函館本線(はこだてほんせん)とは、函館駅と旭川駅を結ぶ本線と、大沼駅から渡島砂原駅を経由して森駅を結ぶ砂原支線、七飯駅から大沼を結ぶ藤城支線からなる、JR北海道の鉄道路線(幹線)である。
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北海道で最も重要な路線であり、最古の鉄道開業区間を含んでいる。
現在は、函館駅~長万部駅、長万部駅~小樽駅、小樽駅~札幌駅~旭川駅で路線の性格が異なっている状態である。
函館駅~長万部駅は特急の本数が多いが、普通列車も函館駅~森駅はそれなりに本数がある。
七飯駅~大沼駅は、下り線用の通称藤城線があり、新函館北斗駅と仁山駅を通過する。藤城線が存在するのは本線のルートが急勾配であったため(仁山駅のスイッチバックはこれに関連するものである)、それを迂回するルートが必要であったことと、輸送力増強のためである。
下り普通列車は基本的に本線経由であるが、貨物列車と一部の下り普通列車は藤城線を経由する。
大沼駅~森駅は、渡島砂原経由と大沼公園経由の2ルートがある。優等列車は全て仁山・大沼公園経由(かつては下り列車のみ藤城線経由だったが、北海道新幹線開業に合わせて新函館北斗駅に停車するようになったため、2016年3月26日から全て仁山経由に変更された)、貨物列車は下りが藤城線・大沼公園経由となるが、上りが渡島砂原・仁山経由となる。普通列車は上下線共に渡島砂原経由の方が多い。
北海道新幹線開業後は経営分離が予定されており、第3セクター鉄道化が検討されているが、普通列車での需要が少ないこともあってバス転換を望む声すらあり、貨物専用にする案まで存在する。函館駅〜新函館北斗駅間は今後の需要を見込んで第3セクター鉄道として存続する方針が2022年に地元自治体の協議会で決まったが(おそらく道南いさりび鉄道に移管される可能性が高い)、新函館北斗〜長万部駅間は藤城線含めて廃止としてバス転換する方針となった(仮に全区間3セクとしても藤城線は引き継がれない見込み)。
こうなると貨物専用とするしか実質道は残されていないが、JR貨物が管理するには負担が大きく、地元自治体も貨物のためだけに出資することは拒否している状況のため、新たなスキームが必要であるとされている状況である。2023年7月には物流への影響が大きいとして貨物鉄道は存続させることで国・北海道・JR北海道・JR貨物で合意したが、具体的なスキームについてはこれからとなる。
長万部駅~小樽駅は完全にローカル線と化している。これは、全ての特急が室蘭本線経由で函館駅~札幌駅を通るためである。ただし、この区間を廃止すると有珠山が噴火した時の迂回ルートが消滅するため長年廃止は先送りされていた。しかし、北海道新幹線が札幌まで延伸された場合はJR北海道としては不要となるため、こちらも経営分離が検討されており、最終的にバス転換することで合意。JR貨物としてもこの区間を迂回ルートとするには課題があり厳しいと存続に否定的である。ちなみにバス転換については新幹線開業より前に廃止できないかと言う地元の要望すらある。だが転換先であるバス事業者の選定に難航しており(バス事業者側の乗務員不足によるもの)、スムーズにバス転換できるかは不透明である。
現時点では余市駅~小樽駅間はラッシュ時はそれなりに混雑しているほか、倶知安駅~小樽駅間はそこそこ本数はある上に、ラッシュ時には小樽駅を超えて札幌駅まで直通する列車も設定されている。また、ニセコへの観光需要も存在しており、多客期には臨時列車が運行されることがあった。
小樽駅~札幌駅は通勤路線となっており、快速列車が多いのが特徴。列車によっては新千歳空港まで一本で行ける。また、平日朝には手稲駅→札幌駅で「ホームライナー」が設定されており、乗車整理券(100円)を追加購入するだけ指定席を予約することで特急車両に乗車する事ができる[1]。
札幌駅~岩見沢駅も通勤路線状態であり、普通列車の本数は札幌駅~江別駅で1時間に3本、札幌駅~岩見沢駅で1時間に2本設定されている。
岩見沢駅~旭川駅は、特急の本数は多いが、普通列車は少ない。岩見沢駅~滝川駅はそれなりに本数はあるものの、滝川駅~旭川駅は特に本数が少ない。2024年3月のダイヤ改正から、岩見沢以北はワンマン化され、原則737系(ワンマン電車)による運行となった。しかし、朝と夜の一部列車が小樽・手稲方面~滝川駅を直通する。何気に車掌が乗務する普通列車として日本最北である。
