宣戦布告

宣戦布告とは、

1．紛争当事者である国が相手国に対して戦争を宣言することである。

2．麻生幾の小説。またその映画。日本の弱腰な政治家のやりとりや、工作員に先制攻撃できない弱腰さを描いた作品。

3．相手にケンカを売ること。挑発すること。

ここでは１についてのみ書く。

概要

相手に最後通牒をつきつけ、交渉が決裂すると外交官達を引き上げさせる。さらに開戦通知を送る等戦争開始時の一連の手続きのこと。また、単に開戦のこと。開戦に関する条約で定められており、原則宣戦布告無しに戦争することはできない^[1]。（実際は事変だの紛争だのという形で宣戦布告無しに武力衝突が起きることはあるが）

『開戦に関する条約』

１９０７年１０月１８日ハーグにおいて調印

１９１１年１１月６日批准

第一条　

　締約国は理由を附したる開戦の宣言の形式又は条件附き開戦宣言を含む最後通牒の形式を有する明瞭かつ事前の通告無くしてその相互間に戦争を開始すべからざることを承認す。

第二条　

　戦争状態は遅滞なく中立国に通告すべく通告受領の後に非ざれば該国に対しその効果を生せざるものとす。該通告は電報を以って之を為すことを得。但し中立国が実際戦争状態を知りたること確実なる時は該中立国は通告の欠缺を主張することを得ず。

第三条

　本条約第一条は締約国中の二国間又は数国間の戦争の場合に効力を有するものとす。第二条は締約国たる一交戦国と均しく締約国たる諸中立国の間の関係に付拘束力を有す。

日本では、大日本帝国憲法には規定があった（第13条。天皇が行なうものとされていた）が、現在ではどんなに相手が挑発してこようと、また紛争があっても先制攻撃や武力行使による解決ができないので規定がない。

関連項目

• 国際法
• 戦争

脚注

1. *厳密には、最後通牒の項で説明した通り、条件付開戦宣言を含む最後通牒をもって宣戦布告の代用をすることが可能