美国織莉子(みくに おりこ)とは、テレビアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』の外伝作品である『魔法少女おりこ☆マギカ』及びその関連作に登場する魔法少女で、同作品の主人公である。主人公である(大事なことなので2回言いました)。
ちなみに『魔法少女おりこ☆マギカ』から登場する3人の主要人物の中で一番独立項が出来たのが遅く、漫画本編での出番も少ないが、それでも主人公である。
一応主人公特権とばかりに、まどオンのゲーム中のカットインでアニメ版風の絵柄での彼女を確認可能(後に、キリカとゆまも登場し、同様にカットインが描かれている)。
本作品の主人公であるが、一巻での出番は冒頭と後半の一部のみにとどまっており、同じ外伝作品であるかずみ☆マギカの主人公・かずみに比べ主人公らしくない。1巻の活躍はほぼ杏子に取られており、主人公(笑)扱いされてしまっている……。加えて、主人公なのに1巻の表紙にいない(表紙が最初に公表されたときは、ゆまが織莉子だと思われていた)、2巻の表紙でもセンターをまどかとほむらに取られキリカと共に後ろにいるなど、主人公としてどうなのだろうか? 話の中心人物としての主人公ということなので、間違ってはいないんだけどね!
もっとも本作作者が明確に主人公と証言しているモノの、タイトルにキャラクターの名前が使われていても、そのキャラが主人公ではないケースなんていくらでもあるので、注意は必要かも。外伝第2弾である『魔法少女おりこ☆マギカ~symmetry_diamond~』では正真正銘の主人公であったが(ただし、第1弾はキリカが主人公)。
なお、数年越しに本編を掘り下げたリメイク作品『魔法少女おりこ☆マギカ~sadness prayer~』では、1巻はほぼキリカ☆マギカ状態ではあったものの、2巻以降では本編通りの世界でちゃんと(黒幕として)メインで活躍しており、家族関係や心情などの掘り下げも行われ汚名はすすげた…はず。その代わり本編では主役を食う活躍を見せていた杏子やゆま、マミについては同作品ではほぼ出番と掘り下げがなく空気。戦闘すらほぼカットである。
とりあえずおりこマギカ本編の世界では、主人公ながら物語の黒幕である。
魔法少女服はバケツの様な形状の純白のショールの付いた帽子を被り、白い衣装を身にまとっており、銀の髪も合わせて真っ白である。髪型の方も変身すると、普段は編んである髪が解かれた状態へと変化する(2巻表紙より)。
ちなみに作者のムラ黒江の証言により、イメージとしてはソウルジェムの色はパールホワイトと判明した(ただし、その発言が行われた番外編執筆前の段階では委員会に正規に届け出た公式設定ではない)。
私服では髪型をポニーテ-ルにしている、そして巨乳。『おりこ☆マギカ』ではかわいいと言うより美しいといった描かれ方であったが、作者であるムラ黒江の絵柄の変化に伴い、外伝『symmetry diamond』ではかわいい系の容姿となった。
幼女姿はそのまま幼女化させたような容姿で、とてつもなく可愛い
黒幕として、「黒の魔法少女」キリカを駒として魔法少女狩りを行っている。
自分の父親を尊敬している。また裕福な家庭であるような描写がある。制服姿の彼女を見た見滝原中学校の生徒が「お嬢様学校の白女」と言っている。正確な学校名は「白羽女学院」。初期案では虫を見るような目をするという無茶なことが書いてあったらしい。その方がよかったんじゃね? 『sadness prayer』で初対面でのキリカによるとゴミを見るような目はしているらしい
また、漫画を書いている人が人なので某無限の魔女に見えなくもない。これからの顔芸に期待 なんて言ってたら『sadness prayer』では幼女の姿含みえらい顔芸してた
人類滅亡の未来回避の為という、決して悪といえない大きな目的があるが、その目的の為には手段を選ばない。そのため、まどか☆マギカに登場する魔法少女たち(+ゆま)とは敵対することになる。
行動も大胆で、特に織莉子側の視点から行動の詳細が描かれた『sadness prayer』では、目的のためならば魔法少女相手に致命傷を負わせて駒として従わせる、駒として邪魔な倫理観や反感を取っ払い従順にするためならば弱みに付け込んで人一人の人格や価値観や人生すら崩壊させて自分を狂信させる、誰をどれだけ犠牲にしようと眉ひとつ動かさないといった非情さが描かれている。
とはいえ、表面上『非情な性格』ではあるものの、自分でも気づくことのできない無理をずっと精神に内包していたようで(これは契約する前から)、後々自身の罪深さに苦しむ描写はある。
これは父への執着じみた愛情が災いした結果であるが、母を失った不幸がきっかけとはいえ、親族に言われている通り「母を失った幼子としては織莉子の態度は不気味なほどに不自然」であり、こうなるに至ったのは織莉子が元々持っていた性質からである。
子供らしく誰かに甘えたい気持ちと、冷徹なまでに完璧を目指す気持ちのどちらもが本質で、普段は後者が前面に出ているがその狭間で苦しんでいるのが織莉子なのである。このことから、子供というものには非常に複雑な思いを抱いており、幼児性を目にするとトラウマを刺激されたように毛嫌いする反応を見せていた。
