末次由紀とは (スエツグユキとは) [単語記事]

末次由紀とは、1992年に講談社からデビューした女性漫画家。
2005年に、他の漫画家の作品を無断でトレース・盗用している事が発覚。講談社から
「連載中の作品の打ち切り。及び過去の全作品の絶版・回収処置」を下された。この事件後、
漫画家活動を休止していたが、2007年「ちはやふる」の連載開始に伴い本格的な漫画家活動を再開している。

きっといろいろいう人はいるだろうが、それは仕方ない。
彼女は、いい仕事をしていくしかないのだ。
それが、赦しなのだ。

～いしかわじゅん～

概要

1975（昭和50）年9月8日生まれ。福岡県福岡市出身。

小学校高学年に友人に「漫画家になれる」とそそのかされた事をきっかけに漫画家の道を志し、中学時代から漫画の投稿を始めて、1992年のなかよし新人まんが賞に応募して佳作を受賞した「太陽のロマンス」で現役高校生漫画家としてデビューした。

大学生となった1995年から本格的に漫画家としての活動を開始し、講談社の「別冊フレンド DX ジュリエット」や「別冊フレンド」にて読み切り作品を発表し、1996年から別冊フレンドにて初連載作となる「君のための何もかも」を発表し、その後は、

Only You-翔べない翼-
いとしいキミ
エデンの花
君は僕の輝ける星
100%の君へ
Silver

と「別冊フレンド DX ジュリエット」「別冊フレンド」を中心に作品を発表していった。

漫画家として順風満帆に見えた2005年 10月、「2ちゃんねる」などネット上を中心に「末次由紀が、他の漫画家の作品の構図をトレースしている」という疑惑が持ち上がり、さらにアイドルのグラビアからも写真トレス等を含めて多くの疑惑の検証結果が提示され大きな騒動となった。

※【外部】末次由紀氏の盗用（盗作）検証まとめサイト

これらの騒動をうけて、講談社が調査した結果「エデンの花」等複数の作品で、井上雄彦の「スラムダンク」や「リアル」等からトレース・盗用した事を末次由紀本人が認めたと発表し、謝罪文（以下参照）の掲載と末次由紀の全ての作品を絶版・回収する措置がとられ、連載中であった「Silver」も連載中止（事実上の打ち切り）となり、この事態は新聞やTVでも報道される事となった。

今回このような事態を招いてしまって本当に申し訳ありません。
自分のモラルの低さと認識の甘さにより、多大なるご迷惑をおかけしてしまった
著作権者の皆様、関係者の皆様、そしてなにより読者の皆様に深く謝罪申し上げます。

と、末次由紀は漫画家活動を停止した。

漫画家活動停止から1年半後、活動停止前と同じ講談社にて「BE・LOVE」誌上に読みきり作品「ハルコイ」を発表。さらに、全国準優勝の実績を持つ編集者から勧められて「競技かるた」を知る。百人一首の暗記や、かるた取りの練習や大会に通う等の取材を基に、競技かるたを通して成長していくまっすぐな女の子を描いた「ちはやふる」の連載をスタートさせた。