深海理沙とは (フカミリサとは) [単語記事]

深海理沙とは、劇場版『仮面ライダーアギト Project G4』の登場人物である。演:小沢真珠(おざわましゅ)。

概要

陸上自衛隊八王子駐屯地に所属する女性自衛官。年齢25歳、階級は一等陸尉(大尉相当)で、G4装着員こと水城史朗の上官にあたる。水城ともども仮面ライダーでは非常に珍しい自衛隊関係者。

劇場版の登場人物ではあるものの、本編第43話「動き出す闇」のラストで彼女の手と思われるものが映っている。容姿こそ黒髪の美人だが、国を守りたいという気持ちがあまりにも強すぎて心に狂気を孕んでおり、同僚や超能力者の命を簡単に切り捨てる道を踏み外した冷酷無比な存在。彼女は超能力研究の一人者であり、国防のため超能力者の孤児を集めて研究を推し進めていた(G3 ユニットの面々の前では「新しい武器の開発」とはぐらかす)。しかし超能力者を抹殺を図るアントロード「フォミカ・ペデス」の大群に研究所を襲われ、壊滅させられてしまう。

その後、何らかの方法でG3 ユニットの天才・小沢澄子が封印したG4システムの存在を知ると警視庁に出向し、G3 ユニットの研修生として潜入。きな臭い彼女に小沢は何か思うところがあったのか、親睦会を兼ねて行われた焼き肉パーティにおいて、深海に生焼けの焼き肉を食べさせようとする嫌がらせをしていた。同じG3 ユニットのメンバーである尾室隆弘に酒を飲ませてベロベロに酔わせ、Gトレーラーに連れて行った上で彼からパスコードを聞き出し、G4システムの設計図を奪取。目的を達成すると足早に自衛隊へと戻っていった。

駐屯地にて設計図を基に仮面ライダーG4の開発に着手するが、G4は高い性能を発揮する代償に装着員の命さえもパーツにしてしまう呪われたシステムであった。既にテスト段階で数名の殉職者を出すも、高性能を追求する深海は敢えてその危険性を取り除かずに開発を続行、装着員は唯一生き残った水城史朗に決まり、わずか2ヶ月ほどでG4は完成した。更に深海は超能力者を使った予知システムを考案。G4システムに組み込む超能力者を集めるため、無差別に各人の携帯へ「ESPクイズ」というミニゲーム付きメールを送りつけた。これは複数のプレゼントボックスから正解の1つを当てるミニゲームで、超能力者であれば簡単に答えが分かる仕様になっていた。しかしこのクイズはアントロードに利用され、全問正解者は漏れなく殺害されてしまい、彼女のもとに超能力者が集まらずにいた。

そんな中、壊滅した研究所の生き残りである水木レイと加原紗綾香の存在を知り、確保に奔走していたところに理想的な超能力を持った風谷真魚と遭遇し、彼女を車で拉致。早速G4システムに組み込んだ事で未来予知による先読み能力を獲得した。深海は「今やG4はあの子の力を得て、時間を超越する存在となった」と自信満々に語っている。実際G4はアギトとG3-Xを同時に相手した上で完勝する成果を挙げた。しかし予知能力は真魚の体に強い負荷を与え、多用すれば彼女が死んでしまう危険性を孕んでいたが、深海はまるで気にしていなかった。

真魚の超能力を増幅して使用した結果、大量のアントロードをG4の運用施設へ招き寄せる事となり、自動小銃を持った隊員が迎撃に向かうもまるで歯が立たず、次々に殺害されていく。アントロードを撃滅するため深海はG4のオペレートを開始、水城が駆るG4は未来予知能力を見事に使いこなしてアントロードを蹴散らしていく。だが真魚の意識が覚醒した事で先読み能力が使えなくなり、G4は一気に劣勢へと追いやられる。更に深海がいる管制室にもアントロードが押し寄せて要員が皆殺しにされてしまう。この時の襲撃は何とか生き延びたものの、再度襲来したアントロードに群がられ、全身の肉を食い千切られるという壮絶な最期を遂げた。