一応、おりこ☆マギカ本編からの外伝にあたる『symmetry diamond』では純粋にヒーローとして主役を務めている。ただし目的自体が違い、そもそもこの話ではまどかが魔女化することがないどころか同じ見滝原が舞台にもかかわらずまどか☆マギカに登場する魔法少女の存在が一切出てこない点で前提条件が異なる。ここではワルプルギスの夜を倒して街を救うことが目的になっているため、隠れて動く必要もなく、目的からして悪役になりえなかったともいえる。
この点で、同じ願いでも最初に見える予知の内容によって行動や目的すら大きく左右されてしまうことが窺える。
つまり、良く言えば予知に振り回されただけで環境に恵まれればヒーローになれたし、悪く言えば環境によっては自ら目的の為に手段を択ばない悪役になる道を選ぶということでもある。
『symmetry diamond』でも、織莉子の命を狙う残忍な敵相手であるため同情は得られにくいが、笑顔で魔法少女の真実を教えて自殺に導きその後も一切気にする様子を見せずに去るなど、非情さの見えるダークな一面も見せている。ヒーローとしても容赦ないというか、敵に回したらそりゃ怖い人である。
また、『symmetry diamond』で描かれるキリカとの関係は相棒や友人としてのものであるが、これについても違いがある。そもそもその前編の『noisy citrine』はキリカが織莉子と友達になりたくて悩む話なのだが、『sadness prayer』ではキリカは契約してから織莉子のことを覚えておらず、それどころか争いが起きたためギスギスとした仲であった。織莉子の高圧的な態度にキリカが反感や警戒を抱く描写があり、そもそもキリカは無関係な犠牲を出す魔法少女をドクズと罵るほど嫌うといった善人寄りな性格でもある。その後最終的に発展した関係も「罪の正当化のための依存」と「自己肯定を求めた依存」である上、キリカはトラウマを負って不安定になった後も悪意を持って織莉子に付け込まなければ織莉子に依存することはなかった。
本編では契約してから織莉子がキリカと出会った経緯が省かれているものの、『sadness prayer』は本編と同一の時間軸だということが示されており、『noisy citrine』『symmetry diamond』の舞台は明確に違う世界である。
そのため、外伝については設定の差異の絡まない部分での振る舞いや掘り下げられた過去については参考にできるものの、本来の前日譚と混同することはできず、また、まどかが世界を滅ぼすほどの素質を持っていない頃の時間軸でも同じ展開にはならないことに留意されたし。
織莉子の父親である久臣は政治家であり、周囲の人々から尊敬される存在であった。
織莉子は名士の娘として何不自由なく育てられたが、あるとき父親に経費改ざんなどの不正疑惑が持ち上がり、それを苦にしてか父親は自殺してしまう。
これにより織莉子もまた、周囲から白い目で見られることとなった。自分は何も変わっていないのに、父親の評価によって、自分の評価も立場も、何もかも変わってしまう。ならば、自分という存在はなんなのだろう……という思いが、彼女をQBとの契約に導いた。
魔法少女となる時の願いは「自分の生きる意味を知りたい」である。
その能力によって、やがて世界が”最悪の魔女”Kriemhild Gretchenによって滅ぼされることを知り、その現出を阻止するために行動を起こす。
いずれKriemhild Gretchenとなる鹿目まどかを抹殺しようと奔走し、キリカを倒して駒にしたり、キリカを従順にした後には魔法少女を殺させまくって陽動を行ったり、『sadness prayer』によると風見野の魔法少女に追われる沙々に味方になるふりをして全滅させ漁夫の利をいただいたりもしている。最後の戦いでは魔法少女たちの諦めない意思により倒されるが、死の間際に最後の一撃をまどかに放ち、絶命させた。
織莉子の目的は見事成就したのである。
ネタバレここまで
織莉子の魔法は主に『未来視』とその未来視からイメージされる水晶球にも似たエネルギー弾を多数生成してファンネルのようにコントロールする事。このエネルギー弾は自在に爆発させることができ、十分な魔力さえあれば破壊力のある攻撃ができるが、総合的に見て特別強力な魔法と言うわけでもない。むしろ、暁美ほむらの『時間制御』と同様に、強力であるが故に弱点も多い能力と言える。
また、単純に水晶をぶつけた際の威力はそれほどでもないが(最後の戦いでほむらが数個受けたときにはよろけただけで目立った外傷がつかない程度)、魔力を込めれば真実を知らない魔法少女の身体を貫いて一撃で即死させるほどの威力は出せる様子。(魔力を込めれば武器の威力が増すというのは他の魔法少女にも同様の描写はある)
