ポップ(ダイの大冒険) 単語

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ポップ

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ポップとは、漫画DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』に登場する、臆病で弱っちいただの人間である。

CV:難波圭一(1991)、豊永利行(2020)

概要

ランカークス出身のアバン使徒15歳。お調子者の魔法使いで、本編ギャグパートでは高確率で痛いにあっている。

物語序盤は臆病者として描かれているが、クロコダイン編後半以降は、強敵に対し果敢に戦う姿が多く描かれるようになる。また精神的にも成長しており、序盤は仲間を見捨てて然と逃げる様な人物だったが、中盤以降は戦術的撤退以外の的で逃げる事はくなっている。

成長するにつれて見せ場も多くなり、最終的には主人公であるダイ以上に見せ場が多い。特に、バラン編と終盤の啖呵きりは必見…いや、むしろ全て必見である。

呪文に関しては、メドローアがあまりにも有名ではあるが、他にも、フレイザードの技であった五爆炎弾(フィンガー・フレア・ボムズ)を放った事があったり、とっさの判断での魔宝石を砕いて魔方陣を形成しマホカトールを成功させる、という離れ業をやってのけた事もある。

終盤のある一件により賢者として覚醒するが、本人は賢者と名乗る事を嫌い、第二の師であるマトリフに倣って大魔道士と名乗るようになる。

自身が持つ強い劣等感から、「努力の人」というイメージの強いキャラで、アバン使徒いて最も人間臭い一面も持っている。また、アバン使徒の中で普通庭で生まれ育った経歴の持ちでもあり、その事で悩み苦しんだ事もある。作中にいて、天才の片鱗を見せた事が何度かあるが、自他共に「天才」と称したのは、36巻の一コマだけである。

なお、ミナカトール発動に際して判明した、ポップ徴は「勇気」であり、ファンからは「勇気使徒」と呼ばれる事もある。勇者徴とも言える「勇気」は最初はダイのものと作中でも思われていたが、ダイではなく彼の徴であった理由は作品を見ていけば納得出来るだろうか。

要約すると、調子者でスケベ逃げ出し野郎でマトリフ自慢の子で地上一の切れ者で大魔王を脅かした
臆病で弱い、ただの人間である。連載当初、編集部からはよ殺せなんて言われてたのに…

大魔道士

元々は、「賢者」という言葉面が気に入らない、という理由でマトリフが考案した肩書きである。

本編ポップが初めてこの肩書きを使ったのは、バーンパレスけるシグマ戦で、シグマは当初ポップ魔法使いだと思っていたが、回復呪文を使うのを見て「君は賢者なのか」と問いかけた事に対する返答。
以降の単行本に掲載されたキャラクターパラメータの職業欄も「だいまどうし」となっている。

本来は、魔法使い僧侶両方の呪文を扱うものは本作にいて一般的には賢者とのみ呼ばれており、大魔道士と言うのはあくまでマトリフが考えた自称であるが、作中に登場する賢者があまりだった活躍をしていない事もあってか、賢者より格上に見えているというのが現状だろうか。

マトリフく「聞いたらもが恐れ入っちまうようなカッコいい肩書き」。

なお魔法職によくある「非力」のイメージだが、ポップは自分の身長以上の岩石を頭上に持ったままスクワットするほどの怪力の持ちである。ただ、地上で最も硬い金属オリハルコン素手で引き裂いたりする他の連中とべると、劣るのは確かである。

楽屋裏メタ話

上述の通り、ヘタレな初期状態から徐々に成長するスロースターターで、ダイとは対の「もうひとりの主人公」として生み出されたが、結果とスピード感が命のジャンプ読者アンケートで彼の人気は低迷した。れを切らした当時の編集部から、ダイの成長のために「ポップを殺しましょう」と提案された逸話が残っているが、この過な提案を出した編集部の人物が案の定マトリフ元ネタ鳥嶋和彦氏であったことが、「ドラゴンクエスト ダイの大冒険 竜の紋章BOXexit」内のインタビュー明らかにされた。当時の三条陸氏が、「クリリンフリーザに一矢報いる展開」の例え話で丁寧に意図を説明することで死は撤回されたが、もし原作者が強く反対していなかったら+アンケート人気が出なかったら、ポップvsバラン戦のメガンテで当初予定通り力尽き、ゴメちゃんので死の淵からることもなく、怒りでダイ覚醒させる役を終えて退場していたかもしれない…という、キャラ生命上でも二重の意味で死の瀬戸際にいたという事である。そこから一命を取り留めて、最終決戦大魔王バーンを脅かすまでに成長したという数奇な運命も含め、実にポップらしいと言われるエピソードである。

