ユニコーンガンダム3号機(RX-0 フェネクス)とは、DOME-G映像『機動戦士ガンダムUC One of Seventy Two』を初出として、小説『不死鳥狩り』それを再構築した劇場アニメ『機動戦士ガンダムNT』に登場するMSで、『UC-MSV』に分類される。
フェネクスとはソロモン王72柱の魔神の一人であり、20個軍団を率いる序列37番の大いなる伯爵。不死鳥として知られるフェニックスの別名でもある。
“PHENEX” フェネクス |
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型番 | RX-0 |
頭頂高 | 21.7m |
重量 | 23.8t(本体) |
備考 | フル・サイコフレーム NT-Dシステム アームド・アーマーXC |
搭乗 | リタ・ベルナル ヨナ・バシュタ マスク(RC型) |
兵装 | 60mmバルカン砲×2 |
ビーム・サーベル×4 | |
アームド・アーマーDE×2 | |
ビーム・マグナム |
ガンダムフロントのDOME-Gで公開された映像作品『機動戦士ガンダムUC One of Seventy Two』に登場するユニコーンガンダムの3番機。
ユニコーンガンダムは「貴婦人と一角獣」に描かれた幻想動物をモチーフにしている。その中から1号機が“一角獣”、2号機が“獅子”…3号機は鳥をモチーフとし、名称は不死鳥フェニックスから転じて魔神フェネクスに由来する。
機体色はデルタガンダムや百式のような金色を基調とした色に塗装され、戦場で特に目立つ彩色となっている。
元は試験用に先行納入したフル・サイコフレーム素体に、1-2号機の建造データをフィードバックして組み立てた物。ビスト財団の関与を良く思わない連邦の一部将校主導の下、別ラインで製造が進められた。
ユニコーン最大の特徴「NT-D」を発動させたデストロイモード時には、背部2基のアームドアーマーDEが翼状に展開。全身のサイコフレームが露出し、青色の発光現象(サイコフレームの光)と共に不死鳥を象ったガンダムが姿を現す。
U.C.0095年、ネオジオン残党軍の試作機実験をバンシィと共に急襲するという非常識な評価試験に駆り出された。ネオ・ジオン側のモビルスーツはクローン・ニュータイプ「ルガー・ルウ」が駆るサイコフレーム搭載機の「リバウ」であり、テストマッチの場に3機ものサイコフレーム採用機が揃っていた事になる。
NT-Dには当初リミッターがかけられていたが、バンシィとフェネクスは共に戦闘に突入してリミッターを解除し、NT-Dを発動させた。しかし、NT-Dを発動したフェネクスは、ツインアイの色が赤色に変わって、いわゆる暴走状態に突入。リバウだけでなく、味方であるはずのバンシィすら敵と認識して攻撃を開始した。
最終的に、本機はバンシィを攻撃・破損させ、最後には自軍の母艦「エシャロット」すらも破壊してしまい、戦闘空域から離脱して行方を眩ませた。
GフロントのWALL-G映像『機動戦士ガンダムUC A Phantom World』ではシナンジュ・スタインと1号機の戦闘に2号機と共に救援に駆けつけ、初めて3機のユニコーンが勢揃いする。DOME-Gや以前のWALL-Gと違い2Dアニメーションで描かれている。
漫画『U.C.0094 アクロス・ザ・スカイ』の最終回では、本機は連邦軍のロック・ホーカー大佐に鹵獲されアームド・アーマーXCを装備しており、この装置がガンダムデルタカイが搭載する「n_i_t_r_o」の最新バージョンである事を仄めかされた。また、同じ時間軸で展開したアニメ「機動戦士ガンダムUC」ではインダストリアル7において、ユニコーンの起動、ロンド・ベルと袖付きの交戦が起きている。
フェネクスはアクロス・ザ・スカイの続編『U.C.0096 ラスト・サン』にも引き続き登場し、ロック大佐に鹵獲されるまでの経緯とアームド・アーマーXCを装備して実戦に投入される物語が描かれた。
サイド7の連邦軍とジオン公国軍残党の戦闘に乱入し、ジムIII2機を無力化すると、今度はバニロードジュニアスクールの生徒達が乗っているスペース・ランチへ向けてメガ粒子砲を発砲し多数の死傷者を出した。デストロイ・アンチェインド状態となってガンダムGファーストを圧倒するが、GファーストがGFタンク
