新大阪連絡線とは (シンオオサカレンラクセンとは) [単語記事]

新大阪連絡線とは、阪急電鉄が計画している鉄道路線である。大阪府大阪市淀川区の十三駅と同区の新大阪駅を結ぶ予定。

概要

阪急のターミナル駅の1つである十三駅と新幹線が発着する新大阪駅を結ぶ計画の路線。2023年時点ではなにわ筋連絡線を経由して、大阪駅からなにわ筋線に乗り入れる計画となっており、なにわ筋線との同時開業（2031年開業）を目指している。
この路線の目的は南海電車を新大阪駅まで乗り入れさせることや^[1]、十三駅で阪急各線と連絡させることで阪急各線と関西国際空港を連絡する目的がある。なお、南海電車のみが乗り入れる計画とされているが、JR西日本も南海電車への利用客流出防止や阪急各線からJR難波駅での大和路線への乗り換えによる利便性向上のために乗り入れを検討していると報道されている。

全線地下となる予定で、全てなにわ筋線に合わせて狭軌で建設される。阪急各線は標準軌であるが新大阪駅との直通運転を優先してこのような形態となる予定。

元々は十三駅〜新大阪駅〜淡路駅間（両端は京都本線の駅）ならびに新大阪駅〜神崎川駅（神戸本線）間を結ぶ路線として1961年に事業免許を取得したものである。阪急各線と新大阪駅を連絡させる目的の他、京都本線・十三駅〜淡路駅間の線形が当時悪かったことによるバイパス目的、ならびに京都〜神戸間の直通運転を目的として計画されていた。完成した場合は京都本線の優等列車を新大阪経由にする予定だったとされている。
しかし、用地買収や準備工事は進んだものの、十三駅・淡路駅の高架化の話が進まなかったことで工事に着手できず、新大阪駅周辺が思ったほど開発が進まなかったことや阪急自体が開発に関われなかったこと、前述の京都本線の線形が改良されたこともあって、計画は放置されることになった。
放置されていた間、梅田駅〜十三駅間の三複線化や梅田駅のホーム拡充、大阪市営地下鉄（現在のOsaka Metro）堺筋線との直通運転開始が行われて梅田周辺の混雑は緩和されることになる。

結局、建設するやる気が無くなった阪急は十三駅〜新大阪駅間を残して2002年に事業免許の廃止を申請し、翌2003年に廃止されることになる^[2]。用地買収が進んだ箇所は売却が進み、新大阪連絡線用に確保された新大阪駅のホーム用地は東海道新幹線のホーム増設に利用されることになる。

十三駅〜新大阪駅間については当時大阪市営地下鉄四つ橋線を延伸する「西梅田・十三連絡線」と言う構想があったため、御堂筋線のバイパス化や将来的な関空へのアクセスも考慮して保留された。ただ、四つ橋線の西梅田駅のすぐ先には阪神梅田駅（現在の阪神大阪梅田駅）があり、延伸するには四つ橋線ホームを更に深くする必要があったためこの構想も放置される。