ライオンのごきげんようとは、1991年1月~2016年3月にフジテレビ系列で放送された小堺一機司会のトーク番組である。通称「ごきげんよう」。
本項では前身番組にあたる「ライオンのいただきます」(1984年10月~1990年12月)にも触れる。
タイトルにあるように、洗剤・日用品メーカーのライオンの一社提供番組。
ごく初期と末期を除き、毎日3組のゲスト(それぞれ3日ずつ出演し、毎日新しいゲストへ入れ替わっていく)が1組ずつサイコロを振り、出た面に書かれたトークテーマを元にフリートークを展開してくというシステムのトーク番組である。
番組最高視聴率は1993年4月29日(祝)の22.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。
平日昼下がりの名物番組として長らく君臨し、「愛の劇場」(TBSテレビ)や「徹子の部屋」(テレビ朝日)とともに親しまれた。
ライオンがフジテレビ系列の平日13時台前半に一社提供番組を始めたのはかなり古く、1964年10月に放送を開始した「ライオン奥様劇場」にまで遡る。
開始当初は当時倒産した新東宝のテレビ局向け放出番組を流していたが、後に裏番組の「愛の劇場」や「奥様劇場」の後に続けて放送されていた東海テレビ製作の昼帯ドラマと同じく、主婦向けのテレビドラマを製作するようになる。
1982年にフジテレビ系列平日正午台に「森田一義アワー 笑っていいとも!」がスタート。これが爆発的な人気となり、ライオン提供枠でもそれまでの視聴者層より若めの年齢層に向けた番組へ切り替えることを決断。
1984年に20年続いた「ライオン奥様劇場」を終了させ、バラエティ番組である「ライオンのいただきます」をスタート。
当時「コサキン」として関根勤とともに注目され始めた小堺一機を司会に据え、「いいとも」と共通するスタッフが制作し、「いいとも」終了後のスタジオアルタから続けて生放送され(「いいとも」終了後に「いただきます」のセットを急いで配置する様子も「いいとも」の番組終了時の提供読みで流れていた)、「いいとも」出演後の明石家さんまや関根勤が流れでそのまま「いただきます」にも顔を出して小堺とトークを行うなど連動要素もあったため、姉妹番組的な存在として位置づけられた。
これにより、「いいとも」を見ていた視聴者がそのまま「いただきます」も視聴するようになり、1980年代半ばには「タモリ~小堺」の鉄板リレーが完成するようになる。
(「ごきげんよう」になって以降も「いただきます」時代と通算して放送年数を数えることが多く、歴史としてはつながっているという認識がなされている)
ベテラン女性芸能人のお悩み相談コーナーをメインとしていた「いただきます」も、晩年は視聴者参加型のクイズ番組にリニューアルされるなど新しい形への脱皮が模索され始める。
そこに1991年1月よりライオンの創業100周年を記念した社名ロゴ変更などのCI導入を行うことが重なり、「いただきます」も新たな番組へ刷新する運びとなった。
1991年1月に「ライオンのごきげんよう」がスタート。この際に「いただきます」時代の生放送から収録番組に改められた。
番組開始当初は毎日一組のゲストが出演して3つのテーマを元にトークをするスタンダードなトークコーナーと一週間出演する歌手ゲストによる歌のコーナーの2本立てだったが人気が低迷。
そこでテコ入れが入り、「ハプニング性の要素をトークに取り入れよう」ということでサイコロトークが考案された。
「夏休み特別企画」として試験的に始めたところ好評となり、1991年9月からは全編サイコロトークへ変更。同時に「ごきげんよう」へのリニューアルの際に一度廃止された、スタジオに観客を入れる形式へと戻された。
視聴者でもサイコロさえあれば簡単に真似できるサイコロトークは他の番組でも頻繁に模倣された。