ポップマトリフの出会い初めての修行でも、しごきイジメの域を通り越した理不尽で暴力的な訓練により、ポップが常に殺されそうになっていた光景があった。あれはあながち遠回しな暗喩でもなく「ポップ天敵は編集(マトリフ鳥嶋和彦)である」というストレート事実をそのまま表現した、ダブルミーニングであったのかもしれない…

参考:『ダイの大冒険』ポップついに覚醒! 編集部から「殺しましょう」と言われた危機も -マグミクス-exit

装備・呪文一覧

武器・防具

魔法使いポップであるが、作中に使用した武器の種類はダイに次いで多かったりする。ここではその武器や防具の数々を列挙・紹介していく。

呪文・技など

序盤はメラ系全てとヒャドヒャダルコヒャド系のみという状態だったが、成長するにつれべギラマまでのギラ系とイオラまでのイオ系といった極大呪文を除く魔法使い系の攻撃呪文一通り使えるようになる。

マトリフに師事した際に魔法使い呪文に限らず一通りの呪文契約をやらされていたため、ミナカトール発動を巡る攻防戦で勇気の力に覚め大魔道士となってからは、べホマをはじめとした回復呪文も使えるようになる。
キャラクターパラメータによれば、他にヒャダインも使えるのだが、彼が作中で使用したことはない。

彼が使用する本作オリジナル呪文については以下に列挙する。

関連人物

ここでは、作中の人物の中で関連の深い人物を列挙、紹介する。
なお、本項にける台詞ポップに向けられたもの、もしくはポップを対としたものの中から抜したものである。

スティーヌ

「生まれた人間はいつかは死ぬ。……だから…だからみんな一生懸命生きるのよ」

ポップ母親で、夫ジャンクと共にランカークス武器屋を営んでいる。

中本人との接点はどなかったが、幼少のポップ彼女が言った言葉は後にポップ自身を、そして心が折れていたダイを立ち上がらせた。

アバン

修行で得た力というのは、他人の為に使うものだと私は思います」

第一の師で、呼び方は「先生」若しくは「アバン先生」。

厳しさにしきれない為か、ポップの成長を促す事が上手く出来ていなかったが、アバンの離脱後ポップの成長には常にアバンの姿があった。
終盤では、ポップを「マトリフが傍らにいるのと同じ存在感を感じる」と評しており、瞳化する際にはポップを「自分以上の切れ者」と認めていた。

ダイ

おくびょうだけど一生懸命がんばって正しい事をしようと努力している…それが…それが…こいつだったのに…!!!」

子であり友。旅立ちからずっと苦楽を共にしてきた。

作中にいて、ダイが挫けそうになったり苦悩した時には必ずポップの存在があり、そういった意味でもポップは最大の理解者でもある。また、アバン使徒の中でもポップを最も信頼しており、大魔王の「天地魔闘の構え」は彼なしでは破る事は出来なかったであろう。
その一方で、ポップダイを最も信頼しており、彼の為ならその命を捨てる事さえ厭わなかった程。普段先を争うような状況には参加しないが、大魔王との決着後、地上へと落下するダイよりもく受け止めに飛び出した事でダイに対するポップの思いが判るであろうか。

ハドラー

「オレのような悪魔のためにこいつを死なせないでくれっ!!!…神よっ!!!!」

ての魔王であり、魔王軍魔

魔軍時代はそれほど接点がないが、ザボエラと結託して闇討ちを仕掛けた際には、落ちぶれた彼を見て失望したポップ説教された事がある。生物となり、バーンパレスけるダイとの一騎討ちの後に、機をっていたキルバーンによって発動した「殺しのキルトラップ)」から、自らを顧みずにダイ達を救出しようとする彼の姿に見とれて脱出をった為に、取り残されたポップを更にっている。
その際に叱励するが、ポップからった理由を聞かされた事で恐らく生まれて初めて他人の為にを流し、そして人間の神にポップの存命を祈った。
その祈りが届いたのかアバンにより救出され、彼の腕の中で消滅する。ポップは「最後の間はおれたちの仲間だった」と評している。

