吉川光夫(よしかわ みつお、1988年4月6日-)とは、福岡県福岡市出身のプロ野球選手(投手)である。現在は栃木ゴールデンブレーブスに所属。
栃木ゴールデンブレーブス #18 選手兼任コーチ |
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吉川光夫 | |
基本情報 | |
国籍 | 日本 |
出身地 | 福岡県福岡市 |
生年月日 | 1988年4月6日 |
身長 体重 |
177cm 75kg |
選手情報 | |
投球・打撃 | 左投左打 |
守備位置 | 投手 |
プロ入り | 2006年高校生ドラフト1巡目 |
経歴 | |
選手歴
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プロ野球選手テンプレート |
将来性豊かな左腕として、2006年の高校生ドラフトにて田中将大のハズレ1位で北海道日本ハムファイターズに指名され入団。指名後の記者会見で、目標として「(広陵OBの)金本知憲さんと二岡智宏さんと福原忍さんを足して2で割った選手」と答え、「なにいってんだこいつ」的な反応をされたが、3で割るのではなく2で割るのが本人なりの意気込みであったらしい。
2007年から、5月に一軍昇格すると、先発陣の故障でそのまま先発ローテーションに定着。7月12日のオリックス・バファローズ戦で初完投・初完封を記録するなど、高卒ルーキーながら19試合に登板、4勝3敗、防御率3.66という数字を残して優勝に貢献。その年の日本シリーズではプロ野球史上4人目(稲尾和久、堀内恒夫、石井一久以来)となる高卒ルーキーでの先発登板を果たすという非常に順調なスタートを切る。
ちなみに初勝利は(当時)球団連勝記録である14連勝目の試合であった。しかし、以降は明確な弱点だった制球難に苦しめられる。
2008年は開幕から先発ローテーション入りしたが防御率6点台で交流戦前に二軍落ちしてシーズン終了。その後はたまに一軍に上がっては制球難で四球を連発し自滅して帰っていくというパターンを繰り返し、ダルビッシュ有にTwitterで名指しで叩かれたこともあった。ちなみに吉川はダルビッシュ軍団の一員である。
2011年には二軍で最優秀防御率を獲得したが、一軍では好投したときに限って援護が絶無で、7試合で0勝5敗に終わり、本格的に鎌ヶ谷の帝王化が進んでいた。ちなみにこの年、チームの5試合連続無失点勝利をスタートさせ(5月28日中日ドラゴンズ戦、7回途中無失点で勝ち負けつかず)、自らストップさせている(6月4日東京ヤクルトスワローズ戦、4回4失点で黒星)。
2012年、ダルビッシュ有のメジャー移籍で先発が手薄になる中、オープン戦から好投を続け久々の開幕ローテ入り。開幕当初こそ好投しても勝ちがつかない試合が目立ったが、5月には4勝を挙げ、前半戦を7勝4敗、防御率2.21の好成績で終えオールスター初出場を果たした。後半戦はさらに調子を上げ、エース格として信頼を得て長いイニングも任されるようになる。8月には4勝0敗、防御率0.94の成績で月間MVPを受賞。後半戦だけで3完封を含む5完投をマークし、最終的に14勝5敗、防御率1.71という成績で最優秀防御率のタイトルを獲得。見事にダルビッシュの穴を埋め、優勝の原動力となり、パ・リーグMVPを受賞した。日本シリーズでは第1戦と第5戦に先発するが、2試合ともジョン・ボウカーに本塁打を浴びるなどしてKOされた。シリーズではひじ痛を抱えたまま無理に登板していたらしく、来季への影響が心配された。
2013年は前年ほどの安定感は見せられず、さらに後半戦では無援護と味方のエラーに足を引っ張られる展開が続いた。6月終了時点では6勝5敗だったにも関わらず、7月以降は1勝10敗と全く勝てなかった。最終的に26試合で防御率3.31にも関わらず、7勝15敗とリーグ最多敗を喫した。栗山監督からはシーズン終盤に「一番ダメなのはオレとアイツ(吉川)」と言われた。
2015年はリーグワーストの11四死球を喫したが、11勝8敗と3年ぶりの二桁勝利を挙げた。
2016年には球団連勝記録(チームは14連勝中)の更新がかかった7月11日のオリックス戦で登板し、勝利を挙げる。先述通り吉川の初勝利が球団記録の14連勝であり、自身の手で記録を更新したことになる。オフにトレードで読売ジャイアンツに移籍した。背番号21。
2017年は開幕から先発ローテーションに入ったが、全体的に味方の援護に恵まれなかった。5月24日の阪神タイガース戦では鳥谷敬に頭部死球をしてしまい、2度目の退場となった。12試合の登板で1勝3敗に終わった。
2018年、8月23日の広島東洋カープ戦で通算1000投球回を達成。先発と中継ぎとして22試合に登板し、6勝7敗、防御率4.26だった。オフに岩隈久志の入団に伴い、背番号を47に変更した。
2019年6月にトレードで北海道日本ハムファイターズに移籍。3年ぶりの古巣復帰となった。背番号は56。4試合に先発登板したが3敗を喫した。この年は合計で13試合に登板したが、4敗3ホールドに終わった。
2020年11月に金銭トレードで埼玉西武ライオンズに移籍した。背番号は43。
2021年は開幕を一軍で迎えたが、4月6日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦では1回8失点を喫し、4月9日以降は二軍で過ごした。5試合の登板に留まり、戦力外通告を受けた。
2022年1月27日に栃木ゴールデンブレーブスに選手兼任コーチとして入団することが発表された。背番号は18。
直球の最速は152km/h、変化球はパワーカーブと言われるスライダー、縦に割れるカーブを投げる。
