津軽海峡とは、北海道南端と本州北端(青森県)に挟まれた海峡である。
東西幅約130km、最大水深450m。地下には青函トンネルが通っている。北海道の最南端である白神岬より本州最北端である青森の大間崎が約15km北にあるため、北海道のごく一部は本州よりも南に位置している。
最も狭い場所では約18.7kmと狭いため、暖かい水と冷たい水がぶつかり合って天気が変わりやすく昔から海難事故が多い。「函館山が下着をつけたら気をつけろ」と昔から言い伝えられている。山の下半分に雲がかかったら雨の前兆であるという意味である。漁師は山の様子から天気を予測したり自分の位置を知ったりしていたのだ。
青函トンネルが開通する以前は旅客、貨物を運搬するため青函連絡船が運行していたが、1954年には台風の影響で、複数の船舶が座礁、転覆し死者行方不明者1400人を超える未曾有の海難事故(洞爺丸事故)が発生。海難事故による犠牲者数としては当時の世界ワースト3に上る。これにより青函トンネルの計画が本格化したという面もある。
なお、泳いで渡ろうと挑戦する人もいるらしい。しかし十数時間も泳ぎ続けなくてはならないために非常に困難なチャレンジになる。2008年にオープンスイミングにおける難関「世界七大海峡(オーシャンズ・セブン)」の一つに設定されて広められたため、日本人だけでなく外国人にも挑戦者がいるようだ。2012年に世界七大海峡の横断を初めて達成した人物、アイルランド人のスティーブン・レッドモンドは「津軽海峡は流れが速くて最も過酷だった」と語っている。
日本人にとって津軽海峡といえば冬景色であり石川さゆりであるが、世界的に見れば海運、軍事上重要な航路である。こういう重要な海峡は「国際海峡」として領海内であっても外国籍の船が通れるよう通過通航権を認めて各国に不利益が生じないよう計らうが、津軽海峡の場合は真ん中を領海ではなく公海にする形で開放している。国は公的には認めていないが、領海にしてしまうと核兵器を載せた米軍の艦船が通ったときに非核三原則に引っかかっていろいろ面倒臭いためにそうなった、という証言報道がなされたことがある[1]。そのせいか、津軽海峡を非同盟国(かつてはソ連、現代だとロシアや中国)の軍用艦艇が通過したこともこれまでにたびたびあり、安全保障上の問題点と見なされることもある。ちなみにこういった「領海をあえて狭めている海峡」は津軽海峡だけではなく、対馬と壱岐の間の「対馬海峡東水道」や大隅諸島と鹿児島の間の「大隅海峡」も同様の状態にある。
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最終更新:2025/03/24(月) 09:00
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