忘却の旋律とは、月刊少年エースに連載されていた片倉真二作画の漫画及びGAINAX&J.C.STAFF共同制作のアニメ作品である。
漫画とアニメという二種類のメディアで発表された作品だが、1つのプロジェクトとして並行して造られた作品であり漫画とアニメ、どちらが原作という訳でもない。
原作としてクレジットされているGJKとはGAINAX、J.C.STAFF、および角川書店(Kadokawa Syoten)のイニシャルである。グッジョブ片倉の略という説もある。
漫画版とアニメ版では大きく設定が異なっており、基本設定以外はまったく別の作品と言っても過言ではない。
「社会を裏から支配する悪のモンスター」を「正義のヒーローであるメロスの戦士」が打ち倒すという王道的なストーリーだが、この作品世界においては「モンスターの支配」は仕方のないモノとして受け入れられており、主人公達が「安定した日常をひっかきまわす厄介者」として人々から疎まれたり、時には攻撃されたりする。
漫画版はアニメ版より圧倒的に明るい作調だが、主人公達の扱いはアニメ版と同様であり、最終話で主人公が「悪と戦う正義のヒーロー」を全否定するようなセリフを吐いたりとやはり一筋縄ではいかない。
テレビアニメは2004年にTBSで放送。
地上波ではTBSのみの放送(関東のみの放送)であったため、知名度は低い。
しかし、「天使になるもんっ!」「あずまんが大王」「とある魔術の禁書目録」で知られる錦織博が監督を、「少女革命ウテナ」「桜蘭高校ホスト部」「STAR DRIVER 輝きのタクト」で知られる榎戸洋司がシリーズ構成を行ったため、アニメ版は特に青臭さとシュールさ、そしてケレン味にあふれた物語に仕上がり、独特の存在感のある作品となっている。
人類は「モンスター」との戦争に敗れ、その支配下に置かれていた。モンスターは表舞台には現れず陰から人類社会を支配し、時折生贄として子供を求めた。人々は、モンスターに怯えながらもその支配に甘んじ、中には積極的にモンスターに取り入ろうとする者すらいた。
そんな中、モンスターへの抵抗を諦めない超常の力をもつ者たちがいた。彼らこそが「メロスの戦士」である。
戦士に憧れる少年・ボッカがメロスの戦士黒船バラードと出会う事で物語は始まる……
前述の通り、漫画版とアニメ版は別作品と言ってもいいほど違いがある。「モンスターに支配された人間社会」という点は共通しているが、中盤以降の展開やモンスターの正体などはまったく異なる。
忘却の旋律
メロスの戦士(もしくはその素質がある者)が見ることが出来る少女の幻影。(漫画アニメ共通)
彼女と出会う事が出来ればすべてのモンスターを消滅させる事が出来ると言われている。その正体は人間から抜け落ちた意志の集合体であり、したがって自由な時代には弱く抑圧された時代には強くなる。「意志」の力を分け与えることも可能で、その力によって生まれたのがメロスの戦士である。
正体はてるてる法師の様な小さな人型で、普段は人間に寄生している。大きな力をふるう為には成熟した大人に寄生する必要があるらしい。(以上漫画版)
忘却の旋律によって力を与えられた戦士。戦士の左肩には紋章が浮かびあがり、ここにこすりつけることで矢に強大な破壊力をまとわせることが出来る。決め台詞は「鳴り響け!!××のメロス!」(漫画アニメ共通)
常人をはるかに上回る身体能力をもつが、アニメ版では宇宙では生身で活動できなかった。漫画版では何事もなかったかのように真空中で活動している。
覇王のメロスという特別な力を持つ戦士がおり、彼らは矢と同時にメロスの幻獣という猛獣型のエネルギーを放つことが出来る(漫画版)
