人称代名詞 | 単数直格 | 単数斜格 | 単数接尾形 | 複数独立形 | 複数接尾形 |
---|---|---|---|---|---|
1人称 | 'z | mn | -(w)m | 'm'(h) | -m'n |
2人称 | tw | -(w)d~t | 'šm'(h), 'šm'h |
-t'n | |
3人称 | 指示代名詞 | -(y)š | 指示代名詞 | -(y)š'n |
動詞は現在語幹と過去語幹がある。過去語幹は接尾辞-taに由来する古いものと、現在語幹に-'dを付加した2次的なものの2種類ある。語順は自由。
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最終更新:2025/03/31(月) 03:00
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