アバン使徒で最も大化けしたのがポップであるなら、魔王サイドでは間違いなく彼であろう。また、その過程においてポップと共通する点がいくつもある。

クロコダイン

「そろそろ、付き合いも長いからなぁ?」

魔王団長

王」を自称する武人で、ポップが初めて立ち向かった強敵でもある。
出会った当初はポップを「小物」と蔑んでいたが、決して敵わぬ相手と知りながらも必死に立ち向かう彼の姿は、捨て去ったと吐き捨てた武人の心を揺り動かし、最終的には武人としての心と誇りを取り戻している。

ポップの「逃げ出し」について最も理解を示している人物ともいえる。彼自身は勇猛果敢で名高く、キルバーンにも「逃げるなんて事はまずしないであろう」と思われていたほどだったが、ミストバーンキルバーンに撃墜されに落下したダイをおいてポップ逃げたのを見た際、それが「敵前逃亡」ではなく「戦術的撤退」である事を即座に見抜き、直後に自分も迷う事逃げの一手を打った。上記の台詞はその時のものである。

作中にいてダイマァムに次いで彼を理解していた人物と言えなくもい。

マァム

「人の真似なんかしないで…自分らしい所を見せなさい!!」

ポップ仲間であり想い人。

ギャグパートポップを痛いに遭わせているのは大抵この人である。(ポップ自業自得であるが)
彼女恋愛感情を抱いたのは3巻といが、告白に至るまでに紆余曲折あり、結局最終決戦いて正面切って告白に至る。彼女自身もまんざらではなかった様でそれなりの返答を返している、がその直後に羽を外しすぎてフルボッコにされる辺りがいかにもポップである。

まぞっほ

「小悪党にゃ、なりたくなかろう・・・?」

ニセ勇者一行魔法使いであり、実はマトリフ子でもある。(実の兄弟かどうかは不明。)

魔団がロモスに総攻撃を仕掛けた際に、ピンチに陥ったダイたちの様子をポップに見せ、勇気を出しかけたポップを師の言葉を以って最後の一押しをしたのも彼である。
以後オーザムで暮らしていたが、世界の破滅が間近に迫った時には、マトリフの一押しもあり初めて「本物」になった。

そして、人知れず地上破壊を阻止した英雄となるもマトリフに絡まれた事もあってか、以後の生活も散々な様である。

ヒュンケル

ポップの子守り(回復)でもしてやってくれ…」

兄弟子であり敵。

ポップはあからさまにライバル意識を燃やしており、彼自身それに気付いていた節がある。
ヒュンケル自身皮屋であり、ポップに対しては特に皮を言う事が多いが、それはポップの性格を理解しての事でもあったりする。
表には出さないがポップをちゃんと評価していて、単身竜騎衆を足止めしようとした際には「力量に見合わぬ」と言いながらも彼を助けている。また、ポップが気絶した後には「本当によくやった」と初めて彼を労った。そして、ポップをいたぶった竜騎衆に対して激怒した事がある。

大魔道士へと覚醒した時には「オレでも今のポップに勝つのは容易ではない」と評している。最後の戦いいてダイに頼り、最後まで共に戦えなかった事を悔いるポップに対して優しく諭す、などしっかり長らしい一面を見せることもある。

マトリフ

「よく覚えとけ。魔法使いってのはパーティで一番クールでなけりゃならねぇんだ」

第二の師で呼び方は「師匠」。

フレイザード編にいて、ポップを見るに見かねた彼が理矢理鍛えた事が縁で師関係となっている。
「横暴がを着て歩いている」とポップが評しているとおり、かなり横暴な性格で、ポップを鍛える際でもかなり乱暴な方法を用いていた。
呪文エキスパートでもあり、系列問わずにどの呪文マスターしている、といわれるほどで、作中に登場する人間ベギラゴンを使用した事もある。また、片手で使用できる呪文なら2つ同時に詠唱できる、という離れ業を披露した事もある。禁呪法まがいの呪文を使い続けた事で、その身体は病に蝕まれているものの、ポップの為に理を押してメドローアを伝授している。