と合体し誕生したGファーストDX
のサイコフレームの力に競り負けて機能停止した。ロック・ホーカー
大佐傘下の新生フレスベルク隊に鹵獲された本機は、月の裏側にあるナイトロ
研究施設で強制解除コード315によりコックピットを強制解放。なんと中はもぬけの殻だった。
アームド・アーマーXCを装備してオールドタイプでも、デストロイモードを起動させる事が可能になったフェネクスは、Gファーストのパイロット、ジョリオン・デイ中尉を操縦者にして実戦に投入される。しかし、リバウによってアームド・アーマーXCが破壊されると機能を停止、ジョリオンがコックピットから救出された後は、ユニコーンモードで無人のま何処かへと飛び去った。
アクロス・ザ・スカイで戦死し、今作では幽霊となって登場したイング・リュードは「(フェネクスには)俺みたいな先客がいたってことさ」と語っており、後述の不死鳥狩りに登場するリタの存在を暗示している。
想定外の現象を引き起こすサイコフレームを危惧した開発陣は、制御して抑え込むのではなく、むしろ「リスクを冒してでもサイコミュの力を引き出す」方向に舵を取った。
NT-D、インテンション・オートマチック・システム等のサイコミュ系が異常値(制御不可能な値)に達したとき、外部装甲が更に拡張し、サイコフレームがより広範囲に露出する。そして感応波の流量制限は解除され、通常のNT-Dと異なり機体の全操縦権が機体に委ねられる。
アンチェインドでシステムと直結状態となったパイロットは安全が全く考慮されておらず、感応波を供給するだけの言うなれば生体パーツとして扱われ、NT-Dに完全に支配されてしまう。
アンチェインド(繋がれざる者)は「MSが人と機構という楔から解き放たれた状態」に由来する。
ユニコーンガンダム1号機・2号機ともに採用されており使われる事は無かったが、フェネクスはガンダムGファーストとの戦闘で使用。
『機動戦士ガンダムUC GREAT WORKS BOX Ⅲ』の同梱小説『機動戦士ガンダムUC 不死鳥狩り』では小説版の世界観に属するフェネクスが登場。
今作では『機動戦士ガンダムUC One of Seventy Two』時、本機に連邦軍の強化人間、リタ・ベルナルが搭乗していたことが判明した。
U.C.0096年、フェネクスはリタの魂が宿った状態で出現する。フェネクスの暴走の末、肉体を失ったリタは宇宙世紀の人間の魂が集う「全体」の一部となっていたのである。
いわゆる幽霊状態となっているリタはフル・フロンタルの元に届くはずだったネオ・ジオング(作中では袖付きのヤクト・ドーガがコアとなって不完全な状態で登場する)を破壊するために同郷のヨナ・バシュタを導いた。
擬似的なサイコフレームを作り出す「サイコシャード」を搭載した、ネオ・ジオングは時空すら操る力を秘め、世界の界面に大穴を開ける可能性のある「今の人の世界に存在してはならないもの」であった。リタは生前フェネクスに乗って、多くの命を奪った事への贖罪としてネオ・ジオングを破壊しようと、その意思を生者であるヨナへと託した。
リタとヨナの意思の力でフェネクスはサイコフレームの共振現象を起こし、ネオ・ジオングのサイコシャードから作り出された有機的な“100mを超える虹色の翼”は、コア部分のヤクト・ドーガごとネオ・ジオングを分解させている。
そして、ヨナを降ろすと銀河の中心へと飛び立った。
上記の『不死鳥狩り』を原案にした劇場用アニメ『機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)』に登場するフェネクス。デザイン面では、不死鳥の尾羽根のようなスタビライザーが、アームド・アーマーDEに装備された状態に変更されている。
不死鳥狩り時と物語における立ち位置はほぼ変わらないが、一部設定に改変(映像化による変更)され、航行速度に対して「ほとんど光の速さだ!」と驚愕されたり(物理的に『光速で離れて行く移動物体を観測』するのは不可能なので、比喩と思われる……あるいは、レーダー観測士が黄金聖闘士だから肉眼で見えた?)、『時間を巻き戻す』かのような効果を発揮するサイコ・フィールドを放出するなどの演出が用いられている。