電化区間は、函館駅~新函館北斗駅間と、小樽駅~札幌駅~旭川駅間であり、新函館北斗駅~長万部駅~小樽駅間(砂原支線・藤城支線も含む)は非電化。このうち五稜郭駅~新函館北斗駅間は、北海道新幹線とのアクセス列車を運行する関係で、2016年3月に電化された。交通系IC(KitacaやSuica等)の利用区間も電化区間と一致しているが、函館エリアと小樽~旭川エリアを跨ぐ利用はできない。[2]
また、運炭路線として砂川駅~上砂川駅間を結んでいた上砂川支線が存在していたが、炭鉱が閉山したことにより、貨物輸送が廃止となったことと、閉山による沿線人口の減少に伴い旅客が減少したことにより、1994年5月16日に廃止となり北海道中央バスに転換された。→上砂川支線
廃駅・廃止信号場及び過去の接続路線については、JR発足日(1987年4月1日)以降に存在していたもののみ掲載する。
特急:「北斗」 快速:「はこだてライナー」
●:停車 ▲:一部停車 |:通過 △:下り列車の一部は経由しない
∥:複線区間 ◇、|:単線区間(◇は列車交換可能) ∨:ここより下は単線 ∧:ここより下は複線
※七飯駅~大沼駅間に下り線専用の通称「藤城支線」があり、それを含めると実質複線となる。途中駅は無し。
駅番号 | 駅名 | 停車駅 | ■乗換・備考 | 線路 | 所在地 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
普通 | 快速 | 特急 | |||||
H75 | 函館駅 | ● | ● | ● | ■函館市電:本線・大森線(DY17)【函館駅前停留所】 ■JR北海道:青函航路(1988年3月13日廃止) |
∥ | 函館市 |
函館貨物駅 | | | | | | | 貨物駅 営業キロ上は五稜郭駅と同一地点 |
∥ | ||
H74 | 五稜郭駅 | ● | ● | ▲ | ■道南いさりび鉄道:道南いさりび鉄道線 | ∥ | |
H73 | 桔梗駅 | ● | | | | | ∥ | ||
H72 | 大中山駅 | ● | | | | | ∥ | 亀田郡 七飯町 |
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H71 | 七飯駅 | ● | | | | | ■JR北海道:函館本線(藤城支線) | ∨ | |
H70 | 新函館北斗駅 | △ | ● | ● | ■JR北海道:北海道新幹線 | ◇ | 北斗市 |
H69 | 仁山駅 | △ | | | ◇ | 亀田郡 七飯町 |
||
H68 | 大沼駅 | ● | | | ■JR北海道:函館本線(砂原支線・藤城支線) | ◇ | ||
H67 | 大沼公園駅 | ● | ▲ | | | |||
H66 | 赤井川駅 | ● | | | ◇ | 茅部郡 森町 |
||
H65 | 駒ヶ岳駅 | ● | | | ◇ | |||
(H64) | 東山駅 | | | | | 2017年3月4日廃止 | | | ||
(H63) | 姫川信号場 | | | | | 2017年3月4日旅客駅から格下げ | ◇ | ||
H62 | 森駅 | ● | ● | ■JR北海道:函館本線(砂原支線) | ∧ | ||
(H61) | 桂川駅 | | | | | 2017年3月4日廃止 | ∥ | ||
(H60) | 石谷信号場 | | | | | 待避用信号場 2022年3月12日旅客駅から格下げ |
∥ | ||
(H59) | 本石倉駅 | | | | | 2022年3月12日廃止 | ∥ | ||
H58 | 石倉駅 | ● | | | ∥ | |||
H57 | 落部駅 | ● | | | ∥ | 二海郡 八雲町 |
||
H56 | 野田生駅 | ● | | | ∥ | |||
H55 | 山越駅 | ● | | | ∥ | |||
H54 | 八雲駅 | ● | ● | ∥ | |||
(H53) | 鷲ノ巣信号場 | | | | | 2016年3月26日旅客駅から格下げ | ∨ | ||
H52 | 山崎駅 | ● | | | ∧ | |||
