イマコソケツダンスルトキダシンデラクニナルカイキテカナシミトタタカウカジブンノココロデカンジタママニモノガタリヲウゴカストキダ
今こそ決断する時だ 死んで楽になるか 生きて悲しみと戦うか!自分の心で感じたままに物語を動かす時だ!とは、ゲーム「ファイナルファンタジーX」の作中で登場したセリフである。
究極召喚[1]を求め、長い旅路の末ついに最終目的地・ザナルカンド遺跡のエボン=ドームまでやってきたユウナ達一行。そこで、究極召喚を授ける伝説の召喚士ユウナレスカが待っていた。
ユウナ達一行を歓迎するユウナレスカは、共に旅をしてきたガード[2]一名を究極召喚の祈り子に変えると言い、誰を祈り子にするのか迫る。
その前に 教えてください
究極召喚で倒しても 『シン』は
絶対に よみがえるのでしょうか
スピラの歴史の中で、『シン』が究極召喚によって倒されるたびに、その究極召喚獣が新たな『シン』となって生まれ変わる…という「死の螺旋」を繰り返していた。一行はユウナレスカに会う直前、その螺旋を断ち切る方法はないか話し合ったばかりであり、それを踏まえて質問するユウナだったが、これに対してユウナレスカは『シン』は永遠に不滅であると断言する。究極召喚は、ただの一時凌ぎでしかなかったのだ。
エボンの教えを拠り所に生きてきたワッカは、教えと相反するユウナレスカの言葉にうろたえる。そんなワッカに対して、ユウナレスカは人の罪は決して消えはしない、だから『シン』が消えることもないと冷酷に言い放つ。
答えになっていません!
罪が消えれば『シン』も消える
エボンはそう教えてきたのです!その教えだけが……
スピラの希望だった!
ルールーもまた、敬虔なエボン教の信者であった。それゆえに、ユウナレスカの言葉は教えを信じて生きてきたスピラの人々への裏切りのように思えた。
神経を逆撫でするようなユウナレスカの言葉に、ついにティーダの堪忍袋の緒が切れた、その時であった。
ふざけんな!
ふざけるな!
ティーダが怒声をあげるのと同時に、何者かの声が響き渡る。声のした方に目をやると、そこには若かりし日のアーロンの姿がエボン=ドームに映し出されていた。
ティーダの怒りに呼応したのか、幻光虫に満ちたエボン=ドームが過去にここで起こった出来事を生々しく再現する。
ただの気休めではないか!
ブラスカは 教えを
信じて命を捨てた!
アーロンは10年前、ブラスカ・ジェクトと共にこの地を訪れていた。ここでジェクトはユウナレスカの手によってブラスカの究極召喚獣となり、『シン』に戦いを挑んだ結果、ブラスカは死に、ジェクトは新たな『シン』となってしまった。戦友2人を無駄死に同然に失ったアーロンは究極召喚の真実を知り、ユウナレスカのもとに仇討ちに乗り込んできていたのだ。
ユウナレスカに斬りかかるアーロン。だがその刃が届くよりも先にユウナレスカの一撃が炸裂し、返り討ちに遭ったアーロンは倒れ…そこで10年前の映像は途切れた。
ユウナレスカは何事もなかったかのように、なおもユウナに迫る。究極召喚の祈り子になるのは誰なのか、と。
……いやです
究極召喚の真実を知ったユウナは、これをはっきりと否定した。究極召喚のために命を投げ出すよりも、生きて戦い続け、古より続くスピラの「死の螺旋」を完全に終わらせることを選んだ。
まやかしの希望なんか
いらない……!
そう結んだユウナの決意を聞き、もはや自らの価値観とは相容れないと理解したユウナレスカは、せめて悲しみの生から解放しようと一行を葬り去りにかかる。
禍々しいオーラを纏うユウナレスカを前に、ここまで一行を導いてきたアーロンが皆に問う。
さあ どうする!
今こそ決断する時だ
死んで楽になるか
生きて悲しみと戦うか!自分の心で感じたままに
物語を動かす時だ!
未来の担い手たちが、教えに囚われず自ら考え未来を決める…10年間、アーロンがずっと待ち望んでいた瞬間であった。
生きて理想を実現させるため、一行は攻撃態勢に入ったユウナレスカを迎えうつ…!
このシーンは、これまで共に旅をしながらも価値観の違いなどからいまいちまとまりきれていなかったユウナ達一行が、たとえ苦しんででも『シン』による死の螺旋を完全に断ち切るという目標のため心をひとつにする、物語終盤の山場のひとつである。
とりわけ印象的なのが、ワッカとルールーの掛け合いであろう。二人は元々エボン教の敬虔な信者であり、旅のさなかで寺院の腐敗を目の当たりにしたことでその在り方に疑問を抱きつつはあったが、信仰心自体は捨てきれていなかった。事実、このシーンの直前まで、二人はユウナの究極召喚のためなら命を差し出しても構わない、と言っていたほどだ。その二人が、ユウナレスカの口から語られた究極召喚の真実と、それを否定するユウナの決意を聞いたことで、エボンの教えよりもユウナの意思を尊重することを選んだのだ。
このシーンでのアーロンのセリフは、直接的には一行にユウナレスカと戦う決断を促すものである。だが、このイベント後には飛空艇で世界中の好きな場所に行けるようになり、ゲームとしての自由度がぐっと上がることから、メタな見方をすれば「ここから先は自分の好きなようにゲームを進めろ」というプレイヤーに向けてのメッセージと捉えることができる。
掲示板
47 ななしのよっしん
2025/04/07(月) 20:59:43 ID: hukJydQLje
召喚士の役割は『シン』を倒すだけでなく、死者を異界送りして魔物が生まれないようにすることも含まれる
召喚士になるには祈り子に認められる必要がある
だが『シン』を二度と復活しないよう完全に倒すには、『シン』の核であると同時に最初の祈り子でありすべての祈り子の父であるエボン=ジュを倒さなければならない
エボン=ジュを倒せば『シン』は復活せず永遠のナギ節が訪れるが、祈り子もまた消滅するため、もう新たな召喚士も生まれない
今いる召喚士がすべて寿命を迎えれば、異界送りもできなくなり、スピラは魔物で溢れかえる
『シン』の代わりに愛するものの成れの果てである魔物と戦うのが日常になる
アーロンの「生きて悲しみと戦うか」はここまで読んだ上のものかもしれない
48 ななしのよっしん
2025/04/07(月) 21:23:47 ID: 79+9GODw7c
>>47
修行→祈り子に認められる→召喚士の誕生なんで
異界送りは召喚士の大事な仕事ではあるが
別に祈り子に認められなければ、異界送りできないとは明言されてないはず
素質ある人が普通に修行したら身につけられるんじゃないかね
49 ななしのよっしん
2025/04/08(火) 21:47:21 ID: 79+9GODw7c
多分ユウナレスカは「聞かれたら答えるけど、聞かれなきゃ全部は語らない」的なキャラっぽいよな
ブラスカが『シン』復活の原理を知ってたら、「今度は復活しないかもしれないから究極召喚に賭ける」なんてしないだろうし
アーロンがユウナレスカの語りでブチギレたのも、ブラスカが死んだ後だし
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最終更新:2025/04/10(木) 20:00
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