地雷(landmine)とは、
英語ではLandmine(ランドマイン)、Mine(マイン)どちらも使用される。
ただし、Mineだけだと「地雷」以外に「機雷」「鉱山」「採掘する」「私の」等の意味も持つので注意。
実際、流行初期の「Minecraft」は地雷を作るゲームだと誤解されることがあったようだ。
敵の通過が予測される地点に設置しておき、敵が踏むと反応して起爆し、周囲に危害を加える。広範囲に埋設して地雷原を構成することで敵の移動や士気を妨害できるため、安価で費用対効果の高い兵器である。
大きく分けてと対人地雷と対戦車地雷(対車両)用がある。
対戦車地雷は人が踏んだ程度の加重では起爆しない(力の掛かり具合によっては起爆する)
手榴弾のピンのような安全装置があり、埋設(敷設)までは安全に保管・運搬できるようになっている。
専用設計の地雷でなく、砲爆弾や爆薬などを用いて現地で急造された爆発物はIED(即席爆発装置)と呼ばれる。これに決まった形はなく、組み合わせ次第では対戦車地雷を凌駕する威力の物も作れる。
ヘリや砲弾によって広範囲に散布される小型地雷は、短時間で地雷原を構築でき散布後数十分~40分程度で起爆可能状態となる。地上にほとんど丸見えになる反面、目に見えること自体が大きなプレッシャーを与える。「見えてるなら銃で撃って破壊すればいいじゃないか」と思うかもしれないが、加害半径の関係から小型の散布地雷をゲームのように目に見える距離で射撃で処理するのは危険である[1]。
保護色をしているものは草むらや落ち葉の積もった地表では発見は困難である。
※後から草が生えたり落ち葉によって隠れてしまう場合もある。
「地雷は踏んで足を離したときに爆発するんだろ?」という方もおり実際にそういったシチュエーションが描かれた作品もあるが、中にはそういうのもあるというだけで起爆方式は地雷によって異なる。隊列の途中で爆発させたり地雷撤去ローラーが通過後に起爆するよう複数のスイッチ動作から爆発する場合もある。
地雷は何物にも染まっておらず文句も言わず忠実に仕事を全うすることから、カンボジアの独裁者ポル・ポトは、少年兵と共に地雷に対して絶大な信用を置いており命令によって意図的・無作為に大量に埋設させた。現在もカンボジア国内に大量に残存するものはだいたいこいつのせいであり、全ての元凶。
なんのために地雷を設置するのかといえば敵を侵入させないためである。つまり地雷原とは沼地や断崖絶壁と同様の役割を果たす通行困難な人工の地形となりうる。
しかし後述のように地雷は撤去をするのが非常に面倒な兵器であるが、それでも軍事行動可能な程度の(最低限の)除去ならば比較的簡単に行えてしまう。したがって、純軍事的にはそれ単独で多少の時間稼ぎ以上の効果を得ることはできないが、「地雷が埋まっている」と知る、実際に味方が吹っ飛ぶだけでも疑心暗鬼になり、一定の心理的効果を強いることはできる。
さらに言えば誰かが地雷を踏んだ時点で部隊全員が既に地雷原の中に居る可能性が高く、その恐怖は計り知れない。さらに地雷の爆発音で敵に自軍の存在を察知され、敵を呼び寄せる、狙撃・砲爆撃が行われる、武装ドローンが飛んでくる等のリスクも発生する。
軍事的に有効な地雷の使用法は火力との組み合わせである。例えばあえて地雷原に通り道を作り進入経路の制限して待ち伏せする。あるいは敵の侵攻経路を地雷原でふさぎ、地雷除去を試みる敵工兵に火力制圧を加えることで地雷単独での時間稼ぎより長時間の拘束を強要することが重要である。また敵工兵が作った地雷原の穴を敵部隊が通過するところを迫撃砲などで攻撃すると非常に効果的である。
地雷自身はその場から動かないが、適切に管理されれば待ち伏せ(防御側)において非常に使い勝手の良いといった視点もある。国境線などに埋められている場合もある。
対戦車地雷と一部の地雷を除けば、基本的に敵歩兵を即死させるものではない。
対戦車地雷は戦車を木っ端微塵にするほどの威力はないが、戦車としての機能を喪失させるには十分な威力を持つ。履帯を損傷すれば修理するまで動けなくなるし、軽装甲・非装甲の車両が喰らえば横転やひっくり返り、ズタズタの鉄屑にする事も十分に可能。対人地雷原と組み合わせれば走行不能&軽傷で済んでも迂闊に外には出られず良い的になってしまう。