滅多に人を認めない彼をして、最終的には「オレの自慢の子」とポップに最大級の評価を送っている。

メルル

「でも…ほめてください…!私…はじめてポップさんの役に立てたんです…!」

バラン編で出会ったテラン王出身の占い師の少女

ポップに好意を抱いていたが、彼がマァムに好意を寄せている事を知っていた事もあって、告げられないままでいた。ポップの為に、と最終決戦にまで同行した頑なさの持ちでもあり、ザボエラの「牙の鎖」から文字通り「捨て身」で彼をって瀕死の重傷を負ってしまう。この際の出来事が、ポップ大魔道士へと覚醒させた。

キルバーン

人間をナメちゃあいけません。成長度だけで言ったらポップダイ以上ですよ」

魔王軍の死神で、大魔王バーンの側近の一人。

常に飄々とした態度で掴み所のない人物であるが、暗殺を特技としている為か、知力が高く策謀力に長けている。ポップ人間性から来る危険性を最もく察知しており、彼がパーティムーメーカーになりうる事を見抜いていた。
死の大地付近にける戦闘で、ポップを仕留め損なった事がきっかけとなりポップを警し続けていた。バーンパレス内に仕掛けられていた「殺しの」を破る可性がポップにあった事もあってなのか、「◆の9」のからポップが脱出不能になった際には安堵していたようである。

恐らく、魔王軍内で最もポップを評価、警していた人物と言える。彼の誤算はアバン生存・加入したことによりポップより先にアバンに手を回さざるを得なかったことだろう

シグマ

大魔道士ポップか!フッ…あながちハッタリにも聞こえないから不思議だ…」

ハドラー親衛騎団騎士ナイト)で、ポップ最大の宿敵。

呪文を跳ね返す力を持つ「シャハル」の所持者で、非常に慎重且つ思慮深い性格の持ちを相手取っても見下す事をしない、敵の強さを尊ぶ「騎士」である。それ故にポップの強さと危険性を正しく判別し、ポップがよく使っていた「臆病な自分を逆手に取る」戦法も通用せず、苦戦を強いられていた。
バーンパレス決戦では、お互いをっ向から認め合っての騙し合い決戦を受けて立つ。シグマが勝ったかに見えたが、自分の台詞呪文メドローア)の矛盾点に気が付くものの、直後に放たれたメドローアの直撃を受けて倒され、後の結末を「シャハル」に見届ける事に託し、満足したように爆散した。

ポップ語録

作中数々の名言を残したポップであるが、ここではその一部を抜、列挙する。

  • ゆ…ゆるさねぇ…!!…おれの仲間を傷つけるやつは…絶対にゆるさねぇぞぉぉぉっ!!!
  • 仲間を見捨てて自分だけぬくぬくと生きてるなんて…死ぬよりカッコ悪りィやって…そう思っただけさ…
  • …おれが死ぬところ見ても、まだとぼけたツラしてやがったら…うらむぜ…
  • こいつをよけたら…二度とあの人を師匠と呼べないっ…!!
  • …付きあってやるよ。月夜散歩もたまにゃいいもんだ…
  • よしてくれよ…おれはれっきとした人間だぜ…臆病で弱っちい…ただの人間さ……!!
  • おれの勝利女神は微笑んでなんかくれねぇ!!横っ面を…ひっぱたくんだよおっ!!!
  • …化かしあいは…おれの勝ちだっ!!!
  • …!!だけど…閃光のように!!!まぶしく燃えて生き抜いてやる!!!それがおれたち人間の生き方だっ!!!
    よっくに刻んどけよっ!!!このバッカヤッ!!!!
  • こっ…この役だけはっ…!!この役だけはにもゆずれねえっ!!!

NicoNicoにおける「ポップ」

本記事初版の頃(2009年11月)は、「ポップタグ検索するとポップスの動画どであり、ポップ(ダイの大冒険)の動画数は決して多いとは言えなかった。大百科でもポップの記事より先にメドローアの記事が作成されている。
しかし、彼をコンテンツとした動画が各所で紹介された結果、連載終了から十数年が経過しているにも関わらず、当時の世代から今の世代に対して広範囲にが与えられている。

単行本の他に現在文庫版も発売されているので、これらの動画を見て彼に興味を持たれた人が居たら是非本編読み、彼の魅力に触れてもらいたい。

なお、「ポップ主人公」というもあるが、最後にもう一度だけ言おう。
彼は主人公ではなく、臆病で弱っちい、ただの人間であると。

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