織莉子をラスボスたらしめているのは、魔法より織莉子自身の持つ覇気や気迫、なにより風格であろうと思われる。魔法少女としてはベテランである巴マミですら、そのプレッシャーに驚いていたほどである(まあ、元々は名門女子校で生徒会長として一般生徒から崇拝されていた様な人ですから)。
そんな織莉子の弱点は、その能力である『未来視』という魔法その物。
変身していなくても実質上の常時発動状態で、必要のない情報を予知したり、必要な情報を予知しなかったりするため手を焼いている。これは、十分な経験がないことと、それ以上に過去から抱える問題を自分の中で解消できていないせいで、精神状態が不安定であることが理由となっている。それ故に、非常に燃費が悪く、戦闘に割ける魔力が少ない内は、基本的にグリーフシードの供給を、駒の呉キリカに担当させていた。(その後はグリーフシードを大量に溜め込んでいた沙々から彼女の死後に横取りしたため余裕が出来た)
ただし、狙って使えば『未来視』のコントロール自体は非常に精細である。『sadness prayer』では、見る対象及び特定の時間をきっちりと狙い込んで必殺技を叩き込むことでキリカに致命傷を負わせ、駒として従わせることに成功したことが描かれた。
以上から、魔力を潤沢に使えれば強いが燃費の悪い魔法少女であるというのが総評だが、上手く扱えるようになれればこの弱点は解消し非常に強力な魔法少女になれるだろう。
『魔法少女まどか☆マギカオンライン』において登場した際に『グロ-リーコメット』なる必殺技が設定されたが、同時期に「きらら☆マギカ」連載されている『魔法少女おりこ☆マギカ~symmetry_diamond~』では別の必殺技『オラクルレイ』が公開されている。
『魔法少女まどか☆マギカオンライン』で披露した技。輪っか状に複数生成された光弾(水晶玉?)が渦巻き状に回転しながら敵に打ち込まれる技。レイドボスとして登場した際の描写かつ威力なので、どの程度の威力なのか、そしてプレイキャラとしての織莉子用の必殺技カード『グローリーコメット』と本当に同一技なのかは不明(情報求む)。
『オラクルレイ』
『魔法少女おりこ☆マギカ~symmetry_diamond~』『魔法少女おりこ☆マギカ~sadness_prayer~』『マギアレコード』等多くの舞台で使用している必殺技。召喚した複数の水晶玉に魔力で生成したビームカッター的なものを発生させ、水晶玉をビットのように操って敵を切り裂く技。優木沙々の操る魔女を一撃で斬殺している事から、相当の威力であると推測できる(ただし、水晶玉自体が、込められる魔力の大小によって、大きさ及び威力が変化するという描写もある)。ちなみにオラクルとは一般的に神のお告げや神託を意味するが、織莉子の能力的に予言・預言者が適当か。
しばしば織莉子さんは「バケツさん」と呼ばれている何故このようなあだ名を一部から付けられてしまったのかと言うと、結論からすると魔法少女姿時の帽子である。
具体的な流れとしては、ふたばで2巻発売時にしばしば立っていたおりこマギカスレにおいて
「織莉子さんの帽子がバケツにしか見えない」
「何でこの人バケツ被ってる?」
と、ふたば住人のとしあきから散々バケツ呼ばわりされてしまい、これが悲劇の始まり。しばらくしてふたばでとしあきにより本物のバケツを被った織莉子さんのイラストがアップされてしまう。このイラストによりふたばでは織莉子さんは完全に「バケツさん」と呼ばれるようになってしまった。ここまでは良かったのだが……。
しばらくしてこの流れが2chのまどか関連スレにまで広がり、さらにはふたばでうpされた例のバケツを被った織莉子さんのイラストまでが転載されてしまう!
これによりバケツの流れが浸透してしまい、結果織莉子さんは一部からバケツさんと呼ばれることになってしまった……。このことは織莉子さんの予知でも見通せなかったことだろう……。ココロにくるね……。
魔法少女おりこ☆マギカ | |
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本編 | 美国織莉子 - 呉キリカ - 千歳ゆま |
外伝 | 優木沙々 - 浅古小巻 |
掲示板
405 削除しました
削除しました ID: N8TbFmFZk2
削除しました
406 ななしのよっしん
2023/11/16(木) 06:31:01 ID: GuDoOgvfa8
織莉子には唯一無二の理解者がいて世界線によっては本物のヒーローにもなれるのに
ほむらは性質上どこの世界線でも基本孤立するのが切ない。
407 ななしのよっしん
2024/05/16(木) 18:14:58 ID: s6CPnNNsH5
織莉子の魔法ってscene0のまばゆと一緒に使ったらどうなるんだろ
未来を変えられるタイプの未来予知と未来を(基本)変えられないタイプの未来予知って競合すんのかな
提供: ぽわー
提供: かなで
提供: 瑠璃
提供: キレる若者
提供: 零点一
急上昇ワード改
最終更新:2025/04/26(土) 17:00
最終更新:2025/04/26(土) 17:00
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