「水曜どうでしょう」(北海道テレビ)の初期の名物企画である『サイコロの旅』ではサイコロを振る際に大泉洋や鈴井貴之が「何が出るかな~何が出るかな~」とサイコロ振りの曲を歌ったり、「モヤモヤさまぁ~ず2」(テレビ東京)では「ごきげんよう」のサイコロを模倣したとれ高サイコロを作るなど、その認知度の高さが伺える。
こうして、「タモリ~小堺」の鉄板リレーは「ごきげんよう」でも継承され、1990年代~2000年代のフジテレビを支える番組の一つとして君臨した。
2010年代に入り、「ヒルナンデス!」(日本テレビ)や「ひるおび!」(TBSテレビ)といった裏番組が力をつけ始める。
これらの番組が平日正午台~13時台を貫く形で放送される大型番組であり、視聴者が他局から流れにくくなるという現象が始まりつつあった。
そこに事態を変える決定的な出来事が起こる。
2014年3月、「笑っていいとも!」が31年半の歴史に幕を閉じる。
4月より新番組「バイキング」が始まったものの、この「バイキング」の視聴率が低迷。「タモリ~小堺」の鉄板リレーで長年に渡り視聴率を取り続けてきた「ごきげんよう」も視聴率が急落する。
長らく「毎日3組のゲストが入れ替わっていく」という形式だったものを改めて「特定の共通性のある2〜3組のゲストが日替わりで登場する」形式へ変更、月曜日のみ生放送に変更(9ヶ月ほどで廃止)、放送開始時間の5分繰り上げなど大幅なテコ入れを行ったものの、目立った視聴率の回復は起きなかった。
2015年11月18日、2016年3月での「ごきげんよう」の番組終了が発表。
小堺一機の平日帯番組の司会としては「いただきます」から数えて31年半で姿を消すこととなった。
番組最終回となった2016年3月31日放送回では、敢えてゲストを一切呼ばずに司会の小堺一機が自分でサイコロを振りトークを行うというシンプルな構成の生放送となった。
番組最後にお別れのあいさつを行った小堺の背後のセットが回転し、「31年半有難うございました」の文字が現れる演出を行った。
「いただきます」時代から数えて7847回、述べ出演者数1万9千人以上という大記録を樹立した「ごきげんよう」は、こうしてひっそりと幕を閉じた。
なお、放送枠そのものの後継としては「バイキング」の放送時間延長に使われたがライオンと小堺のための後継番組はそれぞれ用意され、フジテレビにおけるライオン一社提供番組枠の後継としては土曜午前に「ライオンのグータッチ」、小堺一機司会のトーク番組の後継としては「かたらふ ~ぼくたちのスタア~」が、2016年4月よりそれぞれスタートした。(「かたらふ」は2017年9月でレギュラー放送を終了)
フジテレビ平日昼のライオン提供枠は「ポップUP!」「ぽかぽか」にも継続されたが「ぽかぽか」放送中の2023年9月をもって廃止となり、1964年の「ライオン奥様劇場」より続いたライオン提供枠は59年の歴史に幕を閉じている。
番組全盛期のオープニングテーマに使用されたのは東京パノラママンボボーイズの「マンボのビート」という曲である。
番組後期にはオープニングテーマが変更されたものの、「ごきげんよう」を連想させる曲として非常認知度が高い。
サイコロを振る際に流れるBGMは、薬師丸ひろ子の「ハードデイズ・ラグ」という曲の後奏を編集したものを使用している。
これは司会の小堺一機も「コサキンDEワァオ!」(TBSラジオ)で指摘されるまで長らくの間知らなかったそうである。
ライオンの製品がプレゼントされる「今日の当たり目」のBGMは、テレビアニメ「クマのプー太郎」のオープニングテーマ「たいたいづくし」を編集したものを使用している。
ゲストの席替えの際に流れるBGMは、テレビアニメ「らんま1/2 熱闘編」のエンディングテーマ「ド・ン・マ・イ来々少年」のインストゥルメンタルアレンジバージョンを若干縮めたものを使用している。
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最終更新:2025/04/21(月) 05:00
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