メジロデュレンとは (メジロデュレンとは) [単語記事]

メジロデュレンとは、1983年産まれの日本の元競走馬・種牡馬である。

概要

フィディオンはフランスの馬で、メジロ牧場の北野豊吉とシンボリ牧場の和田共弘が他の馬主と結成した「日本ホースマンクラブ」の所有馬として走った。8戦2勝で重賞1勝という成績に終わり、引退後は種牡馬として日本へ輸出されメジロ牧場で繋養された。だがとんでもない気性難でスタッフに大怪我を負わせてしまい、早々に別の牧場へ移されている。メジロデュレンの他にも長距離で活躍した馬を出しており、典型的なステイヤー種牡馬だった。

母メジロオーロラは名前からわかる通りメジロの所有馬だが、メジロデュレンの生まれは浦河の吉田牧場（現・吉田ファーム）である。この牧場はすべての繁殖牝馬をメジロ牧場からの仔分けとして預かっており、メジロオーロラもその1頭だった。吉田は競走馬としては平凡だったメジロオーロラの血統をたいそう気に入り、北野豊吉に直訴してメジロオーロラを預かる許諾を得た。

マックイーンとは違いデビューは早く2歳の8月にデビューしていた。が、勝ちきれずに更に故障もあり、長期休養を余儀なくされた。

翌年の5月に未勝利を脱出。この時点ではただの条件馬だったが、夏の北海道で徐々に素質が開花していった。秋の嵐山特別を快勝し菊花賞にギリギリ間に合った。上がり馬の勢いと長距離適性を評価され6番人気となっていた。そして直線でダイナガリバーに競り勝ち悲願のG1制覇となった。

翌年は天皇賞・春を目標にしたが、日経新春杯3着の後に骨折が発覚し休養。秋に復帰したものの2走とも凡走してしまい、有馬記念出走の是非が問われることになったが、池江調教師の一声で有馬記念の出走が決まった。

スタート直後にメリーナイスが落馬、サクラスターオーの故障で波乱の展開となったあの有馬、勝ったのはメジロデュレンだった。単勝10番人気という低評価に反発するように激走を見せた！しかしこのレースはメジロデュレンが勝ったというよりサクラスターオーが故障したレースという印象が強くなってしまった…。またこの有馬記念で初めてメジロの冠の馬が勝利したのであった。（後にメジロパーマーも勝利している。）

翌年も現役を続行したものの、天皇賞・春でタマモクロスの3着、有馬記念で~~スーパークリークに斜行を喰らいながら~~5着になったのが目立つ程度でぱっとしなかった。有馬記念後も現役を続行したが有馬記念でゲート入りに問題があったため出走停止を受け、これで引退せざるを得なくなった。

菊花賞や有馬記念のように乱戦で勝負強さを発揮したり、オープン入り後に単勝1番人気になったことが1回もなかったり、何かつかみどころのない馬であった、~~弟とはいろんな意味で似てなかったりする。~~

引退後は種牡馬入りしたが産駒は代表が新潟の地方重賞を勝ったライデンホースくらいでさっぱり走らず、1994年に種牡馬を引退。長野県のスエトシ牧場で余生を過ごし、2009年 10月に死亡した。