水を熱湯にするスタンドとは (ミズヲネットウニスルスタンドとは) [単語記事]

水を熱湯にするスタンドとは、水を熱湯にするスタンド能力である。

概要

【破壊力-？/スピード-？/射程距離-？/持続力-？/精密動作性-？/成長性-？】

漫画「ジョジョの奇妙な冒険」Part6ストーンオーシャンに登場するスタンド能力。

正式なスタンド名不明、本体不明、正確なスタンドステータス不明、スタンド像(ヴィジョン)不明と、その正確な情報が一切不明の謎の多いスタンド能力。唯一判明しているのは、他者のスタンド能力を「DISC」に封じ込めて保管できる「ホワイトスネイク」のスタンド使い、エンリコ・プッチ神父がコレクションしているスタンド能力である事のみ。

本編中の活躍

プッチ神父が蘇らせようとしている遺骨(DIOの骨)から生まれた「緑色の赤ちゃん」を奪い取った空条徐倫だったが、プッチが送り込んだ刺客のスタンド使い「DアンG」の自動追跡型スタンド「ヨーヨーマッ」に奪い返される。ヨーヨーマッの破壊は不可能と感じた一行は、無防備な本体をたたくためF・Fに徐倫たちと別行動をとらせ、懲罰房棟のＤアンGを狙う。

看守らによって救急車に乗せられたDアンGに、F・Fは救急隊員に変装して襲撃するが、突き刺さった「DISC」によって命令された他の救急隊員によって妨害される。DアンGからDIOの骨から生まれたものを聞き出すためにプッチ神父はホワイトスネイクの正体である事を明かし、確実なF・Fの始末に向かう。

黒幕であるホワイトスネイクの正体の判明に、プッチかDアンGのどちらを攻撃するか一瞬考えたためF・Fは頭部にホワイトスネイクの手刀を喰らい、フー・ファイターズのDISCを奪い取られそうになるが、F・Fは自分の頭部をF・F弾で撃ち抜いてエートロの肉体を捨てることを決断。同時に飛び散ったF・Fの体液をDアンGの体内に侵入させて始末した。

F・Fは何としてもホワイトスネイクの正体を徐倫に知らせたいが、肉体を捨てたために露出したフー・ファイターズの集合体では乾燥に耐えきれず、懲罰房外の水道に何としても向かうため救急車を動かそうとするが、ホワイトスネイクによって運転席を破壊され、逃げられない絶体絶命の状況に陥る。

このままF・Fから記憶を奪えば生まれたものがどんなものなのか直ぐにわかるが、DISCの記憶から読めないF・Fの感想をプッチは聞き出そうとする。ここでF・Fは会話を引き延ばして注意をそらし、分裂した脚部をDISCのある「頭脳」として動かし、表の水道に到達させた。

うまくプッチを出し抜いたと思われるF・Fだったが、F・Fが浴びた水道の水は「熱湯」と化しダメージを受けている。プッチは今まで会話していたF・Fの分隊に「水を熱湯にするスタンド能力」をDISCとして差し込んでおり、その能力でF・Fが触れた水はF・Fに与えられたスタンド能力によって次々と沸騰していく。地球上の水棲生物が生息可能な最高水温は摂氏32度以下で、もともとがプランクトンであるF・Fにとっては致命的。フー・ファイターズは跡形もなく死滅してしまう。

そういう事か……返事も出来ない事態というわけだな？(クリックでその後の展開を表示)

フー・ファイターズのスタンド DISCを残し消滅したかと思われたF・Fだったが、すでに看守から奪い取っていた無線機を体内に隠し持ち、医療棟のウェザー・リポートに連絡を取っていた。

連絡を受けたウェザーだが、F・Fからの応答がない事から事態を察し、ウェザーのスタンド「ウェザー・リポート」のスタンドで懲罰房棟に雨を降らせ、その雨による水分でF・Fは復活。徐倫たちのもとに向かうF・Fは逃げながら石を打ち付けて「モールス信号」でウェザーに言葉を送り、ホワイトスネイクの正体がプッチ神父であることをウェザーに伝え、集中豪雨と濃霧で姿をくらませて、無事F・Fはプッチから逃げおおせ、ウェザーとの合流を果たしたかと思われるが…

最弱？スタンド候補

上述の解説通り、「水を熱湯にするスタンド」はプッチ神父が元々スタンド DISCのコレクションを護らせる番人とさせていたフー・ファイターズを始末するために手元に保管していたスタンド DISCである。

しかし、明らかにフー・ファイターズに対するメタゲームのように用意されていた「水を熱湯にするスタンド」は、読んで字のごとく使用用途が「水を熱湯にする」ため、「一番弱いスタンド能力は何か？」という読者間の議論でたびたび取り上げられる。

もちろん、「スタンドに「強い」「弱い」の概念はない」の台詞の通り、適材適所にあてがわれているなら弱くはないのだが、名前も付けられてない所や、スタンド像(ヴィジョン)が無いように見える所、適性が合わなければそのスタンド DISCははじかれてしまうが、水棲生物のプランクトンながらF・Fが熱湯にする能力を使えてしまうので単純な能力に見られる所などが「弱い」と言われてしまう原因だろうか。

だが、全く弱いというわけでもない。「熱」を与えるタイプのスタンドなら、近いタイプに第8部「ジョジョリオン」の東方常敏のスタンド「スピード・キング」が登場し、スタンドで触れるか触れないかの至近距離間の一部分に「熱」を与える能力は、接近を許してしまえば一瞬で人を気絶させる事が出来る(劇中描写から少なくとも300℃まで温度を上げる事が出来る)。

または、「分子を振動させて沸騰させる」タイプ(電子レンジで温める仕組みと同じ)なら、『ジョジョ』の前作、「バオー来訪者」に登場したバオー(橋沢育郎)最大の敵として現れた「地上最強の超能力者」と称されるウォーケンの能力と同じである。詳細が明かされてない為想像で語るしかないが、一番「弱い」の評価から一転、「最強スタンド」の議論の対象になるスタンドになる…かもしれない。

トリビア

「ジョジョの奇妙な冒険」を原作とした対戦格闘ゲーム「ジョジョの奇妙な冒険オールスターバトルR」では、エンリコ・プッチのコマンド技のひとつに「水を熱湯にするスタンド能力を……」がある。使用するとDISCを持ったホワイトスネイクが前進し、ヒットすれば「水を熱湯にするスタンドDISC」を相手に差し込み、本体モード時は膝崩れダウン、スタンドモード時は高く浮かせる。投げ判定なのでガードできない。
非公式同人ゲーム「ディアボロの大冒険」では、2nd ダンジョン以降に「水が熱湯になるDISC」というアイテムとして登場。アイテムの区分としては使用すると消える「記憶 DISC」扱いとなっている。使用すると、アイテム欄にある射撃 DISC「フー・ファイターズ」の残り使用回数が1になるというマイナスアイテム。このゲームではフー・ファイターズはよく手に入る射撃 DISCで、あまり残弾を気にせずに敵に撃ち込める他、発動によるHP20回復も併せて便利なアイテムで、誤って使おうものならその回の攻略に支障をきたしかねない。しかも初登場時から記憶 DISCは未識別状態で現れるので、フー・ファイターズを床置きせず「何かわからんが使用」して鑑定しようものならその時の精神的ダメージは大きい。特殊な事例として、敵キャラのF・Fに投げれば原作通り一発で倒せるほか、アクア・ネックレスに投げると、原作で水蒸気になったようにこのゲーム内では透明なアクア・ネックレスになる。