H51 | 黒岩駅 | ● | | | ∨ | |||
(H50) | 北豊津信号場 | | | | | 2017年3月4日旅客駅から格下げ | ∧ | 山越郡 長万部町 |
|
H49 | 国縫駅 | ● | | | ∥ | |||
(H48) | 中ノ沢駅 | ● | | | 2024年3月16日廃止 | ∥ | ||
H47 | 長万部駅 | ● | ● | ■JR北海道:室蘭本線・北海道新幹線(予定) | ∨ |
駅番号 | 駅名 | ■乗換・備考 | 線路 | 所在地 |
---|---|---|---|---|
H68 | 大沼駅 | ■JR北海道:函館本線(本線) | ◇ | 亀田郡 七飯町 |
(N71) | 池田園駅 | 2022年3月12日廃止 | | | |
(N70) | 流山温泉駅 | 2022年3月12日廃止 | | | |
(N69) | 銚子口信号場 | 2022年3月12日旅客駅から格下げ | ◇ | |
N68 | 鹿部駅 | ◇ | 茅部郡 鹿部町 |
|
N67 | 渡島沼尻駅 | ◇ | 茅部郡 森町 |
|
N66 | 渡島砂原駅 | ◇ | ||
N65 | 掛澗駅 | ◇ | ||
N64 | 尾白内駅 | | | ||
N63 | 東森駅 | | | ||
H62 | 森駅 | ■JR北海道:函館本線(本線) | ◇ |
快速:「ニセコライナー」
●:停車 ▼:札幌行きのみ停車 普通列車は各駅に停車
◇:列車交換可能 |:列車交換不可
駅番号 | 駅名 | 停車駅 | ■乗換・備考 | 線路 | 所在地 |
---|---|---|---|---|---|
快速 | |||||
H47 | 長万部駅 | ■JR北海道:室蘭本線・北海道新幹線(予定) | ◇ | 山越郡 長万部町 |
|
S32 | 二股駅 | | | |||
(S31) | 蕨岱駅 | 2017年3月4日廃止 | | | ||
S30 | 黒松内駅 | ◇ | 寿都郡 黒松内町 |
||
S29 | 熱郛駅 | ◇ | |||
S28 | 目名駅 | ◇ | 磯谷郡 蘭越町 |
||
S27 | 蘭越駅 | ▼ | ◇ | ||
S26 | 昆布駅 | ▼ | | | ||
S25 | ニセコ駅 | ▼ | ◇ | 虻田郡 ニセコ町 |
|
S24 | 比羅夫駅 | ▼ | 駅舎内に宿泊施設あり(駅の宿ひらふ) | | | 虻田郡 倶知安町 |
S23 | 倶知安駅 | ● | ■JR北海道:北海道新幹線(予定) | ◇ | |
S22 | 小沢駅 | ● | ◇ | 岩内郡 共和町 |
|
S21 | 銀山駅 | ● | ◇ | 余市郡 仁木町 |
|
S20 | 然別駅 | ● | ◇ | ||
S19 | 仁木駅 | ● | | | ||
S18 | 余市駅 | ● | ◇ | 余市郡 余市町 |
|
S17 | 蘭島駅 | ● | ◇ | 小樽市 | |
S16 | 塩谷駅 | ● | ◇ | ||
S15 | 小樽駅 | ● | ◇ |
この区間は全線複線
特急:「カムイ」「ライラック」「宗谷」「オホーツク」「北斗」「おおぞら」「とかち」「すずらん」
快速:「エアポート」、「ニセコライナー」
ホーム:「ホームライナー」
●:停車 ▲:一部停車(通過) |、↓:通過 普通列車は各駅に停車
駅番号 | 駅名 | 停車駅 | ■乗換・備考 | 所在地 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
ホ|ム | 快速 | 特急 | |||||
S15 | 小樽駅 | ● | 小樽市 | ||||
S14 | 南小樽駅 | ● | |||||
S13 | 小樽築港駅 | ● | |||||
S12 | 朝里駅 | ▲ | |||||
張碓駅 | 1990年9月1日臨時駅化、1998年7月1日通年休止、2006年3月18日廃止 | ||||||
S11 | 銭函駅 | ▲ | |||||
S10 | ほしみ駅 | ▲ | 札幌市 | 手稲区 | |||
S09 | 星置駅 | ▲ | |||||
S08 | 稲穂駅 | ▲ | |||||
S07 | 手稲駅 | ● | ● | 副駅名「北海道科学大学 最寄駅」 | |||