メロスの戦士が乗る獣を思わせるデザインのバイク。自我を備えており、会話も可能。飛べる。後期型の「ユニコーンシリーズ」は人型になれる(アニメ版ではユニコーンシリーズ以外も人型になった)。
ヤブサメ
人類の対モンスター最終兵器。巨大なラジカセの様な形をしており、本体部分は軌道上に浮かんでいる。スピーカー部分は最終パーツとして地上で組み立てられたが20世紀戦争の終盤にモンスター側に奪取される。スピーカーのみでも光線兵器として使用可能だが、真の用途は忘却の旋律の声を全世界に響かせる事により、人類の中の素質のある者全員をメロスの戦士と目覚めさせる事。
人気時代劇大暴れ将軍の主人公大暴れ将軍(役の杉平健一)の必殺技。エビ反りさせた相手の両足を自分の肩越しにホールドし、両足で挟んだ相手の顔を地面にたたきつける大技。相手ごと空中に大きく飛び上がって滞空中に仕掛ける為、常人には不可能。
芹名ボッカ
主人公。グラサン三代目。メロスの戦士に憧れるだけの少年だったが、黒船とホルの戦闘を目撃し、自分の無力さをかみしめる中忘却の旋律と出会い戦士の力に目覚めた。戦士として生きると言うことの現実に幾度も打ちのめされながらも立ち直り、最後には「ほんとうにやりたい事」を見つけ実行する。アイバーマシンの名前は「エラン・ヴィタール」。
20世紀戦争を生き抜いた大戦士。グラサン二代目。20世紀戦争の最中メロスの戦士として目覚め、小百合先生の元大戦士へと成長する。戦後は数少ないメロスの戦士の生き残りとしてモンスターへの抵抗を続ける旅の途中ボッカと出会う。ボッカが戦士として覚醒した後は師としてまだ未熟な彼を導く。ヤブサメ最終パーツの半分を奪還するのと引き換えに死亡。その厳しくも優しい最期の言葉は読者に強い印象を残した。アイバーマシンの名前は「ジャガーの太陽号」。
人類のモンスター抵抗組織の司令官の娘。ヤブサメのオペレーターとして登録されており、彼女の声でしかヤブサメは操作できない為、幼いころから厳重な監視の中で暮らしてきた。そんな生活から連れ出してくれた黒船に憧れていた。
アイバーマシンやヤブサメなど様々な兵器を開発してきた天才科学者。コンピュータ関係も得意。こまごまとした発明品で戦闘力の無い小夜子の補助をしたりするがそのついでに「浪漫」と言い張って様々なコスプレをさせるスケベジジイでもある。
遠音
ヘタレ。つわものっぽい雰囲気を漂わせて登場したにも関わらず、中盤以降では作戦開始数コマで戦意喪失して戦線離脱したり片腕が折れた程度で泣きじゃくって戦闘不能になったり(因みに同時刻ボッカは片腕を二本の矢に貫かれてもなお戦意を失っていなかった)とどうにも情けない役回りが多くなったかわいそうな子。たぶんタロ子さんと役割が被ってしまったことが原因。アイバーマシンの名前は「スカイブルー」。
伝説の大戦士。グラサン初代。黒船を一人前の戦士にまで鍛え上げた師匠。物語開始時では故人で、黒船などの回想にのみ登場する。設定上最強クラスの戦士であると同時にヤブサメ計画の発案者。
戦災孤児の少女。メロスの戦士が見る忘却の旋律の幻影と瓜二つの姿をしているが、これは彼女に忘却の旋律が宿っているため。ヤブサメ本体と共に軌道上にいる。幼く見えるが、最低でも200歳以上(18世紀の時点で忘却の旋律の依り代になっているため)。
モンスターキング。ロリコンストーカー。元々は18世紀にモンスター軍に襲われた国のメロスの戦士だった。忘却の旋律(の幻影)に惚れていたが、モンスターとの戦争が終わると彼女の姿が見えなくなってしまっため「また戦争を起こせば現れてくれるに違いない」という発想のもと戦争で死んだ仲間たちの死体を蘇らせて新生モンスター軍を結成し、20世紀戦争を引き起こす。正体を隠してボッカ達に協力して忘却の旋律の元にたどり着くが、ヤブサメ計画発動に激高しているうちに復活した黒船にボコられ、ボッカに大江戸ドライバーをかけられ共に大気圏に突入する。死亡した描写はないが、大気圏に突っ込んだんだから多分死んでる。大気も摩擦も耐えて好きな女に会ったボッカが異常。
