1986年にデビューした東急で初めて本格的にVVVFインバータ制御・ボルスタレス台車を採用した車両。
1990年までに東横線に8両編成×14本と大井町線に5両編成×1本が導入された。
通勤型としてはごく一般的なオールステンレス製20m4ドアのロングシート車だが、車端部には千鳥配置でボックスシートを設置し、特に土休日のグループ客に好評を博している。
また、東急として初めて自動放送装置を本格採用し、車掌の負担軽減にも一役買っている。
東横線の輸送力増強を目的として誕生した本系列だが、新機軸を採用したためか初期は横浜駅構内で脱線事故を起こしてしまうなどトラブルも多かった。
しかし、それも徐々に克服すると東横線のフラッグシップとして活躍。大井町線にも1編成だけ導入され、他線のお古が多かった大井町線において唯一の新製導入車として活躍。1000系や2000系もほぼ同一のデザインで登場したこともあってか東急の顔となっていった。
その後、2004年ごろから室内更新工事を行った。
通常更新車と木目調更新車の2つに大別できるが、何故か9004Fは室内更新が行われていない。
更新内容は座席の交換と7人掛け座席へのスタンションポール設置。
木目調更新車はこれに加えて車内の化粧板を更新し、吊り革も三角形(おにぎりのような独特の形)の物に交換。
3000系以降で採用された低い吊り革も設置され、車内の表記類はアクリル板からステッカー式に変更された(9003Fはアクリル板のまま)。なお、「木目調更新」の由来は座席袖仕切りや妻面・ドア上の化粧板を木目調の物に交換したことからである。
なお、9004Fも含め東横線所属車はこの更新工事と同じ時期にLED二段式の車内案内表示機が千鳥配置で設置され、合わせてドアチャイムと簡易排障器(スカート)も設置された。
なお、一部編成は冷房装置の更新が行われた。SIVの供給能力の関係から東横線所属車は1編成32台ある冷房装置のうち14台のみの施工となっている。
大井町線所属車については当初行われなかったが東横線からの転属車の発生品を利用して行われている(東横線時代未施工だった編成も転属時に更新されている)。なお、新型冷房のキセはステンレス無塗装(他はFRP製で白色塗装)なのですぐに判別可能である。
大井町線車両はの2008年の急行運転開始に合わせ、前面の帯を赤から赤~黄色のグラデーションの物に変更。合わせて車体各所に大井町線を大々的にアピールするステッカーを張り付けられた(大井町線の他形式も同様)。
東横線の9006Fと9013Fは「TOQ-BOX」と言う広告貸切車両で、前者は全車両に虹や楽器のラッピング、後者は先頭車にシャボン玉のラッピングがなされていた。
特に後者はスタンプラリーの記念編成にも起用されたことがあり、「きかんしゃトーマス」「ふたりはプリキュアMaxHeart」といったラッピングを受けた時期もあった。
しかし、いずれもステッカーの老朽化を理由にラッピングを剥がされ一般車と同様になり、両編成とも大井町線に転属した(今でもラッピングの跡が残っている)。
2025年度以降に置き換えの話があるが、置き換えた車両の一部はサステナ車両として西武鉄道に譲渡される予定。
編成 | 次数 | 室内更新 | 簡易排障器 車内案内表示機 |
クーラー更新 | 行先表示 | パンタグラフ |
---|---|---|---|---|---|---|
9001F | 1次車 | 通常 | あり | 施工 | LED | シングルアーム |
9002F | 2次車 | |||||
9003F | 木目調 | |||||
9004F | 未施工 | |||||
9005F | 木目調 | |||||
9006F | 施工※1 | |||||
9007F | 施工※2 | |||||
9008F | 3次車 | 通常 | 施工※2 | |||
9009F | 施工 | |||||
9010F | 施工※3 | |||||
9011F | 木目調 | 施工 | ||||
9012F | ||||||
9013F | 施工※2 | |||||
9014F | 4次車 | 通常 | 施工 | |||
9015F | 5次車 |
東横線では副都心線直通開始を睨み、5050系への置き換えが進んでおり、2013年3月15日のA30運行(9010F)をもって全編成が運用を離脱した。
置き換えられた編成は5両編成に短縮の上、順次大井町線に転属となっている。なお、過剰となる3両は廃車・解体となっている。
9001Fは2013年2月に、「さよなら東横線9000系」ヘッドマークが取り付けられていた。しかし、9001Fは3月14日にブレーキ故障を起こし、3月15日はヘッドマークを外され運用にも就かず、大井町線転属改造のために回送と言う不遇な運命となってしまった。
大井町線には現在15編成全てが所属し、各駅停車専用で運用されている(急行は6000系が担当)。この内、9007Fは大井町線生え抜き編成である。
東横線からの転属車は車内の案内表示機を使用していない。
→2012年2月下旬より順次車内案内表示機の使用を開始しました。
9000系の転入によって8090系・8590系は運用を離脱。大井町線各停用5連は本形式と8500系の2形式に整理された。
全車両が大井町線に集結したこともあってか、2013年12月から2014年2月にかけて各編成の案内表示機類の差異を無くすための改造が行われた。
大井町線転属後も行先表示機が幕のままであった9002・9012・9014・9015Fはフルカラー+白色LED化、菱形パンタグラフのままであった9011Fはシングルアームパンタに換装された。
9007Fに関しても室内の案内表示機の設置・行先表示のLED化・簡易排障器の設置が行われている。
2015年2月~3月にかけ全編成が車内照明のLED照明化工事を受けた。
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最終更新:2025/03/24(月) 14:00
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