S06 | 稲積公園駅 | ↓ | | | ||||
S05 | 発寒駅 | ↓ | | | 西区 | |||
S04 | 発寒中央駅 | ↓ | | | ||||
S03 | 琴似駅 | ↓ | ● | ||||
S02 | 桑園駅 | ↓ | ● | 副駅名「JRA 札幌競馬場前」 ■JR北海道:札沼線(学園都市線) |
中央区 | ||
01 | 札幌駅 | ● | ● | ● | ■札幌市営地下鉄:南北線(N06)・東豊線(H07)【さっぽろ駅】 ■JR北海道:北海道新幹線(予定) |
北区 | |
H02 | 苗穂駅 | | | | | 中央区 | |||
H03 | 白石駅 | ▲ | | | ■JR北海道:千歳線 | 白石区 | ||
札幌貨物ターミナル駅 | | | | | 貨物駅 | ||||
A04 | 厚別駅 | 千歳線直通 | | | 厚別区 | |||
A05 | 森林公園駅 | | | |||||
A06 | 大麻駅 | | | 江別市 | ||||
A07 | 野幌駅 | | | |||||
A08 | 高砂駅 | | | |||||
A09 | 江別駅 | | | |||||
A10 | 豊幌駅 | | | |||||
A11 | 幌向駅 | | | 岩見沢市 | ||||
A12 | 上幌向駅 | | | |||||
A13 | 岩見沢駅 | ● | ■JR北海道:室蘭本線・幌内線(1987年7月13日廃止) | ||||
A14 | 峰延駅 | | | 美唄市 | ||||
A15 | 光珠内駅 | | | |||||
A16 | 美唄駅 | ▲ | |||||
A17 | 茶志内駅 | | | |||||
A18 | 奈井江駅 | | | 空知郡 奈井江町 |
||||
A19 | 豊沼駅 | | | 砂川市 | ||||
A20 | 砂川駅 | ▲ | ■JR北海道:函館本線(上砂川支線)(1994年5月16日廃止)・歌志内線(1988年4月25日廃止) | ||||
A21 | 滝川駅 | ● | ■JR北海道:根室本線 | 滝川市 | |||
A22 | 江部乙駅 | | | |||||
A23 | 妹背牛駅 | | | 雨竜郡 妹背牛町 |
||||
A24 | 深川駅 | ● | ■JR北海道:留萌本線・深名線(1995年9月4日廃止) | 深川市 | |||
A25 | 納内駅 | | | |||||
(A26) | 伊納駅 | | | 2021年3月13日廃止 | 旭川市 | |||
A27 | 近文駅 | | | |||||
A28 | 旭川駅 | ● | ■JR北海道:宗谷本線・石北本線・富良野線 |
詳細は「上砂川支線」を参照。
駅名 | ■乗換・備考 | 所在地 |
---|---|---|
砂川駅 | ■JR北海道:函館本線(本線)・歌志内線(1988年4月25日廃止) | 砂川市 |
下鶉駅 | 空知郡 上砂川町 |
|
鶉駅 | ||
東鶉駅 | ||
上砂川駅 |
掲示板
36 ななしのよっしん
2024/03/28(木) 18:50:09 ID: JuGCwZZvIi
>>35
貨物用に残す区間はどこがどう管理するのかが難しいな
JR貨物は嫌がるし道庁は期待できないし、いさりびが受ける体力あるかっていう...
余市~小樽はそれ(バス転換)で本当にいいのかとも思うが、まず転換に耐えれるだけの人員確保できなそうなのがなんとも
37 ななしのよっしん
2024/03/28(木) 19:01:53 ID: y+L8zKKkks
38 ななしのよっしん
2024/12/05(木) 09:26:24 ID: 4LzqEUzaYu
長期的に見れば北海道新幹線木古内〜長万部を三線軌条にして貨物が通れるようにし、函館本線新函館北斗〜長万部を廃止したほうが安くつくような気がする
また、新幹線には上下線の間に風圧防止用の壁を作って新幹線の減速運転を回避し、室蘭本線長万部〜東室蘭を電化して電気機関車で札幌まで行けるようにする
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最終更新:2025/04/02(水) 04:00
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