ヨウン・レイフスとは (ヨウンレイフスとは) [単語記事]

ヨウン・レイフス（1899～1968）とは、20世紀前半に活躍したアイスランドの作曲家である。

概要

生まれたすぐ後からレイキャヴィークで育ち、ライプツィヒ音楽院で作曲を学ぶ。まずは指揮者・ピアニストとして認められ、アイスランドに大陸の音楽を伝える役目を担う一方、アイスランドの民謡をもとにしたある種原始主義的な音楽を大陸ヨーロッパに広めていった。最初の妻・アンニ・リートフがユダヤ人だったため、ナチスによる迫害を避けるためにスウェーデンに亡命し、大戦後に夫妻は離婚することになったもののようやく本国に戻れることとなった。

以後もレイフスはアイスランド民謡や伝承をもとにした楽曲を作り続けたが、一方で時代は20世紀の前衛音楽の時代であり、アトリ・ヘイミル・スヴェインソン、ソルケトル・シーグルビョルンソンといった現代音楽に属する世代よりは一つ前にあたったものの、火山の爆発をモチーフにした音響効果を用いたりと、必ずしも伝統的な作法一辺倒というわけではなかった。