とは言え、元となった『不死鳥狩り』での性能に比べれば、むしろマイルド方向に弱体化したとも言える。
最終的に、ヨナをパイロットに迎えたフェネクスは、Ⅱネオ・ジオングをサイコシャードごと真っ二つに両断。更にコア部分、シナンジュ・スタインを串刺しにして破壊する。それでもなお、死亡したゾルタン・アッカネンがヘリウム3の臨界爆発を起こそうとするが、これを周辺にばら撒かれていたサイコフレーム資材を元に作り出した虹色の巨大な翼で包み込み、臨界の光は急速に収まっていった。
元の姿に戻ったフェネクスは、ヨナを降ろし、銀河の中心へと旅立った。
映像化によって所々で少女っぽい仕草(そもそもリタが同化しているのでフェネクス=リタと云っても過言じゃない)が見られ、本作を見た視聴者からも「ガンダムNTのヒロイン」扱いされている。女性搭乗(または操作する)ガンダムが多々あるなか、ガンダムが公式でもヒロイン扱いなのはシリーズ広しといえど彼女くらいなものだろう。
立体化物としては、劇場公開に先駆けて同作シリーズの一番機としてHGUCがイエローパール成形版で発売。後にメッキコーティング版も一般発売している。
ただし、MGではプレミアムバンダイ限定にとどまるという、やや不遇な扱いとなった。
GフロントのWALL-G映像『ガンダム Gのレコンギスタ FROM THE PAST TO THE FUTURE』に登場。
宇宙世紀の次の時代「リギルド・センチュリー」に蘇ったフェネクス。キャピタルアーミーが宇宙世紀の遺産「ヘルメスの薔薇」の設計データとタワー周辺に漂着したフレーム素材の解析データを基に生産した機種。G系統、すなわちガンダムタイプのためG-フェネクスと表記される。パイロットはマスク。
G-フェネクスは機体カラーが銀に塗装されている。デストロイモードの起動も確認され、サイコフレームの発光色は赤に変わっていた。
プラモデルのROBOT魂では、フェネクスtype RCという表記で発売された。
掲示板
282 ななしのよっしん
2023/03/26(日) 18:14:53 ID: NsGcY2YZfq
>>278
フェネクスはスラスター使ってないから無補給でも問題なかったり
1号機のシールドファンネルも通常のシールドにはスラスター無いから
なんで飛んでるのかもわからん代物
ヨナが乗るまで武装も使ってないからビームトンファーのエネルギーも問題ない
283 ななしのよっしん
2023/06/30(金) 08:04:45 ID: AqWquEHn7N
ヤンデレなカロッゾがリタのフェネクスの腹を掻っ捌いた場合
「なんだ、中に誰もおらぬでないか」
284 ななしのよっしん
2024/02/10(土) 14:25:50 ID: 2WrHkFAr6v
謎推進は完璧に近いミノフスキードライブをサイコフレームの増幅効果で実現してるんじゃね?
ミノフスキーイオネスコ炉は動力と同時に兵装用ミノフスキー粒子も生産してるけど、それをカミーユやジュドーとかがやってきた兵装増幅と同じ原理でミノフスキードライブが出来るくらいに増幅してるとなれば、謎推進も説明がつく。フェネクスも推進時なんか光出すし。
アームドアーマーDEはビーム・キャノン用にジェネレーター積んでるし、素の盾もIフィールドジェネレーターを持ち、Iフィールドはミノフスキー粒子をなんやかんやして発生させるからIフィールドジェネレーター自体もミノフスキー粒子生産機能付いてそうで、
って感じで謎推進できる機体やデバイスはサイコフレーム搭載以外にもジェネレーター持ちという共通点がある
あと、サーベルやトンファーは内蔵されてるミノフスキー粒子を機体のエネルギーで縮退寸前にしてIフィールドで包み外に出してるだけなので、鍔迫り合いとかしなきゃ炉が生きてる限り無限に使えるので余裕。これはどのビームサーベル持ちも同様
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最終更新:2025/03/23(日) 08:00
最終更新:2025/03/23(日) 07:00
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