2012年に覚醒したのは、それまで四球を気にしすぎていたのを、栗山英樹監督に「四球を出してもいいから思い切り腕を振って投げろ」とアドバイスされたのがきっかけで、開き直った結果持ち前の球威が活きるようになったからであるとされている。
年度 | 球団 | 登板 | 先発 | 完投 | 完封 | 勝利 | 敗戦 | セーブ | ホールド | 勝率 | 投球回 | 与四球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 | 防御率 |
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2007年 | 日本ハム | 19 | 15 | 1 | 1 | 4 | 3 | 0 | 0 | .571 | 93.1 | 46 | 52 | 39 | 38 | 3.66 |
2008年 | 7 | 7 | 0 | 0 | 2 | 4 | 0 | 0 | .333 | 34.2 | 22 | 23 | 24 | 24 | 6.23 | |
2009年 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | .000 | 16.1 | 10 | 18 | 17 | 12 | 6.61 | |
2010年 | 9 | 5 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | .000 | 26.0 | 11 | 20 | 21 | 20 | 6.92 | |
2011年 | 7 | 7 | 0 | 0 | 0 | 5 | 0 | 0 | .000 | 38.0 | 20 | 25 | 20 | 20 | 4.74 | |
2012年 | 25 | 25 | 5 | 3 | 14 | 5 | 0 | 0 | .737 | 173.2 | 45 | 158 | 35 | 33 | 1.71 | |
2013年 | 26 | 26 | 1 | 0 | 7 | 15 | 0 | 0 | .318 | 160.1 | 57 | 125 | 72 | 59 | 3.31 | |
2014年 | 13 | 13 | 0 | 0 | 3 | 4 | 0 | 0 | .429 | 72.0 | 36 | 49 | 45 | 39 | 4.88 | |
2015年 | 26 | 26 | 2 | 0 | 11 | 8 | 0 | 0 | .579 | 159.1 | 57 | 93 | 72 | 68 | 3.84 | |
2016年 | 27 | 20 | 0 | 0 | 7 | 6 | 3 | 0 | .538 | 109.2 | 52 | 65 | 53 | 51 | 4.19 | |
2017年 | 巨人 | 12 | 8 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0 | 0 | .250 | 38.1 | 15 | 28 | 28 | 25 | 5.87 |
2018年 | 22 | 18 | 0 | 0 | 6 | 7 | 0 | 0 | .462 | 101.1 | 39 | 76 | 49 | 48 | 4.26 | |
2019年 | 9 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 3 | .000 | 6.1 | 6 | 4 | 7 | 7 | 9.95 | |
日本ハム | 4 | 3 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | .000 | 10.2 | 7 | 8 | 8 | 8 | 6.75 | |
19年計 | 13 | 3 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 3 | .000 | 17.0 | 13 | 12 | 15 | 15 | 7.94 | |
2020年 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .--- | 5.1 | 4 | 1 | 2 | 2 | 3.38 | |
2021年 | 西武 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .--- | 4.1 | 6 | 0 | 8 | 8 | 16.62 |
NPB:15年 | 219 | 176 | 9 | 4 | 54 | 70 | 3 | 3 | .440 | 1049.2 | 433 | 745 | 500 | 462 | 3.96 |
タイトル | ||
---|---|---|
最優秀防御率 | 1回 | 2012年 |
表彰 | ||
セ・パ交流戦優秀選手賞 | 1回 | 2012年 |
MVP | 1回 | 2012年 |
ベストナイン | 1回 | 2012年 |
最優秀バッテリー賞 | 1回 | 2012年(鶴岡慎也) |
月間MVP | 1回 | 2012年8月 |
ジョージア魂賞 | 1回 | 2012年 |
札幌ドームMVP | 1回 | 2012年 |
その他 | ||
オールスターゲーム出場 | 3回 | 2012年、2013年、2015年 |
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最終更新:2024/11/24(日) 15:00
最終更新:2024/11/24(日) 15:00
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