ネビロス
モンスター大幹部序列1位。戦後失踪したモンスターキングの不在を隠し、キングの名代として世界を統治していたがキングが既にいない事が発覚し反乱を起こされる。前世ではココの執事だった。
モンスター大幹部序列3位。キング不在発覚後、ネビロスに対して反乱をおこす。実権を握った後はヤブサメを破壊して人類の希望を完全に打ち砕こうとしたが、再度現れたモンスターキングにより自殺させられる。前世は軍人だった。剣道少年に生まれ変わった模様。
ヘカーテ
モンスター大幹部序列5位。ソロモンと共に反乱をおこす。貴婦人然とした面持ちだが、結構毒舌。キマイラに変身して戦うが、復活した小百合(が憑依した遠音)に瞬殺される。犬好きのお嬢様に生まれ変わった模様。
カルビン
モンスター大幹部序列6位。普段はボッカが通っていた学校で教師をしている。モンスターらしからぬ温厚な性格で、教師として生徒を大事にしている。そのわりに一話でホルが生徒を生贄に要求したのを放置してたりするけど。ボッカを守る為に同じモンスター大幹部のアレクスを倒したりと人間側に付くことも多かった。電子的なセキュリティから太平洋プレートまであらゆるものを「開く」能力を持っており、その能力の強さは反乱をおこすと脅されたネビロスが彼と敵対する事を恐れてアレクス抹殺の許可を与えるほど。普段は力を封じる為に両目を閉じているため盲目。
不動
モンスター大幹部序列7位。僧侶のような姿をしているモンスター。実際、前世は僧侶でココ達の国(バルト海沿岸)に布教に訪れた際、モンスターとの戦争に巻き込まれて命を落としている。ドケチ。触れたものを重くする能力を持つ。お寺の子供に生まれ変わったが、相変わらず金にうるさいままのようである。
モンスター大幹部序列8位。海賊の様な恰好をしている。背が低い事を気にしており、指摘されると怒る。漁師の子供に生まれ変わった模様。
アレクス
モンスター大幹部序列11位。「ボッカでも勝てそうな弱い大幹部」というコンセプトで造られたかわいそうなキャラ。いわゆるマッドサイエンティスト系のキャラクターでミミズや薬品を駆使して戦うがカルビンとボッカの共闘により倒される。
モンスター大幹部序列12位。最初に登場したモンスター大幹部。登場時は、作品の雰囲気が固まっていなかったこともあり「モンスターが人間を支配する形で共存を目指す敵幹部」というシリアスなキャラクターだったが、死後、後の巻の過去シーンで登場した際は天然なコメディキャラになっていた。
モンスター大幹部序列13位。人間でありながら、絶大な知力によって大幹部にまで上り詰めたオカマ。実はボッカの兄、芹名ケイであり、その知力に目をつけられ洗脳されていた。
ホル
モンスター大幹部序列2位だったが、ソロモンの反乱以前に離脱。独自勢力となる。前世はココの同僚のメロスの戦士で、それゆえモンスターでありながらメロスの力が使える。小百合隊長の仇であるため黒船とは浅からぬ因縁があり、黒船が死んだ時は怒りすら見せていた。エピローグではモンスターキングになっていたが、管理職的な役割に辟易している様子。
モンスター大幹部序列4位。細かいことは気にしない性格だが、判らない事があるとすぐキレる短気なバカ。紙を操る能力を持つ。ソロモン反乱時にネビロス側につき、ホルに合流する。最終決戦でデュラン=バラン、フェニックスと相打ちになり死亡。
タロス
モンスター大幹部序列9位。前世ではココに憧れる騎士の少女だった。鉄壁のタロスという通称が示す通り防御力は非常に高い。ソロモンらの反乱の際はネビロスの側につき、その後ホルに合流。
