男組とは (オトコグミとは) [単語記事]

男組とは、

原作・雁屋哲、作画・池上遼一による漫画作品。『週刊少年サンデー』（小学館）において1974年～1979年まで連載された。
日本の政治運動団体。本稿で記述する。

概要

「レイシストをしばき隊（現C.R.A.C.、対レイシスト行動集団）」より分派したとされる、高橋直輝（添田充啓）主催の市民団体。「反レイシズム戦線武闘派」と自ら称している。

主な活動内容はしばき隊同様、在日特権を許さない市民の会（在特会）などによる反韓デモを在日韓国・朝鮮人に対するヘイトスピーチと位置づけ、活動に対する抗議を行うこと。

「日本の反レイシズム運動のフロントに立つべく志を持つ男が結集した集団」と称し、肩書きに「組長」「副長」「舎弟」「若頭」などと暴力団を彷彿とさせる名前を使用、「超圧力」を標榜し、和彫りの入れ墨を見せつけて肉迫するなど、しばき隊以上に暴力的な手法に訴える点に特徴がある。にもかかわらず彼らは「非暴力」「合法的手段」と称している。

やはりというべきか、その活動の中で複数の暴力事件を起こし、複数人の逮捕者を出している。

2013年 9月29日 - 同月8日に東京・新大久保で行われた在特会主催のデモにおいて在特会側のデモ参加者の頭を叩き首を絞めたとして「組長」高橋直輝と「本部長」木本拓史が暴行容疑で逮捕された。
後に2人は罰金20万円と罰金10万円の略式命令を受けた。
2013年 11月18日 - 高橋・木本が11月1日に行われた在特会主催のデモ「山本太郎抗議デモ」の際に、東京メトロ国会議事堂前駅構内でデモ参加者に執拗に付きまとい、投げ倒すなどの暴行を振るったとして、相手の在特会会員（高橋・木本らに対し拡声機で殴りつけた）とともに逮捕された（高橋・木本は2度目の逮捕）。
後に2人は傷害罪で懲役10ヶ月・執行猶予3年の判決を受けた。
2014年 1月18日 - 東京・六本木の路上で、東京大学生の男組メンバー1人が在特会のデモ参加者に自転車等で体当たりしたとして警視庁麻布署に暴行容疑で逮捕された。
2014年 5月25日 - メンバー10名が西川口駅の改札前で、在特会の移民受け入れ反対デモに参加しようとした在特会の会員1名を取り囲み、そのうち1名が在特会会員の顔面を殴って骨折させたとして、殴られた在特会会員とともに暴行容疑で逮捕された。
2014年 7月16日 - 前述の事件で逮捕・有罪判決を受け執行猶予期間中の高橋、木本ら主要構成員8名が、大阪市内の地下鉄駅構内で、デモに参加しようとしていた男性を集団で取り囲んで壁に押し付け、大声で恫喝するなど暴行や脅迫を加えたとし、暴力行為等処罰法違反容疑で大阪府警警備部などに逮捕された（高橋・木本は3度目の逮捕）。
また、府警はメンバーの自宅などの関係先である大阪府、東京都、静岡県など7都府県10カ所を家宅捜索した。その後、4名が同罪で起訴され有罪判決を受けた。

ヘイトスピーチの法規制を目指す有田芳生（民主党・参議院議員）は、既存の運動体・政党を「合法主義（法規に反しない手段で社会変革を成す立場）の余り闘わない」「きれい事と口先だけの人権派」と批判し、「ぎりぎりまでやってくれる」と男組やしばき隊らのこれらの行動を称賛している（ニューズウィーク日本版2014年 6月17日版「『反差別』という差別が暴走する」より）。同記事を執筆した記者の言葉を借りれば、「法をないがしろにすると受け止められかねない発言」である。