地雷はその性質上、終戦後、戦術的な必要がなくなっても残り続けてしまう上、設置するより処理する方に労力がかかる(逆に言えば、「処理が困難」なのが地雷の利点である)。そのため、適切に管理せずに埋設された地雷が無関係な民間人を巻き込んだり、設置された土地を利用不可能にしたりするため、そして何よりも前述の「生かさず殺さず」の威力によって残虐な兵器(悪魔の兵器)とされ、現在では対人地雷(人が踏んでも起爆しない対戦車地雷は対象外)の製造・保有・使用は規制されつつある。
先進国のように地雷除去手段が揃っていれば除去も(比較的)簡単に行える(ローラーや鎖を叩きつけて強制的に起爆する)とはいえ、それは「除去機材を搭載した車両等が通れる・入り込める場所」に限る。森林や複雑な地形に仕掛けられた地雷は発見や撤去が困難。金属反応を利用した地雷探知機もあるが、妨害用に釘や鉄片を撒いてあったり、金属をほとんど使わない地雷もあるため万能ではない。
当たり前だがゲームのようにレーダー上に地中の地雷を表示してくれる便利なアイテムは無いし数字も出ない。地雷を見落としたり誤作動させてしまうなど処理に失敗すれば四肢を大きく損傷するレベルの重傷を負うため慎重にならざるを得ず、地を這っての地道な撤去作業では非常に多くの時間と労力がかかる。
特に途上国で問題になるようなケースは敷設場所の記録など適切な管理がなされず無造作に敷設され、どこに埋まっているか分からないといった最大のリスクはもちろん、戦後も作動し続けるといった特性も凶悪性に一役買ってしまっている。埋めた人間がいても大量に埋めれば地雷を埋設した場所を丸暗記するのは困難だし、既に戦闘で死亡している場合もある。
その地域での生活基盤を破壊する(戦後の復興自立を困難にする)まさにその目的で水源や田畑に対し焦土戦術的に用いられたのもややこしくしている。これは途上国の内戦では対立勢力同士が互いにゲリラ戦的に戦闘を行うことが多々あり、そういう場合ゲリラの拠点=一般の村落を破壊してしまうのが一番手っ取り早いからである。(先進国の正規軍では敷設場所や個数の記録を必ず残す)
こうした兵器としての性質が転じて、「識別が困難な状態で潜伏し、誤って触れたものに被害を与える」
という性質を持っているものも比喩的に『地雷』と呼ぶようになった。(後述)
空中散布式の地雷は投下時に故障しないよう、減速用の空気抵抗のため変わった形をしており興味を持った子供が玩具と間違えて触れて死傷するといった事故も起きている。
(例)PFM-1 - Wikipedia …形状は製品によって多少の差異がある。
一定時間後に自爆するよう(自己不活性化装置)設定できるスマート地雷も一応レベルで開発はされているが、自爆成功の確率が7割にも満たないといったデメリットがあり、電子機器や電池が必要なことから単価も大きく上がってしまう。
日本においては1997年に対人地雷禁止条約に調印し翌年に国内法を禁止させたため自衛隊が保有する対人地雷を破棄している(対戦車地雷、水際地雷、指向性散弾は対象外)が、この処置が防衛上の戦力低下を招くのではないかと危惧する声もある。また、対人地雷を多く生産している国々が条約に加入していない点も問題となっている。
どれも、うっかり触れてしまったら、大怪我(後悔)をすることを地雷を踏むことに例えている。
掲示板
185 ななしのよっしん
2024/12/12(木) 19:01:07 ID: DUtc46n5/v
Suyi控 on X: "Behold, the Ukrainian Landmine Corps...🙀 https://
https://
ウクライナの地雷除去部隊にクロミちゃん
地雷系(物理)
186 ななしのよっしん
2025/02/23(日) 05:26:28 ID: /6CmTsV5ol
レイテ戦記か何かに
「日本軍が250kgクラスの航空爆弾を飛行場に埋め、地上攻撃のために敵機が接近してきたら遠隔操作で爆破するのを「対空地雷」と呼んだ」
って書いてあったんだけど、レイテ戦記読み直しても見つからない…
187 ななしのよっしん
2025/02/26(水) 12:49:08 ID: s/ofxhpL/L
使用する場合は侵攻防衛目的かつ管理が必須
要するに勝手に指定ルート以外で入ってくるなって意思
提供: ベルガモット
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急上昇ワード改
最終更新:2025/03/25(火) 20:00
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