メデューサの部下のモンスター。メデューサ死亡後はホルの部下になる。サリーちゃんのパパのような容姿をした紳士で、常に紳士的な振る舞いを心がけている。胸には交通標識を写す窓があり、ここに写しだした標識の効果を発揮することが出来る。大幹部でもない一モンスターながら作者に(読者にも)非常に気に入られており、駆け足な展開だった終盤で見開きの死亡シーンを与えられている。
主人公。黒船とホルの戦闘を目撃したことがきっかけでメロスの戦士になったことは漫画版と同様。打倒モンスターと、黒船との再会を目指し、小夜子とともに行動する。
家出少女でスリの名人として登場。兄がモンスターユニオンに入り、モンスターに身売り(明確な言及はなく、崖の上に鎖でつながれていたことから判断だが)されそうになったところを黒船に救われた。以後彼を追い求め、その最中にボッカに出会い同じ目的の為に行動を共にする。
ボッカがメロスの戦士となるきっかけとなった戦士。ホルとの戦闘の後、彼は星空の彼方へ飛び立ってしまいボッカと小夜子は各地を探すことになる。そして迷宮島にてボッカだけは彼と再会するも、黒船はホルとの戦いを続けるべく迷宮島に留まったまま別れてしまう。
掲示板
24 ななしのよっしん
2023/04/25(火) 00:22:02 ID: H64xblpYfB
漫画版の作画担当者(片倉真二)がツイッター上で27歳の女性と偽りネカマネトウヨとして活動しつつ、若年貧困層の女性を支援する団体と日本共産党に対しての誹謗中傷を繰り返していた模様(ドン引き)
tps://twitter.com/katakura_shinji/status/1650071154277892096
しかも並行してツイッター上でアマゾンの欲しい物リストを公開(固定ツイート)して誹謗中傷仲間からのスケッチ依頼を受けつつ(しかも他クリエイターのキャラクターの絵も受付け)の物品受取行為をしていた模様(ドン引き)
tps://twitter.com/kintsugi_love/status/1637455342337400833?cxt=HHwWgoCx-am9tLktAAAA
tps://twitter.com/kintsugi_love/status/1649001106863960067?cxt=HHwWhsDRjaPxtuItAAAA
黒船さんと音無先生からの9.9割殺しの折檻待ったなしですねクォレハ…
(省略しています。全て読むにはこのリンクをクリック!)
25 ななしのよっしん
2024/11/10(日) 05:31:51 ID: hrI5KIW36p
政党なんだし批判はあって当然。
誹謗中傷ねぇ
アカは人権擁護法案まだ諦めてないのなw
26 ななしのよっしん
2024/12/30(月) 01:00:38 ID: /Y5a3rI5Q6
電子書籍、安売りしてたので漫画全部読んだ。
序盤の雰囲気は結構好きだったけど、後半に進むにつれて話の軸というか書きたいこと?があちっこっち飛んで、短い巻数なのに味方殺した奴らが敵の敵は味方、エピソード割いた味方が即落ち雑魚キャラ、最後に人気キャラ?の死者蘇生とか転生と、ご都合主義要素強かったけど、一応最後まで読めるくらいには楽しめたかも。
提供: ピーゼットティー
提供: 通りすがり
提供: アンサンブルー
提供: los
提供: Frederic
急上昇ワード改
最終更新:2025/04/02(水) 07:00
最終更新:2025/04/02(水) 07:00
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